Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

イスラエルそしてアメリカ

2006-08-07 23:07:34 | 政治
イスラエルのレバノンに対する軍事作戦はまだ継続されている。レバノン側だけで死者行方不明は1000人を超えたと言う。

元はと言えばレバノン側のヒスボラ組織がイスラエル兵2人を拉致したことが発端だが、その2人だけを救出する目的にしてはイスラエル側も被害が大きすぎる。国連が停戦決議を出してもやめようとしない。あのあたりの地の歴史をよく勉強していないので私にはよく分からないが、よほど恨みがあるとしか思えない。中東から遠くはなれ、石油を輸入していることくらいしか利害関係を持たない日本人には常軌を逸していると思われることがまかり通っているのが今の中東情勢だ。

それともうひとつ私がよく分からないのはアメリカ政府のイスラエルへの態度だ。

ブッシュ政権に限らず、歴代の大統領はイスラエルの国の成立以来、常にイスラエル側に立ってきた。国連での拒否権を使った約80回のうち、その半分の40件はイスラエル関係だった事実からも、その偏り方の大きさが分かる。われわれ日本人にしてみれば、中国やロシアが無条件に北朝鮮を支持することが分からないのと同じくらい理解できないことだ。

理由はいろいろと日本のニュースなどでも語られている。アメリカの有力者にユダヤ人が多いからと言う説、アメリカ政府がユダヤ人の資金を当てにして武器の売却、研究のためとする説、いろいろと聞いてきたが、特に私が「本当にそうなのか?」と思わされたのは宗教を理由とするものだ。

ブッシュ氏の支持母体にある有名なキリスト教組織がある。その教会はイエスキリストが再臨するためにはユダヤ人がエルサレムを支配していないといけない、と信じていると言うのだ。

仮にもしこれが本当の話だとすると、中東から戦火が消えることはないだろう。自分の神だけが正しい、と言った瞬間に他の神は間違った存在になるからだ。しかし自由、博愛を声高に叫ぶ国がどうしてイスラエルに敵対する国には適用されないのか?もしイエスキリストが本当に再臨したとして、かの方はこの国と世界の現状を見たときに、果たして「私のためによくやってくれた」とねぎらってくれるだろうか。私には分からない。

約束の地が焦土と化し、再臨の主がGPSを使わないと降りるところが分からなくなってはしゃれにもならない。
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