昨日映画の試写会に行ってきまして、試写会なんて何十年ぶりかしら?
若い時にウッドストックの応募が当たってそれ以来かしら?だから40年ぶり位だわ(笑)
ちょっとお堅い映画なのよね、しかもマイナー。
http://www.cinema-indies.co.jp/aozora2/index.php
これなんですけれど、簡単に言えば昭和30年代、岩手県の山奥の村に貧困、乳児の死亡、老人の自殺、多病で苦しむ村を本気で改造して良くした村長さんや人々がいた、
っていう実話なのよ。
なに?柔らかいほうの実話がいい?
そんなこと言わずにちょっと聞いてよ。
あたしも郷里は山奥じゃないけど雪国だから、岩手の山村で冬どういう状況になるかは、良くわかってるわ。
5ヶ月間閉ざされてしまうって表現も誇張ではない。
都会の人はたまに雪が降ると、わあ、キレイ!なんて見とれているけれど、
雪国の人たちはそんなもんを見てもなんとも思わない。逆にまたか、とうんざりしてしまう。
冬に近所のおばさん達がする挨拶は、
「また嫌なものが降る季節に成りましたね」なのよ。
この地域は2m近く積もるっていうから、おそらく昭和30年代でも冬は縄文時代に毛の生えた程度の暮らしぶりだったでしょうね。
主人公の村長は大変なエネルギーで村民たちを啓蒙し、保健教育に力を入れ、とうとうお年寄りと乳幼児は医療費タダにしてしまった。
それで村民の意識も変わり、村全体が明るく希望を持つようになった。
めでたしめでたし、って話が終わっちゃいそうだけれども、
実はあたしも半信半疑だったのだけれども、ネットでこのリポートを見てホントのことだと実感した。
http://www.hws-kyokai.or.jp/pdffiles/200908-2.pdf
貧乏な村が医療費をタダにして、それで逆に医療費が抑えられて、人の意識が変わる。
考えちゃうわ。
病気にならないように保健活動に力を入れたのが良いみたい。
工業界でいう予防保全ってやつよね。
それに地方のお年寄りは体が動きさえすれば働き者なのよ。
長寿の人も多いみたい。お年寄りが元気で明るいと若い人たちも将来に希望が持てるって。これが注目に値するわね。
街の若者たちは年寄りの年金を払わなきゃいけないから、オレたちは薄給で不幸だって年寄りを恨んでるわ。
大変な違いね。
数十年前の、しかも地方の山村での成功が、現代の日本全体に水平展開出来るものなのか?
これは大いに疑問が有る。
まずせいぜい数千人の、純朴な田舎の人たち相手だから、啓蒙もしやすく組織化もし易かったし、
頃は昭和30年代の高度経済成長期に入り始めの時だった。
都会の消費も拡大し始めたころだから、農作物は作れば売れるときだったでしょう。
今の日本は、価値観は多様化し、人々を団結させ大きく駆り立てるモチベーションも見当たらない。
経済は第三国の勢いに負け湿りがち。
とても参考になるようなケースとは言えない。
しかしこのケースの全てが何にも今の日本にお手本とはならないか?
というとそんなことは無いとも思う。
村長や他のリーダーさんたちの情熱はこの成功例のもっとも大きな土台なのよ。
この情熱のくすぶりは今の人たちに全く無くなってるわけではないし、
その対象が自分自身に対してや、個人的な恋愛感情に向かっているだけなんで、
なにか公的な危機、目標、そんなものの引鉄で、社会全体に良いベクトルが発生しないとは限らない。
今の若い人たちの中にも介護に従事する人や、アフリカなどに社会奉仕に出掛ける人が
無くならない事実を見ても分かる。
底辺での心のざわめきは現在でもあるのよ。
個人的に思ったのは、年寄りでも体を動かし働くことが社会全体のためにも重要だってことかな。
年金貰って酒ばかり飲んでちゃいけないわね。
若い人に邪魔にならない分野で何かするか。
もう一つ。
昭和30年代で、生きがいのあるこんな役割を得られた村長さんと、周りの人たちがうらやましいわ。
現代は豊かで永生きできるけれども、どう時間を過ごせばいいか分からない人を発生させたり、
悩みから年に三万人もの人が自殺している。
三万人というと日中戦争の頃に確か戦死者がそれくらいだったと思うから
大変な数の人だと思うけれど、世間の人は大して深刻にも思っていない。
つくづく難しい世の中になったもんだと、改めて思うわ。
この映画自身はもうちょっと巧く作れんもんか、と思った。
主演者はクサイ芝居をする。
題材が硬いからそれでも似合っちゃうのが面白くも不思議だけれど。
女優のとよたさんはキレイだわ、演技もナチュラルで違和感が無い。
昭和30年代にあんなセンスのいい女性が山奥にいるかどうかは別ですけれど。
この映画は基本的に、護憲派のプロパガンダ映画だから
その点が気になる人は見ない方がいいわね。
試写会の最後に拍手が起こったから、これを見て感動した人も多かったのだと感慨深かった。
若い時にウッドストックの応募が当たってそれ以来かしら?だから40年ぶり位だわ(笑)
ちょっとお堅い映画なのよね、しかもマイナー。
http://www.cinema-indies.co.jp/aozora2/index.php
これなんですけれど、簡単に言えば昭和30年代、岩手県の山奥の村に貧困、乳児の死亡、老人の自殺、多病で苦しむ村を本気で改造して良くした村長さんや人々がいた、
っていう実話なのよ。
なに?柔らかいほうの実話がいい?
そんなこと言わずにちょっと聞いてよ。
あたしも郷里は山奥じゃないけど雪国だから、岩手の山村で冬どういう状況になるかは、良くわかってるわ。
5ヶ月間閉ざされてしまうって表現も誇張ではない。
都会の人はたまに雪が降ると、わあ、キレイ!なんて見とれているけれど、
雪国の人たちはそんなもんを見てもなんとも思わない。逆にまたか、とうんざりしてしまう。
冬に近所のおばさん達がする挨拶は、
「また嫌なものが降る季節に成りましたね」なのよ。
この地域は2m近く積もるっていうから、おそらく昭和30年代でも冬は縄文時代に毛の生えた程度の暮らしぶりだったでしょうね。
主人公の村長は大変なエネルギーで村民たちを啓蒙し、保健教育に力を入れ、とうとうお年寄りと乳幼児は医療費タダにしてしまった。
それで村民の意識も変わり、村全体が明るく希望を持つようになった。
めでたしめでたし、って話が終わっちゃいそうだけれども、
実はあたしも半信半疑だったのだけれども、ネットでこのリポートを見てホントのことだと実感した。
http://www.hws-kyokai.or.jp/pdffiles/200908-2.pdf
貧乏な村が医療費をタダにして、それで逆に医療費が抑えられて、人の意識が変わる。
考えちゃうわ。
病気にならないように保健活動に力を入れたのが良いみたい。
工業界でいう予防保全ってやつよね。
それに地方のお年寄りは体が動きさえすれば働き者なのよ。
長寿の人も多いみたい。お年寄りが元気で明るいと若い人たちも将来に希望が持てるって。これが注目に値するわね。
街の若者たちは年寄りの年金を払わなきゃいけないから、オレたちは薄給で不幸だって年寄りを恨んでるわ。
大変な違いね。
数十年前の、しかも地方の山村での成功が、現代の日本全体に水平展開出来るものなのか?
これは大いに疑問が有る。
まずせいぜい数千人の、純朴な田舎の人たち相手だから、啓蒙もしやすく組織化もし易かったし、
頃は昭和30年代の高度経済成長期に入り始めの時だった。
都会の消費も拡大し始めたころだから、農作物は作れば売れるときだったでしょう。
今の日本は、価値観は多様化し、人々を団結させ大きく駆り立てるモチベーションも見当たらない。
経済は第三国の勢いに負け湿りがち。
とても参考になるようなケースとは言えない。
しかしこのケースの全てが何にも今の日本にお手本とはならないか?
というとそんなことは無いとも思う。
村長や他のリーダーさんたちの情熱はこの成功例のもっとも大きな土台なのよ。
この情熱のくすぶりは今の人たちに全く無くなってるわけではないし、
その対象が自分自身に対してや、個人的な恋愛感情に向かっているだけなんで、
なにか公的な危機、目標、そんなものの引鉄で、社会全体に良いベクトルが発生しないとは限らない。
今の若い人たちの中にも介護に従事する人や、アフリカなどに社会奉仕に出掛ける人が
無くならない事実を見ても分かる。
底辺での心のざわめきは現在でもあるのよ。
個人的に思ったのは、年寄りでも体を動かし働くことが社会全体のためにも重要だってことかな。
年金貰って酒ばかり飲んでちゃいけないわね。
若い人に邪魔にならない分野で何かするか。
もう一つ。
昭和30年代で、生きがいのあるこんな役割を得られた村長さんと、周りの人たちがうらやましいわ。
現代は豊かで永生きできるけれども、どう時間を過ごせばいいか分からない人を発生させたり、
悩みから年に三万人もの人が自殺している。
三万人というと日中戦争の頃に確か戦死者がそれくらいだったと思うから
大変な数の人だと思うけれど、世間の人は大して深刻にも思っていない。
つくづく難しい世の中になったもんだと、改めて思うわ。
この映画自身はもうちょっと巧く作れんもんか、と思った。
主演者はクサイ芝居をする。
題材が硬いからそれでも似合っちゃうのが面白くも不思議だけれど。
女優のとよたさんはキレイだわ、演技もナチュラルで違和感が無い。
昭和30年代にあんなセンスのいい女性が山奥にいるかどうかは別ですけれど。
この映画は基本的に、護憲派のプロパガンダ映画だから
その点が気になる人は見ない方がいいわね。
試写会の最後に拍手が起こったから、これを見て感動した人も多かったのだと感慨深かった。