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英国の生活 ~ケンブリッジ~

日々気づいたこと、感じたこと等、気ままに書こうと思います。

『からくりからくさ』 と 『きもの紀行』

2006-04-08 | 映画、本 など


私の大好きな作家、梨木香歩さんの小説『からくりからくさ』は、
染物や織物などに携わる4人の女性が主人公。
この作品を書き上げるのには、相当な下調べや取材が必要だったろうな
と思わせるほど、まるで専門書のような染めや織りの知識が詰まっています。

そして、写真などの画像なしで色彩や織物の模様を鮮明に連想させてくれる文章。
もちろん、小説自体も心に染み入るもので、何度も何度も登場人物の心情や
風景描写を感じながら途中で読むのを止め、しばらく余韻に浸りながら読み進めました。

先週末、そんな私のもとへ、友人から一冊の本『きもの紀行』が届きました。
パラパラとページをめくってみると、私が『からくりからくさ』を読みながら
連想していた色彩や模様が豊富にカラー写真で掲載されていました。
幻想と現実が一致したような喜びを感じられたのに加え、
『きもの紀行』に登場する職人の方々が紡ぎだす素晴らしい作品と人生に
触れられたことを幸せに感じています。
素晴らしい本をありがとう!!


★ 梨木香歩 『からくりからくさ』 新潮文庫 

★ 立松和平 『きもの紀行 染め人織り人を訪ねて』 家の光協会

一週間

2006-04-03 | 季節、気候


 一昨日、一週間ぶりにケンブリッジに帰ってきたら
 見違えるほどに景色が様変わりしていました。
 一気に花々が開花♪
 水仙、アヤメ、桜、杏、レンギョウ…。
 わずか一週間でずいぶんと変化があるものです。
 植物の成長は早く、そして儚く…。

 今は最も美しい季節。
 この時期のケンブリッジを隅々まで堪能したいものです。

 早速、今日はデジカメを持ち歩き、シティーセンターからの帰り道は
 寄り道したり、来た道を戻って小道を通ってみたり。

 さて、明日はどの道を通ろうか…。

消化不良 

2006-04-01 | 

 Aura-Soma(カラーセラピー)のコースを受講するため、
 リンカーンシャー(Lincolnshire)にある教育センター
“Dev Aura”へ行ってきました。
 
 食事は一見ベジタリアンに見えないベジタリアンフード。
 テレビ、ラジオ、パソコン、新聞は無に等しい。
 決して厳しい修行ではなく、
 リアルな世界とは隔離されたようなところでの7泊8日。
 自然のリズムを無意識のうちに感じ取り、
 五感、いえ第六感までもが覚醒されるような
「あ~生きている」という喜びを感じられるような…。

 でも、今回受講したコースはなかなかハードでした。
 英語を聞き取ることにも苦労し、
 脳へ詰め込みきれないほどの情報量…。
 
 う~ん、消化不良はいつまで続くのか…。

冬眠明け

2006-03-24 | 季節、気候

この時期、日本では卒業式や送別会のシーズン。
こちらは、スプリングクリーニング(Spring-Cleaning)、春の大掃除の時期。

「スプリングクリーニングで古い本やクローゼットの整理をしている」
という会話をよく耳にします。

英国人は年末に大掃除をしないため、この時期にするのね…
くらいに思っていたのですが、
この時期は
“冬眠明け”
ようやく洞穴から外に出られる冬眠中のクマ(?)
のような意味合いもあるような気がします。

この時期に母国へ帰国されてしまう方も多いのですが、
英国人は、そんな彼らに向けて

「これからが良い季節なのに!」

と、今帰国するなんて、信じられない!もったいない!
とでも言わんばかりの調子。

まだまだ冬用コートが必要な英国ですが、
黄色い水仙も咲き始め、葉を落としていた木々の枝からは
萌黄色の芽が顔を覗かせています。

梨木香歩 『ぐるりのこと』

2006-03-16 | 映画、本 など


     ~~~~~~以下抜粋~~~~~~

  学生の頃、ゼミの教授が
  「ヨーロッパに着いてしばらくはまだ、
  本当に自分がヨーロッパにいるという気がしないものだが、
  三ヶ月ほど経つとようやくその実感が湧いてくる。
  考えてみればこの三ヶ月という時間は船旅と同じ時間で、
  体と魂を同時に運ぶという点では船旅が一番適していたのだろう、
  飛行機は体だけ運んで魂のことを忘れている」
  と言った言葉が、人生の折々に思い出される。

     ~~~~~~~~~~~~~~~~

そうか、そういうことだったのか…。
上記の文を読み、深く納得してしまいました。

私は昨年夏に渡英し、ちょうど三ヵ月後くらいに一時帰国をしました。
10日間ほどの帰国でしたが、
その間、ずっとふわふわした感覚が付き纏っていました。
夢の中にいるような、地に足が着いていないような…。
一人での帰国だったこともあり、
しっかりと“自分”を意識していないと、ふらふらふ~ら、と眠りの国へ
連れて行かれてしまうような心地でした。
家族や友人と会っているときも、傍にいるはずなのに、
遠い空間にいるような錯覚。

きっと、これが『時差ボケ』と呼ばれている現象なのでしょうが、
この本の著者 梨木さんのゼミの教授が言われたように

「飛行機は体だけ運んで魂のことを忘れている」

という表現の方がしっくりする。

『体ココにあり、魂未だ飛行中』