さんぽの時間。

~その、ひとつ先の角まで~

フィルムカメラが発売された…

2006-04-23 | チラシの裏


自分がユーザーでもあるNIKONのフィルムカメララインナップ縮小の報道より、コニカミノルタのカメラ・フィルム事業撤退を知ったときの方が衝撃だった。まさかそれぞれの創業事業を、こんなに簡単に止めるとは想像もしなかった。

それだけにフジフィルムのコメントを読んだときは、ちょっと感動した。
「しかし、人間の喜びも悲しみも愛も感動も全てを表現する写真は…」の一文は、写真好きの自分には心に響くものがあったのだ。

そんなフジフイルムから NATURA CLASSICA が発売された。このシリーズのNATURA BLACKはスペック的に気になったものの、本体の分厚さと背後の不必要に大きな液晶表示というデザインで購入に踏み切れなかった。
CLASSICAの28mm F2.8-56mm F5.6の2倍ズームというスペックにいささかガッカリしたけど、実物のデザインとプラスチックのチープさに惹かれて買ってしまった。
実際、カミさんに「おもちゃのカメラ、買っちゃった」と言って一枚撮ったけど、値段さえ聞かれなかった。持つ喜びがあるカメラとは、言えないだろう。

実際、撮る際にもファインダー横の二つのLEDの点滅だけの情報で、シャッタースピードも絞りも分からない。ファインダー内なんて中央のフォーカスエリア表示と近接表示だけだ。NATURAシリーズといえども、レンズスペックは明らかに暗い。Natura1600を入れていても、夜間の望遠端ではプリントも荒れてしまう。
ところがシャッタースピードを稼ごうと広角端で撮ると、荒れは極端に減る。補正したポジのような感じでその場の雰囲気を撮影出来ると思う。自分では「これがNPモードの実力か」と思っている。
 
舞浜,NATURA1600,ネガスキャン,トリミング


昼間NATURA1600で使っても意外に粘る。フィルムがオーバー目に強いのだろう。フロンティア仕上げとネガスキャンの違いは、夜間撮ったものでは色調の補正と電球などの光源が多少滲むまで焼かれている位で、思ったほど差は無かった。(逆に昼間撮ったものはフロンティアの補正の強さを感じる)
まだNATURA1600を使って撮っているばかりなので、他のフィルムでも試してみたい。モノクロのNPモードはどんな感じになるのだろうか?

ONにしないと光らないストロボや手首にロックできるストラップ!。電源をONにするとレンズカバーが開き同時にストロボのロックが外れるギミック。小さなところに開発者のこだわりを感じてしまう。すばらしいではないか。こんなフィルムカメラがこの時期に売り出されたのだ。素直に喜ぶべきだろう。撮った手応えもなければ、デジカメと違い確認も出来ない。久々に味わうコンパクトカメラのドキドキ感だ。

次はこのボディに初代NATURAの24mm F1.9のレンズを付けてリリースして欲しいと願っている。