少年トッパ

日本映画ベストテン2013(日本インターネット映画大賞投票用)

 昨年に引き続き、今年も「インターネット映画大賞」に参加させていただきます。
 ルールは以下の通り。

[作品賞投票ルール(抄)]
■選出作品は3作品以上10作品まで
■持ち点合計は30点以下。ただし投票本数が3本の場合は30点(10点×3作品)とする
■1作品に投票できる最大は10点まで

-----------------------------------------------------------------

『 日本映画用投票テンプレート 』

【作品賞】(3本以上10本まで)

「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」5点
「映画 鈴木先生」5点
「かぐや姫の物語」5点
「風立ちぬ」4点
「千年の愉楽」3点
「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」3点
「だいじょうぶ3組」2点
「ばしゃ馬さんとビッグマウス」1点
「チチを撮りに」1点
「横道世之介」1点

【コメント】

『つやのよる』は、はっきり言って作品全体の完成度はいまひとつ。
狂言回しとなる「つや」の実像というか人間性というか、
そういうものが最後まで掴めないままに
終わってしまったため、物足りなさが残った
(こっちの読解力不足かもしれないけど)。
とはいえ、女優陣の競演は見応え充分だった。
特に小泉今日子と荻野目慶子のバトルには大笑い(褒めてます)。
我らが野波麻帆も久々に見せ場が多い役だったし、大いに満足できた。

『映画 鈴木先生』はテレビシリーズ同様、
教育現場で巻き起こる課題への対処方法が
ありきたりの価値観に基づくものではなく、
常に深い思索の末に考え出されたものであることが素晴らしい。
それは『だいじょうぶ3組』も同様。
乙武洋匡と小学生たちの好演もあって、清々しい作品に仕上がっていた。
小学生の女子が自分の想いを吐露するところは、
2013年最高の号泣シーン(だよね?)。

『かぐや姫の物語』と『風立ちぬ』は、ジブリのふたり、
というより日本アニメ界を代表する巨匠ふたりが
競い合うように「自分が作りたいものを作る!」と
我を押し通したような作品。濃い!
特に『かぐや姫の物語』では、絵が動くこと自体が
喚起する快感を大いに堪能できた。

若松孝二監督の遺作となった『千年の愉楽』は、
生まれ持った「放蕩の血」に抗えないまま
破滅的で短い生涯を突き進む青年たちの悲劇。
高良健吾と高岡蒼佑の艶めかしさ、危うさが素晴らしかった。

『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987』は、
1987年に行われた野外ロックフェスの映像。
過剰なナレーションが鬱陶しいという欠点はあるものの、
これは後世に遺すべき作品(できればナレーションを省いて)。
『ばしゃ馬さんとビッグマウス』は、才能に恵まれなかった者の
苦闘や悪あがきを、辛辣かつ温かく描いた秀作。
『チチを撮りに』では、渡辺真起子演じるサバサバした母親が魅力的。
『横道世之介』は、もう高良健吾と吉高由里子のカップルが微笑ましすぎ!
吉高由里子がカーテンにくるまるシーンは悶絶モノだった(よね?)。
ただ、だからこそ「その後」の描き方には釈然とせず、後味は良くなかった。

次点は『おだやかな日常』。原発事故による放射能を恐れる女性たちと、
それを白眼視、もしくは無視しようとする者たちの対立を描いた作品。
原発問題が早くも風化しつつある(都知事選によって再び注目されつつあるけど)
今こそ、広く観られるべき。

次点の次点は、以下の通り。観た順で。

はじまりのみち/箱入り息子の恋/真夏の方程式/
劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日/
江ノ島プリズム/謝罪の王様/
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語/
恋の渦/カノジョは嘘を愛しすぎてる

『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』と
『江ノ島プリズム』は、タイムトラベル映画としてなかなか秀逸。
売り方次第では、どちらももっとヒットしたんじゃないかな。

—————————————————————–

【監督賞】
[高畑勲] (「かぐや姫の物語」)
【コメント】基本的には「ベストワン作品の監督=最優秀監督」
と考えているけど、今回は例外。
『つやのよる』が面白かったのは監督ではなく
役者たちの力量によるものだった気がするし、
『映画 鈴木先生』は原作者も含めた「チームでの成功」
だと思えるので(それはそれで、もちろん立派)。

【主演男優賞】
[長谷川博己] (「映画 鈴木先生」)
【コメント】『横道世之介』の高良健吾とのデッドヒートの末、
僅差で長谷川博己に決定。
鈴木先生という難しい役柄を演じられたのは
彼しかいないんじゃないかな。
『キッズ・リターン 再会の時』でボクサーを演じた
平岡祐太も素晴らしかった。
他に候補に挙がったのは『謝罪の王様』の阿部サダヲと
『だいじょうぶ3組』の乙武洋匡。

【主演女優賞】
[麻生久美子] (「ばしゃ馬さんとビッグマウス」)
【コメント】美人なのに何かが欠けている、どこかヘン、
という役柄がすごく似合う女優。今回はまさにハマリ役だった。
『四十九日のレシピ』の永作博美、『たとえば檸檬』の韓英恵、
『陽だまりの彼女』の上野樹里も良かった。

【助演男優賞】
[高良健吾] (「千年の愉楽」)
【コメント】『千年の愉楽』では高岡蒼佑(今は「高岡奏輔」に改名)も
素晴らしかったけど、迷った末に高良君で。

【助演女優賞】
[野波麻帆] (「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」)
【コメント】『清須会議』の中谷美紀との超デッドヒートを制して、我らが麻帆に決定。
若手及び中堅では、他に『つやのよる』の小泉今日子と荻野目慶子、
『チチを撮りに』『おだやかな日常』の渡辺真起子、
『横道世之介』の吉高由里子(『真夏の方程式』では気の毒すぎる役回りだったけど)、
『映画 鈴木先生』の土屋太鳳、『箱入り息子の恋』『タイムスクープハンター』の夏帆、
『共喰い』の木下美咲と篠原友希子。素敵な女優さんが多い一年だった。
脱ぎっぷりがアッパレだったのは『甘い鞭』の壇蜜。
売れっ子になったのに脱ぎ惜しみしないのは実に立派。
『受難』での岩佐真悠子も頑張っていた。
なので、もっと話題になってもいいんじゃない?
ベテランでは『はじまりのみち』『共喰い』の田中裕子が素晴らしすぎ。
もはや別格、という印象だった。

【ニューフェイスブレイク賞】
[大原櫻子] (「カンジョは嘘を愛しすぎてる」)
【コメント】これは満場一致で決定(一人だけど)。
ほどよく可愛いルックスに加え、歌唱力も大したもの。
気持ち良さそうに歌っている姿を見ると、こっちも幸せな気持ちになった。

【音楽賞】
「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」
【コメント】亀田誠治のJ-POP愛が充満している
『カンジョは嘘を愛しすぎてる』とどっちにするか迷ったけど、
貴重なライブ映像満載の『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987』に決定。
でも、亀田さんのセンスや手腕はホントにスゴいと思う
(『亀田音楽専門学校』も面白かった!)。
あと、『かぐや姫の物語』では二階堂和美による主題歌
『いのちの記憶』が素晴らしかった。

—————————————————————–

【私が選ぶ価格設定アッパレ賞】
「風俗行ったら人生変わったwww」
「I am ICHIHASHI 逮捕されるまで」など(あとの2作は未見)
【コメント】
一律1000円、ツイッターを使えば一律500円という価格設定は立派。
500円で観たかったので、実は3年ぶりぐらいにツイッターを使った(その後は放置)。

—————————————————————–
この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
—————————————————————–
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「 映画に関する話題アレコレ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事