私の大好きな作家、梨木香歩さんの小説『からくりからくさ』は、
染物や織物などに携わる4人の女性が主人公。
この作品を書き上げるのには、相当な下調べや取材が必要だったろうな
と思わせるほど、まるで専門書のような染めや織りの知識が詰まっています。
そして、写真などの画像なしで色彩や織物の模様を鮮明に連想させてくれる文章。
もちろん、小説自体も心に染み入るもので、何度も何度も登場人物の心情や
風景描写を感じながら途中で読むのを止め、しばらく余韻に浸りながら読み進めました。
先週末、そんな私のもとへ、友人から一冊の本『きもの紀行』が届きました。
パラパラとページをめくってみると、私が『からくりからくさ』を読みながら
連想していた色彩や模様が豊富にカラー写真で掲載されていました。
幻想と現実が一致したような喜びを感じられたのに加え、
『きもの紀行』に登場する職人の方々が紡ぎだす素晴らしい作品と人生に
触れられたことを幸せに感じています。
素晴らしい本をありがとう!!
★ 梨木香歩 『からくりからくさ』 新潮文庫
★ 立松和平 『きもの紀行 染め人織り人を訪ねて』 家の光協会