うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#354 【深体×拓緑】

2010-09-01 | #12 大学 新人戦編
コートで、第3試合の横浜学芸大学(2部)×白金学院大学(1部)の試合が行われようとしているころ、
観客席では、数時間前対戦していた深体大と拓緑大の選手らが話をしていた。



「お前らも、観戦か?」

と振り向きざまに河田が尋ねた。


「彼らは、俺の友人でもあるからな。」

爽やかに答えたのは、翔陽出身の花形透(2年)であった。

高校2年次に、全国出場を果たしていた花形は、河田らと面識があったため、言葉は軽い。


「荻野さんは、俺の先輩でもありますから。」

次に答えたのは、愛和学院出身愛知の虎こと織田虎丸(1年)であった。


続いて。

「品川は、俺のパートナーだったしな。」

長髪を頭の後ろで結んでいるのは、東京都の秋月高校出身のミスタートリプルダブルこと大和統であった。


「どいつもこいつも熱心だねぇ。」

徳永が微笑む。


「ふっ。お互いにな。」

花形が答えた。



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<<回想>>

準々決勝 第1試合 

深沢体育大学 × 拓緑大学



断然の優勝候補に挑むのは、2部リーグにて1部昇格を狙う拓緑大学。


花形は、翔陽の指定校として、推薦入学を果たした。


その花形にパスを供給し、得点を重ね、リバウンドをも奪うのは、ボール臭覚に優れたSF大和統。

一昨年の選抜で海南を脅かした東京都秋月高校出身のミスタートリプルダブルと呼ばれた才能溢れる男である。


そして、今年、愛知から進学してきたのは、愛和学院のPG織田。

3年次、同じく愛和学院のSF今村翼、そして、名朋Cの森重とともに、愛知県を国体優勝に導いた指折りのPGであった。



【拓緑大学】 関東10位

PG…#33 織田 虎丸 179cm/1年/愛和学院
SG…#35 新山 千秋 185cm/1年/青森酒田
SF…#13 大和 統 185cm/2年/秋月
PF…#10 花形 透 197cm/2年/翔陽
 C…#21 勝沼桃太郎 196cm/2年/甲延



「深津さんと勝負できるなんて、ドキドキしますよ。」

と珍しく興奮を隠し切れない織田。

「深体大とうち。1部と2部との実力差を計るには、申し分相手だな。花形。」

「あぁ。高校時代、1度も倒すことができなかった彼らを倒すチャンスをもらった。
このチャンス、生かすぞ!」

「おう!」



第1試合が開始された。



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「で、花形はどっちを応援するんだ?」

河田が問いかけた。


「俺たち神奈川県の目標は、打倒牧。その想いは、今も変わらない。
だが、牧には簡単に負けてもらっても困る。」

「つまり、白金派というわけだな。」

と徳永。


「2年後、頂点に立つ牧を、俺たち拓緑が倒す。」

「んっ。それは、聞き捨てならないケロ。」

「あぁ。やけにとげとげしいな。」

「はっはっ。深津、徳永、気分を害したなら申し訳ないな。軽く流しておいてくれ。」

と笑う花形が続ける。


「俺たちは必ず1部へあがってみせる。
そしたら、お前たちともまた勝負するときが来るだろう!
そのときは、うちが勝たせてもらう!」


「あぁ。いつでも、リベンジを待っているよ。ただ・・・。」

「2年後も俺たち深体大が学生チャンピオンであることは変わらない。うしっ!」

河田の言葉に、深体大選手は、自信の笑顔を見せるのであった。



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<<回想>>

準々決勝 第1試合 

深沢体育大学 × 拓緑大学



試合終了間際。

深体大、拓緑大ともに、主力選手で戦い抜いていた。

外、中とリズムのいいオフェンスを繰り出すのは、チャンピオン深体大。



『バチィン!!』


河田が、この日5本目のオフェンスリバウンドを奪う。


牧瀬がそのリバウンドに合わせ、ノーマークを作り出す。



「牧瀬来るぞ!外だーー!!」


大和の言葉に、意識が外に集中。



その瞬間。



『クルッ。』



河田がインサイドをこじ開けた。



だが。



河田の動きを読んでいた花形が、冷静に体を寄せる。

そして、C勝沼が加わり、ダブルチームで、河田を抑える。



「うはっ。」


余裕をうかがわせる河田の表情。



『ビィ!』


ノールックのパスが、逆サイドに供給された。



「深津!!」

「3Pケア!!」



『バッ!!』



深津は、詰める織田をあざ笑うかのように、中に放り込む。



高次元で行われる完成されたパスワーク。



そこに。



拓緑コートを真っ二つに割るように徳永が切り込んできた。



「ナイスパス!深津!」


「打たせるか!!」


大和がチャージングを狙い、一瞬にして徳永のコースに入った。


大和もまた、高レベルのディフェンスを見せる。



(甘いよ。)



『シュ。』



徳永は、ボールを軽く真上に放った。



『ダン。』



「うらぁーー!!」


気迫のこもった大きな声とともに。



『ガシャン!!!!』



空中でボールを掴んだ男は、それ以上の大きな音を立て、拓緑リングにアリウープを炸裂させた。



「ぶしぃ!!!」



そして、試合の終了を告げるブザーが鳴り響いた。


冷静な大和、花形を中心に整ったチームワークを見せた拓緑であったが、
大胆かつ堅実な深体大は、その遥か上をいっていた。


拓緑大と深体大の差は、想像以上に開いていた。




深体 103
拓緑 61



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続く。


5 コメント

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Unknown (センドー)
2010-09-01 08:32:03
深体大はメンバーが凄すぎる
Unknown (センドー)
2010-09-01 14:44:44
一度コメントしたと思うので2回目のコメントになります(笑)

深体大強すぎますね
さすが王者ですね

次は神体大の試合ですか?りょーちんと新庄の他に誰がいるのか気になりますね
横学頑張れ! (キョン)
2010-09-01 22:37:28
ここはやはり三井寿!

高校時代、ブランクがありながらあれだけのポテンシャルを発揮した三井、大学で練習を重ねた三井の才能爆発に期待!
Unknown (しの)
2010-09-02 06:52:53
試合に関係ないけど、現実の翔陽高校と拓殖大学って町田街道挟んで向かいにあるんですよね。
おはようございます (うまだんく)
2010-09-03 07:34:53
センドーさん

うまキャラは、自分勝手に調整できるので、徳永や牧瀬、他のキャラたちも書きやすいです。
基本的に一大学3人のキャラという設定です。物語の中心になるような大学は、もう少し多くなります。


キョンさん

期待値や爆発力は、仙道よりも三井のほうがありそうですよね。


しのさん

トリビアですね。