
もう何年も前になりますが、
ネット上で 人々が一斉に 「式神が欲しい!」と言い始めた事があり、
それからずっと後になって その当時に 陰陽師ブームがあったのだという事を知るのですが、
当時は 取り敢えず霊を駆使できれば 式神に出来ると考えた人々によって
自己の命や魂さえ代償となりかねない、
危険極まりない霊遊びの情報がネットに紹介されたりしていました。
式神が子供の姿をしているというのは、
実は 死んだ子供や少年少女の盗墓をして 式神として新たに名付けをして
養って使役している邪術士が多いからで、
そのような汚穢の式神ではない 玉女が現れるのは 地仙の域に達してからであるとされます。
【随喜方便眞言】
他人に善業を行う事を欲しても それがかなわざる時に誦す。
・「オン・サバタッタ・キョウタ・テイセイネイジャメイキャシャボナ
サポラネイ・サンムエイ・シン。」
以下 ネットに投稿されていた体験談のコピペです。
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そういえば、どういう話の流れか忘れたが、勉強中に邪法の話題が出たことがある。
人間ってのはさ、とても恐ろしいものだよ、と。
自分の欲望や目的を果たすために、時にはとんでもないことをするからね、と。
前に自分は、先生から世界の一般常識を学んだと書いた。
それを冥界の法律として、これからは冥律と呼ぶよ。
この冥律に叛いた術式こそが邪法なんだね。
例えば、式神という術式の名を聞いた人は多いと思う。
陰陽師が使うので有名な術だね。
色々な呪術があるけどさ、日本ではとても知名度が高いね。
この術ってね、東南アジアでも、けっこうメジャーと言ってた。
国や風土によって、呼び方や形式は変わるけど、本質は同じ。
断っておくけどさ、式神というのは死者の霊を使役する術と考えて貰っていい。
式神を本当の神様と信じ込んでる人は、多いけどね、と。
式神を全て邪法と決め付ける人もいるけど、それは早計だと先生は言ってた。
冥律に従った式神など、むしろ喜ばしい場合だってあると。
けれども、自分の欲望を満たすため、あえて冥律を犯して式神を造り出す者もいる。
こういう連中は、本当に救い難い。
冥律を大きく犯した者がどうなるか、その末路を分かっててやるんだから。
例えばさ、童子の形をしている式神の伝承を、読んだ人は多いと思う。
日本の古い式神の話の中で、ときどき陰陽師が童子の式神を使役してるよね。
あれは元々、子供の霊だったんだ。
昔は今と違って、小さな子供が病気や飢えで死ぬなんて珍しく無かったから。
だから式神の元になる、葬式を出せない子供の霊の確保には困らなかったんだ。
しかも霊というのは、小さな子供ほど、その力が大きくなる。
子供というのは、生命力に溢れてるからね。それは霊になっても同じ。
けどさ、今のこのご時勢、子供が命を落とす事が少なくなった。
たとえ事故や何かで命を落としても、大抵の場合は手厚く葬られる。
式神という術式にとっては難しい時代になったけど、社会的にはとても喜ばしい事だね、と。
しかし、世の中には酷い術者達が存在する。
以前、先生は多くの国へ行き、様々な呪術に会ってきた。
それでとある国にて、高齢の名高い術者にお会いした。
そのお方は、今まで多くの子供達の霊を救ってきたと言っていた。
その国は貧しくてね、よく小さな子供がさらわれるんだ。
さらわれた子供達の中には、式神にするために殺される場合もあるらしい。
式神にするための子供の霊が足りないから、自前で調達するってわけなんだ。
他人の家の子供なら心は痛まないからね。
術式的に、時間と条件が揃って殺したら力の強い式神が産まれる、と先生は言ってた。
その為にさらってきた子供を、そんな風に殺してしまう、と。
そして殺された子供の霊は、強引に式神として縛り付けられてしまう。
死んでしまっても子供達は自由になれず、術者の言いなりになるしかない。
その力を利用されて、欲望を満たす手段として利用される、と。
だから、あの国に観光へ行く時は、子供を連れて行ってはいけない。
親元から離されて殺されるだけではなく、その霊はいつまでも救われないのだから、と。
しかし運良く助け出される式神の子供達もいる。
そんな子供の霊の多くを、その名高い術者が救ってきたんだね。
悪い人達に親元から離され殺された深い悲しみを、そのお方は癒してくれる、と。
そうして癒された子供達は、ようやくあの世へ行くことができる。
そして、こんな非道を繰り返す術者はどうなるか?
それは冥律を犯すことに他ならない、まさしく邪法であると先生は言ってた。
子供達の霊を多く救った名高い術者は、安らかな世界が待ち受けている。
つまり、長寿で居られるんだね、と。
子供達の命を欲望を満たす為に殺した術者には、恐ろしい結末が近づいてくる。
つまり、それだけ冥律を犯した者達は早死にする、と。
先生が言うには、50歳を迎えず死んでしまうそうだ。
それだけの術式を10年、20年と修行して折角身に着けたのに。
後先を考えず、刹那的な快楽を求めてしまうんだ、と。
話の最後、そんな冥律を犯した人達は死後どうなると思う?と先生は聞いてきた。
地獄行きじゃないの、と答えた当時の俺を先生は笑った。
そうだね、閻魔様に堂々と胸を張って会えるよう、正しく生きないとね、と。