何故、野田政権は不退転の覚悟で消費増税をするのか？

数日前の記事にも少し触れたが、「失われた２０年」を決定着けたのは、橋本政権で財政再建のために消費税の３％→５％への増税、特別減税の廃止、医療保険の患者本人負担増と云う「９兆円の負担増」だと勝手に決め付けている。曰く「経済が成長軌道に乗っていない時に増税に転じたことが失敗に繋がった」である。

それが大きな失政だったとするならば、同じ失敗を繰り返さない政治をして頂きたいと思うのだ。私は過去記事で、橋本政権の失政からの自民党敗退を受け就任した小渕政権を野田政権は見習えとエールを送ったツモリだったが、結果は、野田政権は全く同じ失敗を繰り返そうとしている。

これはお訊ねを頂戴した知人も同じ認識だそうだが、「何故野田政権は不退転の覚悟で消費増税に拘るのか？」に対しては、それこそ野田首相に聞いて欲しいと云うしか無い。


想像するには、財務省の「その年の歳出を税収で賄えない状態であり、毎年赤字国債で穴埋めをしなければならず、財政の健全化を図る必要がある」との意向が強いのだろう。「誰しも増税は嫌だが、ここで増税しないと国が破綻する。批判は当然だろうが、歴史は必ず野田首相の対応が適切だったと評価する！」 」と管前首相の頃から言い続けて洗脳が進んでいるのだろう。橋本元首相と同じく野田首相は財務相経験者だから・・・か？

＃ これで回答としては駄目でしょうか？

尚、地元選出の故・橋本龍太郎元首相を、私如き下賤の一般人が嫌いだと書いてしまった事にお叱りを賜ってしまったが、全く以て仰せの通りである。故・橋本龍太郎元首相の素晴らしさを同郷人として認めていない訳では決してない。故・橋本龍太郎元首相は２００１年の総裁選（小泉元首相に敗れた）の際にキッパリと謝罪なさった「私の財政改革は間違っていた。これで国民に多大の迷惑をおかけした。国民に深くお詫びしたい。」だ。こんな潔い政治家は居ない。元首相自らが失政だったと認め国民に謝罪したのだ。

＃　野田首相にも不退転の決意で消費増税を可決し、もし野田政権の指し示す明るい未来が到来しなかった時は、国民に失政を詫びるべき？詫びる位なら、端っから失政をすべきではないと思うけど・・・

で、問題となっている財政危機についてだが、過去記事では新円切換でチャラにしてしまえ！とブチ挙げたが、この乱暴な意見には多くの御批判を賜ったが、私自身も、これが正解だと思った訳ではない。財務省から出てくる無茶苦茶なバランスシートが国内外の不安感を煽る事に血道を上げている可笑しさをブラックジョークにしたまでの事。国の借金が、国民の金融資産と辛うじてバランスしているが早晩崩れる・・・増税を急がないと破綻すると煽るから・・・じゃ国民の金融資産と相殺して借金を対外的に圧縮してしまえば良いと云う冗談だった。（この部分、過去記事を読んだ知人からも良く指摘を受けるが・・・、そんな事を私が望む訳無い）

そもそも１０００兆円の赤字・・・と云う純負債だけを表面化する財務省のやり口が姑息だ。まるでカロリーベースの食糧自給率を出して国民の不安感を煽っている農水省と同じ手口だ。

確かに、いまの税収では借金は増える一方だ。だから税収アップを目して増税だ！となるのだろうが、その前に景気回復だろう・・・普通。橋本政権の失政を再び繰り返すツモリなのか？