ひとりじめ出来る島

昨日は送別会だった。
挨拶の中で、「念願の浦戸諸島に行きました。レストランの一つもあるのかと
思ったらなかった。あまり人もいなかった。僕は1年で自称誰よりもよく松島の隅から隅まで自転車で歩いたと自負している」とのこと。

　　確かに、先日野々島からの船の中で偶然お会いした。
　　折りたたみの自転車で朴島、寒沢島、野々島、桂島を見てきました。とおっし　　ゃっていた。
　　異動前の最後の土日をこうしてわざわざいらしていただいたことがとてもうれ　　しかった。
　　私がずいぶんコマーシャルした甲斐がある。
そして、
近くでお話ししたとき、「人がこなくてもいいんじゃない？安全だし」
という発言。
確かに私もそう思ったときもあった。
観光客が来て
お金を落として島のためになにかしてくれるかと言えばそうでもなし
落としていくのはゴミばかり。
まあ、市営汽船に乗る人が少なくなり、便数が減ったり料金が高くなったり
ということはあるかもしれないが・・・。

その一言でなんだか自分が島になるべく多くの人を連れてこようと頑張っているのが無駄なことのようにも思えてきた。
人がたくさんいたらつまんないかも。この鶯の鳴く時間も、
人のいない安全な道路も、独り占めできる空も。
どこに行っても人がいて、人がいるところには簡単にいけるが
良い場所で、人の来ない場所というのはけっこうむづかしい。
私が尊敬するトップの発言だからというのではないが・・。
もしかしたら、その視点は正しいかも。
自分の隠れ家的存在、秘密の居場所。
それで十分かも。
きょうはあの時の折りたたみ自転車を私においていってくださるとのこと。
島に持って行って大事に使おう。
記念に。
島に自分の居場所があることの喜びを味わいつつ。
ひとり、ほくそえんで。