お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

しんせきがやってきた!

2009-02-24 | about 英語の絵本

The Relatives Came

親戚の一家がやってきました!ヴァージニアでブドウ農園をやっている親戚です。皆そろって朝の4時に起きて、一日がかりで、古いステーションワゴンを運転して、訪ねてきてくれたんです!

久しぶりに会って、親戚の家族も、うちの家族も、みんな大興奮の大喜び!誰もかれもが順番にギュッと抱き合ってばかりで、なかなかうちに入れません。うちに入ってからも、玄関から台所まで行くだけで、最低でも4回は誰かにギュッと抱きしめられるんです!

お話は、そんな風に到着した親戚の一家が、やってきてから帰るまでの夏の休暇のようすを、無駄のない文章と、常にかすかなユーモアがただよう、やわらかな色彩のイラストで、丹念に描き出していきます。

どの見開きページにも、両家の家族全員がいっぱいに描かれています。テキストは短いのですが、イラストと相俟って必要十分。イラストは、絵そのものが語りかけてくるように丹念で、いくら眺めていても飽きません。

夕ご飯のにぎやかなことったら!ひとがいっぱいだから、交替で食べなきゃならなかったのよ!ベッド?ベッドなんか全然足りやしない!でも、だれも気にしなかったわ。寝られるだけの人がベッドでぎゅうぎゅう寝て、あふれた人は床で寝たのよ。だれかの腕が隣の人のおなかにのってたり、誰かは右足を右隣の人の上に、左腕を左隣の人の上にのせて眠ってたし・・・。

交通手段も、通信手段も現代のようではない、まだ何もかも不自由だった時代。遠くから訪ねてきてくれたしんせきの人々との休暇が、当時の子どもたちにとって、どんなに非日常的な楽しいレクレーションだったか!あの時代、大人も子どもも、どんなにお互いを愛しあい、懐かしがって暮らしていたか!

その喜びが全編にあふれて、皆の興奮と熱気がページからこぼれそうに活き活きと伝わってくる絵本です。どのページでも、どの一人をとっても、みな本当ににこにこと嬉しそう!眺めているだけで私たちも思わず笑顔になり、じわじわと幸せな気持ちになります。




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