一時期話題となったRPA。
要はWindows上での操作を自動化する方法で、EXCELやメールの内容を判断し、システム登録を行ったり、別ファイルに転記したり、メールの返信や添付送信を行う事で、人の手を介さず効率化を図り、空いた時間を活用できるようにするというもの。
基本的には担当者が判断不要で手順通りに行う繰り返し作業が対象となる。
そこを読み違うと効果を発揮出来ない。
効果のあった企業では、事務作業をしている人達の日々の作業を調べ、単純作業に何時間も費やしているところに適用させて大幅な工数削減で残業減少や社員の業務見直しが行われている。
効果が無かった企業では、殆どが複雑な条件で人による判断が必要な内容が多い困り事が解決できるという期待と、
「単純作業=大量でも苦にならないし何時間でもできる=改善不要」
という判断で課題に上がってこない。そのため一番効果がある作業に適用されない事になりやすい。
システム構築のためのヒアリングを行う際に、顧客が日々の95%を占める業務の説明は簡単に(ヒアリングする側からすれば不十分な内容)で済ませ、自分が困っている経験と知識を活用させて判断が必要な5%の例外業務の説明を永遠に聞かせれる様な企業や職場での導入検討は要注意。
それよりも日々同じ作業を延々と繰り返している中堅以上の業務こそ、しっかりと話を聞いて作業の棚卸しと手順書作成を進め、自動化を進めた方が大きな効果を得る。
但し、中堅以上の社員の業務整理と自動化は、余剰人員の発生と業務転換で頭を抱える事になる諸刃の剣になるかもしれない…