第32回出版UD研究会
視覚障害者も使えるスマートフォン・読書端末をめざして
~新しい文字入力の方法を開発する長谷川貞夫さんとともに考える~
ゲストスピーカー:長谷川貞夫さん(社会福祉法人桜雲会・体表点字研究プロジェクト代表、日本Androidの会福祉部)
最近、スマートフォンやタブレット型読書端末を日常的に使う人が増えてきました。これまでのパソコンよりも携帯性にすぐれ、携帯電話よりも画面が大きいため、人気が高まっているようです。
その一方で、タッチパネル式の画面上で操作することを前提に設計されている端末が多いため、視覚に障害のある人などを中心に、使いにくさを感じている人も少なくありません。
今回の出版UD研究会では、長年にわたり視覚障害当事者の立場から、視覚障害のある人自身が操作しやすい自動券売機やATMなどの開発にかかわっ てこられた長谷川貞夫さんをゲストスピーカーにお迎えし、前半では、これまで長谷川さんが挑戦を続けてきたアクセシビリティの歴史を振り返ります。
また、後半は、現在開発中の点字の原理を応用した「IPPITSU」、「IPPITSU8/2R」、「仮想点字式入力」(視覚障害者も入力しやすいAndroidアプリケーション)および開発予定について、ソフト開発者と共に紹介していただき、実用化の可能性について参加者間で意見交換したいと思います。
○日時:2011年12月10日(土)13:30~16:30(受付開始13:00)
○会場:一般社団法人電子出版制作・流通協議会(電流協)会議室
〒101-0051 千代田区神田神保町2-2-31 第36荒井ビル8階
電話:03-6380-8207
http://aebs.or.jp/access.html
○最寄り駅:東京メトロ半蔵門線、都営三田線・都営新宿線「神保町」駅 A2・A3出口より徒歩1分
○定員:20名(先着順)
○参加費:1,000円(当日、会場で集めさせていただきます)
≪ゲストスピーカーのプロフィール≫
はせがわ・さだお=1934年東京生まれ。幼児期より強度弱視であったが、一般の学校に高校1年まで在籍。その後視力低下のため、盲学校に転校。 20歳で全盲となる。埼玉県立盲学校勤務の後、母校でもある筑波大学附属盲学校で1995年定年退職するまで長年にわたり教鞭をとる。1974年 汎用コンピュータを用い、点字データから漢字を含む通常文の変換を初めて行う。後にパソコンで点字キーによる日本語ワープロを開発。その後も、交通機関の自動券売機、金融機関のATMをはじめ、視覚障害者が日常的に接するさまざまな設備やシステムを安全かつ快適に使いやすくするための提案を続けている。2010年、第4回塙保己一賞大賞を受賞。
ブログ「長谷川貞夫の視覚障害とユビキタス情報バリアフリー」
http://ubq-brl.at.webry.info/