下記のようなものを作成しましたが、CFexpressを使っているニコンZ7の主な仕様とか見ると、私は、バッファーを誤解しているかもしれないと思いました。それで、これはお蔵入りにしようと思っていました。
でも、デジカメWatchで、「緊急速報 新メモリカード CFexpressを徹底理解する
第3回 『最新カメラがCFexpressを必要としているワケ』」を見て、それほど、頓珍漢な話や妄想を書いているのではないと勇気づけられました。
それで、公開することにしました。
なお、私が考えたら理論的には、こうなると思っていますが、実際には、ソフトで速度を抑えたりすることもあると思います。
撮影する方でも、風景とかとられる方は、連写しないと思いますし、連写しても、数枚だけという方は、この話は関係ありません。
最近の写真は、タイミング重視みたいになっていると思います。
連写されることが多い人が対象のつもりです。
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フィルムカメラからデジカメに変えた時に、どんどん連写したら、途中で止まったようになりました。
とっても昔に、カメラではありませんが機器の開発をしたことがありました。だから、バッファがフルになったと気づきましたが、その当時は、あまりそのような症状に説明がなかったように思います。
最近では、バッファとかの言葉が、出てくるようになっているので、確認のため?、私の考えを書いてみようと思います。
連続撮影速度には、AF(オートフォーカス)の速度も十分に影響すると思いますが、ここでは、ややこしくなるので考えないことにします。AFでの制限があれば、連続撮影速度は、そこまでになると思います。
フィルムカメラの時には、フィルムがなくなるまで、連続撮影速度で撮影できたと思います。フォルムを送る速度や精度の問題だったので、途中で速度がかわるとかはなかったと思っています。
デジタルカメラになって、連続撮影可能枚数までは、高速の連続撮影ができますが、そこからは、止まったようになったり?、比較的低速の連続撮影になったりします。
これは、イメージセンサーのデータは高速で出るのに、そんな高速ではメモリカードに入れられないので、途中のバッファにデータを貯めることに起因します。このことは、すでにいろいろ書かれていると思います。
イメージとしては、下記の図のようになると思います。

まず、カメラの仕様から確認します。私は、ソニーユーザーです。
実は持っていませんが、ソニーのα7Ⅲでは、連続撮影速度は毎秒10枚/8枚/6枚/3枚。連続撮影枚数は、非圧縮RAWで約40枚。総画素数が、約2530万画素、25Mとします。
14ビットRAW出力とあるので、1画素は2バイトにします。
α7Ⅲで考えると、最高速の連続撮影速度×画素数×2で約500MB/sのデータが出ることになります。14ビットRAWは2バイトとしてしまいましたが、12ビットRAWとは連続撮影枚数が違う機種もあるようなので、もっとややこしいことをしているかも知れません。でも簡単に考えるため2バイトにします。なお、実際には、500MB/sより早い速度で処理していると思いますが、わかりやすいので、この数値を使います。
SDカードも早いのも市販されていますが、書き込み速度については、最高と最低だけしかわからずに平均的には、どんな速度か私にはわかりません。
ガーベージコレクションとかあるようにも書かれていますから、速度の定義が難しいようにも思います。
なお、最低の書き込み速度は、動画用ですが、SDカードの規格でスピードクラスとして決まっています。SDカードの表面にも書かれています。最高の書き込み速度は、書いてないSDカードもあります。
まあ、仮に、平均の書き込み速度で30MB/sとします。
500MB/sでデータが出てくるのに、30MB/sでしか保存できないので、その差470MB/sのデータを、SDカードに入れる前に、一旦どこかに貯める必要があります。それがバッファです。
連続撮影と言っても、数秒も撮ったら、ちょっと休憩するのが普通だと思います(僕は、自分では1秒ぐらいしか連続して撮影できないと思っています)。人間が休憩している間に、カメラはバッファのデータをSDカードに書いて、バッファにたまっているデータを減らして、できたら全部なくして、次の連続撮影に備えます。
だから、人が操作するなら、いつでも、連続撮影できるように、カメラメーカーは、バッファのサイズを決めていると思いますが、コストにも影響するので、その点でもメーカの方は、悩むところだと思います。
この後の説明の都合上、バッファのサイズは、枚数単位で考えます。
連続撮影枚数は、仕様とかで決まっていますから(SDカードの速度によって変わりますとか逃げ口上は書かれていますが)、バッファサイズは、イマージセンサーの出力速度とSDカードの書き込み速度の差で、連続撮影枚数分ぐらいを用意しているのではないかと思います。
SDカードの速度もいろいろですから、そこそこのSDカードを想定してバッファサイズを決めていると思います。
なお、SDカードの書き込みが早くなって、イメージセンサーの速度を超えたら、イメージセンサーのデータは、バッファを通さないで、SDカードに入れることができると思います。SDカードが一杯になるまで、撮影できると思います。(他の要因で制限が残ることはあると思いますが)
バッファを通さないと書きましたが、何らかの少ない容量のバッファは必要になると思います。
ちなみに、バッファのサイズですが、書き込み速度30MB/sのSDカードに書き込むことを想定するとして、その差は、470MB/s(500MB/s-30MB/s)です。それを40枚ためるとバッファフルになるとしたら、18.8GBになります。それぐらいのバッファがあると思います。
なお、毎秒10枚ですから、約4秒間は、RAWで撮っていても、連続撮影でき
るということだと思います。470MB/s×4sでも計算できます。
一方、SDカードの書き込み速度が、100MB/sになったら、その差は400MB/sです。
18.8GBのバッファがフルになるのは、47枚目がたまった後です。連続撮影枚数が40枚から47枚に増えることになります。
SDカードの書き込み速度は、300MB/sになったら、同じように計算して94枚になります。2倍以上になり、毎秒10枚としても、10秒近く、連続撮影できることになります。
連続撮影するときにはSDカードの書き込み速度は重視されていると思います。
でも、SDカードの書き込み速度を30MB/sから100MB/sにしても、7枚しか増えないので、「高いSDカードを買っても、あまり連続撮影枚数は変わらないなあ」というのが、私が、ここを書いた感想です。
一方、JPEGで保存する場合もありますし、JPEGでしか保存しない方も多いと思います。JPEGのサイズは、絵によっても違いますが、RAWに比較して、1/10とすると、同じ18.8GBのバッファでも、RAWで40枚なら、JPEGでは400枚たまるという計算になります。バッファフルまで4秒間が40秒間になり、普通の使い方なら、連続撮影枚数は気にしないで、連続撮影できると思います。
私も、普段は、RAWで撮っていますが、連続撮影が必要な場合には、JPEGに設定して、撮影することもあります。
余談ですが、最高の連続撮影のモードにして、JPEGにして撮影しますが、通常の撮影に戻るとき、この設定を元に戻すことが必要になります。気を付けているのですが、年齢的なものか、一方だけ元に戻して、他方を戻すのを忘れたりします。ひどい場合は、全部元に戻すことを忘れます。
通常の状態を登録して、どのような状態からでも、元に戻すような機能が、必要と思っています。スマホを使っても良いです。この件は、別のブログにします。
メーカによっては、そんな機能があるのでしょうか?
動画の場合は、もともと圧縮されています。カメラでは静止画と同じバッファがありますが、この場合バッファは、速度の変化を吸収するぐらいの意味しかないと思います。今なら4Kでも、画素数は減ります。圧縮率も動画の方が高いと思います。RAWのときに1画素を2バイトにしましたので、圧縮率を1/20にすると
8M×30/20=12MB/sになります。
私のカメラの仕様には、最低書き込み速度10MB/sを要望しています。
同レベルということで、深く追求しないでください。
前にも書きましたが、SDカードにもスピードクラスの規格ができて、書き込みの最低速度が定義されています。動画用には、マニュアルに記載されているスピードクラスにあったSDカードを使用されたら良いと思います。
静止画の場合は、SDカードの書き込み速度がとっても遅くても、シャッターが押せなくなるだけで、機能的には問題ないので、静止画だけなら、スピードクラスの指定はないと思います。
一方で、カメラの画素数は変えられませんが、連続撮影速度を下げることができる機種も多いようです。
連続撮影枚数を少なくすると、イメージセンサーからのデータ量が減りますので、SDカードの書き込み速度の差が小さくなります。
例えば、毎秒3枚撮影できるとしたら、150MB/sになります。
18.8GBにその差120MB/sでデータがたまるとしたら、156枚以上貯めることができます。毎秒3枚なので、これは、50秒以上になります。
制限がないように感じると思います。
SDカードの速度とも関係しますので、適当な速度で適当な枚数連写できる設定を見つけるのも良いかも知れません。
バッファのサイズを増やしたら、バッファフルになるまでの時間が増えますので、連続撮影枚数が増えます。
価格が高い機種ほど、バッファサイズは大きくして、連続撮影枚数を増やしているみたいです。
カタログで見ても、連続撮影枚数はRAWでα7Ⅲは、40枚、α9Ⅱは、131枚です。
画素数は、同じような値ですから、α9Ⅱはα7Ⅲの3倍以上のバッファを持っています。
価格が高いはずです。
ちなみにニコンのカメラの連続撮影可能コマ数は、RAW、JPEGであまり変わらないみたいです。あまり増えません。コーデックの作り方が違うのも考えにくいですし、「RAWとJPEGのバッファを変えているのかなあ?」と思っています。
数字だけ見ると、SDカードは高速になって、SDexpressでは、インタフェースの速度の理論値は、985MB/sとか書かれています。今のイメージセンサーの速度を上回っています。
CFexpressなら、理論値が、2GB/s、ソニーが先日発表したのが、最大で書き込み1480MB/sだそうです。
SDexpressやCFexpressが安くたくさん出てくるような時代になれば、バッファサイズがもっと少なくなって、もう少し安いカメラが期待できるかもしれません。
余談です。イメージセンサーがどこまで、発展するかですが、ここまでくると8Kまで行くのかと思います。8Kまで撮れるようなイメージセンサーを使えば、その機能を一杯に使ったカメラになると思います。
縦横比が違いますし、画素数は、概略ですが32M、30枚/秒とすると、約2GB/sになります。RAWの場合です。
それを十分に超えるまで、SDexpress、やCFexpressの高速化が図られるかな?
以上
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