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地震の事とか書いてきましたが、退職したので一寸変わった内容に。
 



お暑うございます。

7月16日に東京であった地震です。
 平成21年07月16日14時09分 気象庁発表
16日14時04分頃地震がありました。
震源地は東京都多摩西部 ( 北緯35.8度、東経139.2度)で震源の深さは約120km、地震の規模(マグニチュード)は3.7と推定されます。



有感だった地域(白丸、青丸)が震央(赤×)から外れて、異常震域の様相を呈しています。
震源が120kmと深く、関東平野の地下深く沈みこむ太平洋プレートの境界面より更に下になってます。スラブ内地震というヤツですな。

Hi-netへ行ってメカニズムを見てみると、ビーチボールの真ん中が白くなっていて、正断層型の地震だということが分かります。
昨年の岩手県沿岸北部の地震のようにスラブ内に引っ張り場があるんですかね。



F-netへ行って波形(メカニズム解の下の方にサイトを選ぶフォームがある。)を見ることができました。↑のそれぞれクリックすると拡大画面が出ます。
足尾(左)と富士川(右)ですから、震源を挟んで大体同じぐらいの距離じゃないかなと思います。P-S Timeは両者とも約20秒です。
縦軸の単位が何であるか知りませんが、数値だけ見ると、足尾は富士川の3から4倍になっています。



元産総研の遠田さんの提案(上の図)があるように東京直下の状況は複雑で何だか難しいけれど、今回のような異常震域が上の図の水色のプレート内を伝わる地震動の特異な増幅によるのか、白い部分(マントル?)を伝わる波の減衰が大きいことによるのか、どっちなんでしょうねぇ?
後者だと首都直下で大地震が発生しても、関東地震のようなプレート境界型なら減衰させる機構があるってことになって東京の人はラッキーだと・・・・ホンマかいな。

7/22 追記
東大震研・古村さんの地球シミュレーターによるシミュレーション結果の発表(多分2003地球惑星)
 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jepsjmo/cd-rom/2003cd-rom/pdf/u062/u062-007.pdf
 →プレート内は速度が速くて減衰が小さい。マントルウェッジは減衰が大きい、というモデル。
大大特報告書に関東地方深部の地震波トモグラフィーの結果
 →マントルウェッジはプレートよりS波速度が大きいように見える。


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