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都立高校入試社会の法則<1> 並び替えには傾向あり

[2023年6月9日 更新]
◆都立社会 並び替えには傾向あり
過去22年分の都立入試社会の問題を見直した。
今回は並び替え問題について書いていく。

時代の古い順に並び替える問題がほぼ毎年出題されている。
1問だけ出された年が7回。
2問出された年が11回。
3問出された年が2回だけある。
2015年、2016年度は並び替えがない。


その原因は何か。
2014年度入試で48校の採点ミスが発表された。
翌年の2015年度はもっとひどく99校、1064件の採点ミスが見つかった。
2015年度社会は記述問題が4問も出ている。採点ミスが出やすい条件がそろっていたのだ。

2016年度からはマークシートが導入され、2016年度入試の社会には並び替え問題がまったく出なかった。
シンプルな出題構成にしようとしたのだろう。
しかし、2017年度からは並び替え問題が復活している。2018、2019年度も同じ。
ということは、2020年度(令和2年度)入試でも並び替え問題は出ることが予想できよう。

◆並び替え問題は歴史のみ
地理で人口の多い順とか、小麦生産量の多い順とかは出されない。
すべて「時代の古い順に並べよ」である。

多くは飛鳥~江戸時代以前と、明治以降に分けられる。
江戸~近代(幕末以降)をまたがったり、海外の歴史が出ることもまれにあるが、そこまで気にしなくていい。
1,2年の差は出ないので、歴史を勉強する際、年号は覚えた方がいいが覚えなきゃダメということでもない。
大切なのは「流れをつかむこと」である。
甲午農民戦争→日清戦争→下関条約→三国干渉 という流れとおおむねどういう出来事かが分かっていればいい。

それにあわせ、
甲午農民戦争はどこで起こったか
 三国干渉はどの国が起こしたか
は、地理問題にからめて出されることを想定すること。
下関条約を調印した総理大臣、外務大臣が誰かまでを覚えておく必要はない。が、知っていればより歴史を理解しやすくなるだろう。
覚えることを作業にせず、「なぜ」と一緒に覚えれば忘れにくくなる。


◆選択肢の傾向は


4つのうち最初に来る割合はそれぞれ以下の通り。
ABCDはアイウエに変換して数えている。
ア 14%
イ 23%
ウ 29%
エ 34%
予想通り、「ア」が最も少なく「エ」が最多。
「ア」は5回しかない。
最初が「ア」は薄いと考えるといい。


一方、4つのうち最後に来る割合は、
ア 37%
イ 26%
ウ 34%
エ 3%
逆に、「エ」が最も少なく「ア」が最多。
「エ」が最後は2009年度のみ。しかもこの年は3問の並び替えが出ており、並び順がすべて違う。いわば"例外の年"と言える。
最後が「エ」ということもまずないだろう。


◆結論
並び替え問題で迷ったら、最初は「ウ」か「エ」にし、最後は「ア」か「ウ」にしよう。
同じ年の入試問題で、同じ並び順になることはない。これも覚えておこう。

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