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おさんぽみたいなブログ

明日は明日の風が吹く~☆

「ホノカアボーイ」

2010-06-01 20:54:34 | 本・絵本
吉田玲雄著「ホノカアボーイ」を読みました。

ハワイ島の小さな村・ホノカアで、映写技師のアルバイトをしながら過ごした
吉田玲雄さんのホノカア滞在記です。

映画が公開された頃は、実話だとは知りませんでした。
まだ映画は観ていないのですが本を先に読んで良かったなぁ~と
今は思っています。

この本すごくいいです
皆さん、絶対読んでくださいね


前半は癒されるな~と思いながら読んでいたのですが、
後半は涙涙…

ハワイに骨を埋めていく日系のお年寄りたちに
思いを馳せて…。

「わたしのマトカ」

2010-03-11 12:03:48 | 本・絵本
片桐はいりさんの著書「わたしのマトカ」を読みました。

映画「かもめ食堂」の撮影で滞在したフィンランドでの
様々な出来事を綴ったエッセイです。

タイトルの“マトカ”というのは、フィンランド語で旅のことだそうです。
なので、日本語にすると「わたしの旅」になるんですね

北欧の国には行ったことがないのですが、この本から伝わってくる
衣・食・住の違いや、夜遅くまで明るい街の様子、お酒を飲むと一変する
シャイな人々などなど、とっても興味深かったです。
想像するしかないのですが、実際に現地で触れて
みたいなぁと思いました。

片桐はいりさんはこの旅の終盤で、ムーミンに描かれている世界が
フィンランドそのものだと気付くのですが…。どんなだったかなぁ?ムーミン

子供の頃に読んだムーミンは、淡々としていて、ちょっと怖いというか
暗いというか、影を感じるようなお話しだったような気がします…。
また読んでみたいなぁと思いましたよ

この本は、実際に片桐はいりさんが書いているのか?(なんて、失礼ですが
すごく文章が魅力的でした。ビックリです。
エッセイストとしての活躍にも期待しちゃいます

「食堂かたつむり」

2010-02-14 12:47:59 | 本・絵本
小川糸著「食堂かたつむり」を読みました。

最近公開された映画「食堂かたつむり」を観にいこうかなぁと思ったのですが、
その前に原作を読んでみようと…

映画「かもめ食堂」を観たときに痛感したのですが、
私は絶対に“料理好き”ではないですね…

この「食堂かたつむり」を読んでみて、
さらにそう確信しました

同居していたインド人の恋人に家財道具の全てを持ち去られ、
そのショックから声までも失ってしまった主人公・倫子。
15歳のときに飛び出したきりになっていた実家へと帰り、
小さな食堂をはじめることに…。

料理を通して自分の心の傷を癒し、母親や周囲の人々との
絆を深めていく…というストーリーです。

「かもめ食堂」のサチエやこの「食堂かたつむり」の倫子のように、
集中して“きちんと”料理に向き合うということに、すっごく憧れてはいるものの、
私にとっては日々のルーティーン作業のようになってしまっています。反省

どちらかというと、倫子の母親・ルリコのほうが自分に近いような気がします。
「大事なものは、なんでも冷凍庫にしまえばいいのよ」というルリコの言葉に、
「うんうん。」と納得してしまったくらいこれは名言ですね

それでも今年は、“料理好き”目指してルーティンワークから
クリエイティブワークにできるよう頑張りたいと、志を新たにいたしました

原作を読んでみて、映画のほうは…?
まぁそのうちDVDで観ればいいかななんて思いましたにゃはは

「なまくら」

2010-02-09 16:44:09 | 本・絵本
自分が子供だった頃を振り返ってみれば…。

世の中は高度経済成長期の最中で、
行く手には輝く未来が待ち構えているような、
なにかこう大人になることにワクワクするような、
期待感のようなものがあったわけなのですが…。

いいかげん“いい大人”になったここ10年ほどを
振り返ってみれば…。

年々世の中が暗く、勢いもなくなってきているわけで。
平成の子供たちは、昭和の子供たちのようなワクワクした思いを
もっているのかな?なんて、ついつい考えてしまいます。

まぁ今のほうが格段に便利で、モノが豊富であることは
間違えないんですけどね。
果たしてそれは、未来への期待感につながるのだろうか…?


さてさて、これは昨年読んだ本なのですが→吉橋通夫著「なまくら」

幕末から明治にかけて、懸命に生きようとする10代の少年たちを描いた短編集です。

病気で倒れた父にかわって魚を市場へと運ぶ「走り」をはじめた13歳の少年夏吉や、
廃刀令によって仕事を失い精神まで病んでしまった刀剣師の父や家族と離れ、車引き
として働きはじめた15歳の少年長吉。7編の話には、少年たちの様々な境遇が描か
れています。

夜明け前の混沌とした時代を、実際に苦労して生きた少年たちは多かったことと思います。
自分の祖父や曽祖父もまた、苦労しながら生きていたんだろうなと…。
いったいどんな未来を夢見ていたのか?

閉塞感漂う今もまた、夜明け前なのでしょうね。
明るい未来を信じたいなと思っています。

「オカメインコに雨坊主」

2009-11-27 20:55:39 | 本・絵本
芦原すなお著「オカメインコに雨坊主」を読みました。

芦原すなおさんの著書といえば、「青春デンデケデケデケ」ですね。
といっても、私は読んだことがありません…

私にとっての最初の芦原作品が、この「オカメインコに雨坊主」となりました。

すっかり心が疲れてしまった今日この頃…
ポプラ文庫ピュアフルの1冊であることや、
文庫の帯に書かれた「みんな、ひとりじゃないー
限りない優しさに包まれる“スローノベル”」というコピーに惹かれて購入。

読み終えて、しっかり癒されましたよ
ほんわかと心が温まるような1冊でした。

乗る列車を間違えて辿りついた村。
画家の「ぼく」は、そこで出会った小学生のチサノの家に居候することに。
よろず屋を営むチサノのおばあちゃんや飼い猫のミーコ、
英会話教師のノートンに芸者のわび助…。
穏やかな自然のなかで、穏やかに過ぎていく様々な出来事は、
優しい村人たちのように優しいエピソードばかりです。

ものすご~く感動するとか、いいお話しとか…そういうわけではないのですが、
夜眠る前に読むのにちょうどいい(?)静かで、湯たんぽのような温もりのあるお話しでした。

これを読み終えてしまったので、次に読む本に困っています
湯たんぽ系のお話しを大至急探さなければ

教科書の思い出

2009-11-19 23:45:05 | 本・絵本
中学生の息子の教科書をパラパラと見ていた夫が、
「小学生の時の国語の教科書にこんな話があってさぁ…」と、
物語のあらすじをおしえてくれました。

教科書で出会った名作。
私もしっかり覚えているものから、ぼんやり覚えているものまで…
そういえばいくつかあったなぁと

しっかり覚えているのは、あまんきみこ作「白いぼうし」。
これはポプラ社文庫の「車のいろは空のいろ」(作:あまんきみこ、
絵:北田卓史)におさめられているのを発見し、何年か前に購入しました。
息子に読ませようと思ったのですが…失敗に終わっています

そして、タイトルと挿絵はしっかり覚えていて、当時すごく好きなお話しだったことも覚えているのに、
どうしてもストーリーが思い出せない「チックとタック」。

どんな物語だったかな~?と検索していたら、こんなものを発見しましたよ
光村図書の「教科書探偵団」です。

あ~懐かしい~
「チックとタック」の挿絵は安野光雅さんだったんだぁ…なんて、
あらためてビックリしたりしています。

光村図書の「教科書タイムトラベル」も、
見ているだけで懐かしい

「くじらぐも」というお話しも大好きだったのですが、
中川李枝子さんが書かれていたんですねぇ…ビックリです。

光村図書の国語教科書に思い出がある皆さん。
懐かしの教科書を振り返ってみると、
色々な思い出が甦るかも…?

「ツィス」

2009-10-26 19:32:25 | 本・絵本
広瀬正著「ツィス」を読みました。

広瀬正さんの作品は、以前「マイナス・ゼロ」を読んでいるので、
これが2冊目になります。

物語の前半はなかなか読み進められなかったのですが、
(個人的に忙しくて余裕がなかったせいかもしれませんが…
後半は秀逸でした。あらためて広瀬正さん、スゴイ作家だったんだなぁと
激しく感動いたしました。
もうなんというか、その早過ぎる死が惜しまれますね…。
もっともっと沢山の作品を読んでみたかったです


ちょっとネタバレになりますが、物語のあらすじを簡単に書いてみると…

神奈川県のC市で耳鳴りのように聞こえはじめた“二点嬰ハ音”(=ツィス音)。
限られた範囲だけで聞こえると思われていたこの小さな音の公害は、
やがて東京へと波及し、ついには都民全員の疎開へと事態が展開していきます。
一日中耳栓をして、音を遮断した生活とはどんなものか?
一千万人もの都民をどうやって疎開させるのか?

広瀬さんの奇想天外な切り口と、そんな非常事態のなかで冷静にことを進める
疎開本部の手腕が、すごく対照的なんですよね…。
実際こんなことが起きたなら?と、思わず考えてしまいました。

やがて、ツィス音はアメリカ・サンフランシスコでも聞こえるようになり…。
果たして、この騒音騒動の結末はいかに?
というお話しです

とにかく広瀬正さん、スゴイです。
出版されているものは全部読もうと思ってます

妖怪アパートの幽雅な日常

2009-09-30 22:28:33 | 本・絵本
香月日輪著「妖怪アパートの幽雅な日常」を文庫版で1と2まで読みました。

このシリーズ、面白そうですね
ファンタジーが好きな私には、ビビビッときました

1冊目を読んで思ったのは、これは男の子版「霧のむこうのふしぎな町」だなぁということ。

いろいろな存在(?)と生活をともにしながら、成長していく男の子の姿が
「霧のむこうの~」の主人公・リナと重なりました。

若い頃の私は「霧のむこうの~」からたくさんのことを学んだようなきがしているんですよね…。
あれはたしか、高校生の頃に読んだのだったか…?

「妖怪アパートの~」は、今中学生の息子が読むのにはちょうどいい!と思ったのですが、
ま、本人はあまり興味がないようです…。

主人公の夕士は、交通事故で両親を失い親戚の家に引き取られます。
寮のある高校に進学し、おじさん家族の家から独立できると思っていたのに、
入学直前寮が火事になり…。
それでも一人暮らしを切望する夕士は、ある不動産屋を訪ね一軒のアパートに
入居することになるのですが…。
というお話しです

2になると、魔道書まで出てきたりとちょっとファンタジー色が濃くなっているのですが、こちらもまた面白いです。

もうシリーズ化している人気の本だったようですが、
私は文庫本ばかり読んでいるもので…
まだまだこれから文庫化されるシリーズが、とっても楽しみです


「極楽カンパニー」

2009-09-09 20:54:13 | 本・絵本
原宏一著「極楽カンパニー」を読みました。

定年後、暇をもてあまして図書館通いしていた二人のオヤジ。
会社員時代の“様式美”を語り合ううちに、意気投合して会社ごっこを
はじめることに…。

閑古鳥のなく喫茶店で、「馬鹿正直・絵空事・度外視」という企業理念のもと設立したフェイク会社「株式会社ごっこ」は、定年後のオヤジたちのニーズにマッチしたのか、日本中に支社ができるほど瞬く間に急成長していきます。

とはいえ、あくまでも“会社ごっこ”。
実際に商品やお金が動くわけではないのですが…

やがて詐欺事件に巻き込まれ、フェイク会社の存亡はいかに…?
という内容だったのですが、すごく面白かったですよ

さてさて、私自身もこの夏はいろいろと将来を考えておりました。
(ん?まぁ将来と言うより老後でしょうか?
元気に仕事ができるのも、あと15年くらいだろうな…とかww
不景気で仕事も暇ですしね…
ちょっと新しいことを始める予定です。ドキドキ…



「バルサの食卓」

2009-09-06 21:43:33 | 本・絵本
いわゆる「守り人シリーズ」の著者である上橋菜穂子さんが、
その著書である「守り人シリーズ」や「狐笛のかなた」などの
物語に書いた架空の食べもののレシピを紹介する
「バルサの食卓」を読みました。

この本を買ってから気付いたのですが、
著者は上橋菜穂子さんと“チーム北海道”
この“チーム北海道”には、このブログでも以前感想を書かせていただいた
「面白南極料理人」の著者・西村淳さんが含まれているんですね…。

そんなわけで、あ~あのお料理はこんな風なものだったのね…と、
読んで納得するだけではなく、私にとっては作ってみようかな?と
思わせられる内容になっていました

ひと通り目を通した後、息子に「どれが食べたい~?」と貸し出したところ、
いくつかのページに付箋がついた状態で戻ってきました。

そんな中でも、とくに熱いリクエストがあったのが「マッサル」でした。
細かく切った“とりモモ肉”と“豚ひき肉”をまぜまぜした揚げ物なのですが、
今夜作ってみたところ大好評!!
「鳥の唐揚げ」より美味しい~と、我が家の男子たちからは好評でした

明日は、“ノギ屋の弁当風鳥飯”を作ろうかなぁ~と思っています



「マイナス・ゼロ」

2009-08-10 21:56:11 | 本・絵本
広瀬正著「マイナス・ゼロ」を読みました。

1972年に47歳で急逝した広瀬正さん。
「マイナス・ゼロ」は、1965年に発表され
広瀬さんの代表作といわれている小説です。

タイムマシンによるタイムトラベルものなのですが、
1963年に存在する主人公が、1932年(昭和7年)にタイムトラベルするという内容で、
たぶん日本のSF史上でも初期のタイムトラベルものになるのではないかと思います。

その結末には“?”はあるのですが、
そこに至るまでの流れは秀逸でした。間違いなく面白い小説です。

私はこの本を読むまで、広瀬正という作家がいることさえ知りませんでした。
もちろん「マイナス・ゼロ」という作品の存在も…。

読み終えて、今まで知らなかったことが悔やまれて…

日本のSF小説の先駆けの一冊として、多くの人に知られ
そして読んでもらいたいなぁと思いました。

とにかく、読んでみてください


浅田次郎さんの「地下鉄に乗って」をちょっと思い出してしまいましたが、
もっとSF寄り?といった印象。
面白いです



「ええじゃないか」と「ホルモー」と

2009-07-23 20:58:11 | 本・絵本
森見登美彦著「太陽の塔」と万城目学著「鴨川ホルモー」を読みました。

たまたま、何気なく、そして偶然に…続けて読んだこの2冊なのですが、
共通点が多くてビックリしました

著者の森見さんと万城目さんは、ほぼ同年代でお二人とも京都大学出身。
「太陽の塔」も「鴨川ホルモー」も、主人公をはじめ登場人物たちのほとんどが京大生。
舞台となるのは京都(京大周辺?)。

そして京都の街中で巻き起こる「ええじゃないか」の声と「ホルモー」の叫び(?)

どちらも面白かったです…


ただし「鴨川ホルモー」のほうが、最初からトントンと読みやすかったですね…。

今、森見登美彦さんの「きつねのはなし」を読んでいるのですが、
森見さんの物語にはいろーんな世界が織り交ぜられているような印象を持ちました。謎が多いというか…。
「太陽の塔」でも、主人公の元彼女・水尾さんと太陽の塔の関係が…なんだか謎だったり…。

次はどんな話が出てくるのか?と、私にとって気になる作家さんになりました

ところで、あの大阪万博の太陽の塔。
私はまだ本物を直に見たことがありませんでした。
「太陽の塔」を読んでから、無性に見たくなってきてしまいました

“ホルモー”や“ええじゃないか”の現場を巡る京都観光&大阪・太陽の塔見学ツアーに行きたいなぁ~と思う今日この頃です…

黒執事

2009-06-12 21:46:07 | 本・絵本
このところ、読書ではなく読コミック?
マンガにはまっています

「20世紀少年」と「21世紀少年」を読み終え、
今は「黒執事」と「蟲師」を…

最近はテレビドラマでもマンガでも、
イケメンの若い執事が主流なんですね。

私が初めて“執事”という言葉を知ったのは…
もうはるか昔のこと
5歳とか6歳とか…まぁ幼かったじぶんに見ていた
海外ドラマ「ニューヨークパパ」に、バトラー・執事と
呼ばれる人物がでていたんですよね。

ニューヨークに住む裕福なおじさんの家に引き取られた小さな兄妹のお話で、
その世話をするのが老練な執事だったような…?

「ひつじ?ひつじ?」なんて、よく親や兄弟に聞いては
「しーつーじー」と訂正されていたことを覚えています

そんなわけで、執事といえばやっぱり年配の、そう藤村俊二さんのような
イメージだったのですが…。

「黒執事」の執事・セバスチャンは、そんな執事のイメージを超越した
キャラで、若い!イケメン!気が利く!仕事が速い!メチャクチャ強い!
ただ者じゃあありません。

「本当に執事?」なんて聞かれれば、彼は「あくまで、執事です。」と
こたえるわけなのですが…

そう、彼の正体は悪魔なんですねぇ~。

まだ幼い主人・シエルとは、いったいどんな契約を交わしたのか…?
気になって気になって…読み進めているところなんです

隙のない完璧な悪魔の執事はかっこいいのですが、
同じくマンガ「ハヤテのごとく」の執事・ハヤテくんもなかなか…
う~ん甲乙付けがたい…って、いったい私は何を悩んでいるのでしょうか(笑)

ところで、眠る前のひと時を読書タイムにしていたのですが、
本は途中でどうしても眠くなるのに、マンガは眠くならないんですよね…。
1冊読みきるまで眠れない→夜更かしして読みきる→昼間眠い眠い
なんだか悪循環です


「心に太陽を持て」

2009-05-29 17:01:22 | 本・絵本
山本有三著「心に太陽を持て」を読みました。

以前読んだ「君たちはどう生きるか」と同じく、かつて「日本少国民文庫」として出版されたなかの一冊です。

<胸にひびく話二十篇>という副題のとおり、世界の胸にひびくような逸話を集めた子供向けの短編集です。

タイトルの「心に太陽を持て」は、ドイツのツェーザル・フライシュレン作の詩で、山本有三が訳したものが巻頭におさめられています。

ちょっとだけ書き出してみると…

心に太陽を持て

心に太陽を持て。
あらしが ふこうと、
ふぶきが こようと、
天には黒くも、
地には争いが絶えなかろうと、
いつも、心に太陽を持て。

次の連は、くちびるに歌を持て、ではじまります。


続く短編は全部で21篇。

パナマ運河建設の逸話をまとめた「パナマ運河物語」や、
苦労して学んだ学者マイケル・ファラデーの逸話「製本屋の小僧さん」など
心をうつ感動的な話と、なかにはクスッと笑えるような短編もあり…
盛りだくさんな内容でした。

私は「パナマ運河物語」に感動。
パナマ運河建設の総指揮を執ったゴーサルズや、
黄熱病の撲滅に尽力した軍医ゴーガスを中心に
その過酷な作業をどう成し遂げていったのかということが
わかりやすく描かれていました。

「君たちはどう生きるか」同様、子供向けに書かれたものなのですが、
大人が読んでも胸にひびくのではないかと思います。





「スカイ・イクリプス」

2009-04-18 19:00:40 | 本・絵本
森博嗣著「スカイ・イクリプス」を読みました。

「スカイ・クロラ」シリーズの最後となる短編集です。

「ナ・バ・テア」から読みはじめた森博嗣著「スカイ・クロラ」シリーズですが、
なんとなく消化不良で、その展開もいまひとつ理解できていませんでした。

「スカイ・イクリプス」は短編集なのですが、
ここに綴られた物語が「謎を解く鍵となる…」
と文庫本の帯に書かれていたので読んでみました。
(まぁなんにしても、「スカイ・クロラ」シリーズであれば
読んでしまうのでしょうけどね

巻末の解説には、それぞれの章がどの作品に対応しているのか
書かれてはいるのですが…。
んー…もうどれがどうだったか…私は詳細には
覚えていないんですね…それでも、それぞれの短編を
読みながら、少しずつ謎が解けていったような気がしました。

靄っていた視界がパーッとひらけるというわけではないのですが、
少しずつ靄が薄まっていくという感じでしょうかね…。

とくに、最後の章となる「スカイ・アッシュ」を読んで
ホッとしたというのか…?
“フーコ”が笑顔ならハッピーエンドに違いない!なんて…
ここまで読んで、最後まで読んでやっと、ちょっと安心したような気がしています


「スカイ・クロラ」シリーズというのは、
文学的というのでは決してなくて、
どこかBGMのような趣のあるシリーズだと思います…。
若い頃に好んで読んだ片岡義男の著書を思い出しますね…。

決定的な何かが残るというわけではないのですが、
忘れたくない物語だなぁと、あらためて思いました。