『ジャンパー』の感想をササッと。

　昨日は『グラインドハウス』の感想を途中でアップしちゃいましたが、まあ、付け足すことは特にないです。しいて言えば、タランティーノへの文句。チアリーダーのねえちゃんの出番が少なすぎ！

　さて、今日は『ジャンパー』の感想を少々。
　この映画を気に入っている方々には申し訳ないけど、面白かったのは最初の5分ぐらい（特殊な能力に目覚めるあたり）だけ。そこから先は、はっきり言って全然楽しめなかった。主人公にさっぱり共感できないので、どんなに危ない目に遭ってもハラハラしないし、相手を倒したって爽快感を得られないのよ。というか、あの謎の組織の言い分の方が真っ当じゃん。あんな自分勝手な若者がそんな特殊な能力を持ったら、確かに世間は大迷惑だって。あのバカ、せめて途中で社会正義に目覚めたりするのかと思ったら、最後まで自己チューなままだもん。この手の物語が必ずしも「主人公＝善なる存在」じゃなくてもいいとは思うけど、いくらなんでもあれじゃねぇ。
　格闘しながら次々と瞬間移動していく、という場面は映像的にはカッコいいし見応えもある。しかし、凝った映像を作るよりも先に、まず魅力ある人物造形を考えなきゃ。こんな映画じゃ、せっかくの見事なCGがもったいないって。ホント、映像的には素直に凄いと思える箇所が幾つもあったんだから。