明日のドアをノックして

過ぎゆく時の中で、夢の扉をあけましょう

身近にある危険―秋田・泥湯温泉、火山ガス事故

2006年01月04日 | Weblog
身近にある危険―秋田・泥湯温泉、火山ガス事故

泥湯温泉事故、父親も死亡 母子の死因は急性硫化物中(asahi.com)

昨年末に起きた悲惨なニュース。秋田・泥湯温泉での事故だ。
火山ガスが危険であることの認識は、火山近くにいない人間にはほとんど知ることはないだろう。温泉に泊まりに来た観光客には、少し硫黄臭くても、「これが温泉の匂いだね」ぐらいにしか思わないだろう。しかし、実際はこの火山ガスと言うのは、高濃度のガスを吸い込めば「即死」するほどのものであるという。

火山ガスの種類と災害

事故は、雪の中に溜め込まれた高濃度の硫化水素ガスに、落ち込んでしまったのが原因であろう。ただ、その危険を、正月の休みを温泉宿でゆっくりしたかった観光客に理解しろ、と言うのは酷な話である。駐車場の脇に積もった雪で「遊んで」みようと思うのは、雪が深く積もっているのが珍しい子供には、当然のことである。そんな近くに「即死」させるほどの有害な火山ガスが噴出しているとは、考えつかないだろう。

「H2S(硫化水素)」というのは、上のサイトの説明だと、

「温泉地帯でよく感じられる匂いの元です.実際にはかなりの低濃度(敏感な人は0.1ppm以下)で匂いを感じ取ることが出来ますが,危険な濃度になると逆に匂いを感じなくなるので注意が必要です」

ということだ。この説明どうり、この事故の際には、なにも匂いが感じられなかったのだろう。というか、もし、匂いが感じられたとしても、穴に落ち込み、瞬間に失神した子供を助けようとするのは、親なら誰しもやることであろう。
その際に「もしかしたら、ガスの危険があるのではないか?」など、考える余裕すらないのが、当然なのであるが。

ただ、こういう事故というのは、山中であれ、貯水槽であれ、頻発している。この場合、多くのケースで「一瞬にして、失神し、即死」に至っているケースが多いのである。ガスは目に見えない分、その危険性が「見えない」のであるが、その危険性ははるかに高いものであると考えなければならないであろう。

最新の画像もっと見る