東京での日常も、あと1週間。
来週の今頃は、もう神戸。
今一番懐かしく胸がきゅーっとするのは、東京に出てきてばかりの、専門学校生の頃の事です。
東京に出てきて、最初に住んだ場所は、用賀でした。
親戚がすぐ近くに住んでいるから、という理由で決めた場所ですが、やっぱり最初はさびしかったです。
一人暮らししているマンションのドアの向こうで、家族が普通に生活している夢を見たりして、目が覚めて あれ?ここはどこ??みたいな事が何度かありました。
それでなくても、震災の直後に出てきて、東京がまったく別世界だったので、なんだか神戸に申し訳なくなってしまったり。
けれども、本当に学校が楽しくて、やりたい事を学べるというありがたい状況だったせいもあり、学校の同級生がめちゃくちゃおもしろい人たちだったし、たいしたホームシックも感じずにすぐに慣れてしまいました。
学校は渋谷にあったので、授業が終わったらクラスメートとお茶したりご飯を食べたり。
芸能人をたくさん見たのもこの頃で、すごいな、やっぱり東京は日本の中心なんだな、とか。
工房の設備があるお友達のところで泊まり込みで合宿したり、時には課題の発表会でコテンパンにやり込められたり、その後打ち上げをして朝まで飲んだり、本当に充実していました。
人生の中で、一番無邪気に楽しかった時期でもあります。
勉強といえども「好きなこと、興味のあること」ですから、スポンジのように吸収しました。
覚えた技術で、夢中になって指輪やピアスを作りました。
自分の着けたかったデザインのオリジナルジュエリーを、自分で作って、自分でつける嬉しさ。
それはそれは、一度経験したらやめられません。
その時は、真剣に いろいろな思いを抱えていたと思うのですが、今から思えば本当にキラキラしているばかりの希望に満ちた日々でした。
ジュエリーデザイナーになる!という強い気持ちを軸に、本当に心から自由で、一生懸命で、何より楽しかった。
お金はなかったですけど。
ああ、書いているそばから懐かしいな。
すこ~しだけ、あの頃の自分たちに会いたいです。
学校の帰りに毎日のようにみんなで行っていた、今はもうない 渋谷のトランス・カフェ。(オムライスが絶品でした)
東急ビデオスタジオの裏の、定食屋。(しゃけのバター焼き定食がおいしかった~)
まだあるのかな。
二子玉川の牛タン定食のお店も。
用賀の、柚子の皮のすりおろしがふりかけられている めっちゃくちゃおいしいラーメン屋さんも。
思い出の場所は、ここに書ききれないほど沢山あります。
もうなくなっている所もあるけれど。
きっと、そのお店に今行きたいというより、あの頃の空気に触れたいんだろうな、と思います。
私にとってあの時代は、高校や大学の時とはまたまったく異なる、まさに最後の青春時代でした。
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