YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

インフルエンザと漢方

2009年09月10日 | 健康・お薬
新型インフルエンザには漢方も有効 かんぽう健康アドバイス 第10回
中国の後漢時代にできた漢方のバイブル傷寒論には急性熱性疾患の治療がとても詳しく書かれていて、今でもその記載に従って治療すると風邪が速やかに治ります。太陽病傷寒という症状がインフルエンザの症状によく似ており、そこに載っている葛根湯がインフルエンザに有効なことを科学的に照明した研究があります。事前に葛根湯を飲ませていたネズミは50%致死量のインフルエンザウイルスを投与しても一匹も死ななかったそうです。サイトカインストームの引き金となるIL1αを抑制してアスピリンと同等の解熱鎮静効果があり、IL12分泌を増やしてNK細胞やTリンパ球を活性化して重傷ウイルス肺炎などを予防し悪化させない作用もあります。葛根湯の生薬成分の桂皮(シナモン)に含まれる成分にその作用が強いそうですから、桂皮を含む桂枝湯や麻黄湯などでも有効なはずです。傷寒論の条文から考えると葛根湯より麻黄等の方が更に効果が高いと思います。



写真は閉じているのが傷寒論(1813/文化10年の日本刊本)、
開いているのが金匱要略(1801/享和元年の日本刊本)


新型インフルエンザの重症化を防ぐ漢方 かんぽう健康アドバイス 第17回
インフルエンザは麻疹や水痘と同じウイルス感染ですから、予防接種か実際に罹患するかして免疫抗体を獲得しない限り、ウイルスの多いところに行けばいずれ必ずうつるものです。発症早期にタミフルなどの抗ウイルス薬を飲めばウイルスの増殖・拡散が押さえられて症状が軽くなりますが、服薬のタイミングが遅れると効果が落ちます。高熱の肺炎や脳症などの重症化は、ウイルスの直接作用ではなく、人体の過剰抗病反応であるサイトカインストームが直接の原因です。タミフルや解熱剤や西洋の風邪薬にはサイトカインストームを抑える効果がありません。桂枝(桂皮)シナモンを多く含む漢方薬には、このストームを根本から抑え、高熱や肺炎を軽減して重症化を防ぐことが科学的に証明されています。日頃からシナモンを多用し、発病したらすぐに漢方薬を飲み、診断が付いたら抗ウイルス薬を加えれば、重症化を防げると思います。

つちうら東口クリニック 院長 川嶋健吾先生
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