詐欺や洗脳など、人を思い通りに動かそうとする操作の手口には、共通した特徴があります。
そのうち、年下の先生も語っていたのが、誤った二項対立に持ち込むというものと、
等しく扱わなければならない物のうち片方を隠蔽して片方だけを声高に言うというものです。
私も操作の手口について、体験含めて学んできたので、全くその通りだと思いました。
これは卑劣な政治家がまさに今現在している騙しの扇動や、マルチ商法、悪質セールス、カルト的
組織の人間が内部員や勧誘対象に対して行う誘導・洗脳など、あらゆる分野での操作に見られます。
〈二項対立に持ち込む〉
今の現状をよく変えるための選択肢あるいは道筋は1、2、3、4、5、6、7…∞と無数にあるのに
1と2の二項対立を作り、1を選ぶように迫ってくる。
便宜上 1、2、3、4…という書き方をしたけれど、これは適切な表現ではなくて
現状態のうち、ある箇所だけをいじることによって、他の要因に連動して大きく変化する
ことがあります。だから竹を割ったように1とか2とか分離しにくいものです。
現状のうちどこかをいじるだけで、あるいは何かのスポットを踏んだことによって、
または新しいなにかがふと係ったことによって、劇的な変化が生まれる。
私が知っているinnovationとはだいたいそういうものですが… 他の物に抜本的にすげ換えるよりも、
こういう少しの変化(改良)によってinnovationが生まれる。なにかをやめる・廃止することも含む。
いじる箇所の正解の組み合わせは政治家の計算能力、controlを超えて神秘に満ちている。
それがわかるのは天性の直感を持った人ぐらい。このように、現状をよく変えようと考えたら
極めて複雑な選択肢・道筋があるにも関わらず、1or2の二項対立にして1を選ばせようと誘導する
のは紛れもない詐術です。セールストークでもよくなされます。
また、カルト的組織で行われるのが「ここ以外全部ダメ」という洗脳で、これも誤った二元論です。
例えば、今日の日本の行政はよく言われている通り確かに著しく劣化していると思います。しかし
行政には劣化していない人もいます。役所にも庁舎にも。労働局にも県の支援機関にも児童相談所にも。
だから、例えば労働問題やDV問題、虐待問題などを扱う集団・組織なら、そういう行政機関とも
協力し合って問題に対処し、社会をよくして行こうと考えるはずです。それを、カルトになると
「うち以外は全部ダメ」「うちしかない」という風に、対立構図にして洗脳してきます。
そういう集団には閉塞的なアジト臭が漂っています。確かに今日の行政は非常に劣化している。
でも中には誠実な働きをする人達もいて、そういう人達と連携・協力して問題に取り組もうと、
本当に社会をよく変えようと思っている人達はしています。行政の中でも上質な人と繋がり合って
その質を行政内で広げていくように粛々と働きかけています。一方で、「うちしかない」という
メッセージを(直接・間接問わず)インプラントするような集団は、基本的なものが腐っています。
そうやって人を操縦・洗脳してきたのに、その場その場の都合でそれまで熱心に浴びせてきた
メッセージと真逆のことを言い出すような芸当も朝飯前にやってのけます。
操作する人の言うことには一貫性がないです。一貫しているのは、相手を自分の思い通りに
動かそうという自己中心的な動機だけです。
(関連:カルト状態 知っている人は騙せない 民主主義の基本 純粋さ)
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一貫性のなさは、そういえばこの人もそうでした。この人と話すと頭痛がしていました。屁理屈と詭弁のオンパレードで、互いに矛盾する主張を無限に垂れ流し、その場その場で唐突に言う論理が節操なく別方向に分裂していましたから。
It's exactly for you..
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〈片方を隠蔽して片方だけを声高に言う〉
長くなったので、続きは一旦、分けます。