よい子のみんな、こんにちは~ ヒーローショーへようこそ!!
健康ランド天然温泉長寿の里へようこそ、今日はおじいさんやおばあさんと来ているよい子も沢山いるなぁ
私を誰だと思う?教えてやろう
世界征服を企む謎の国際的秘密組織 ゲロショッカー 日本支部所属
改造人間炭鉱のカナリヤ男だ
人間にカナリヤの嗅覚の能力を移植した、改造人間炭鉱のカナリヤ男とは私のことだ、私は、人間よりも一万倍毒を察知できる能力がある
そして、毒を察知して、小鳥のように素早く飛んで逃げることもできるのだ
だから、私を毒殺することは不可能だ
一番偉くはないが、見習いでもない、中間管理職だな
今日は、よい子のみんなの中から、ゲロショッカーの作戦を手伝ってくれる子を募集するぞ、ゲロショッカー戦闘員がそっちに行くから参加したいお友達はステージに上がって来てくれ
「わしの大事な孫に何をする!」
「お、おじいさん、お孫さんにステージに上がっていただくだけですので」
「何だおまえは、信用できん、全身黒タイツなんかで変装しおって」
「こ、これはユニフォームでして・・・」
「誘拐するつもりか、その汚い手を孫から離せ!!」
「お、おじいさん、決して怪しい者ではありません」
「どこから、どう見たって、十分過ぎるほど怪しいだろう」
「おじいちゃん、ゲロショッカーは絶対悪者だよ、やっつけちゃいなよ」
「流石は、わしの孫、将来の伝承者じゃ」
何事があったのかと、ゲロショッカー戦闘員とおじいさんの押し問答を、観客全員が注目していた
それを見ていた、観客の老人の一人が叫んだ
「孫をとりもどせーーーーーーーー!!」
次の瞬間、老人の古武道家魂に火がついた
「古人の所作を教るは、其道筋をしらしめんがため也。故に其所作易簡にして其中に至理を含めり。
勝彦よく見ておけ、天神真陽流は、一子相伝、門外不出、極意秘伝殺法
いぇぇえええーーーーーーーーーーーーーっ!!」
会場が凍り付いた後、ゲロショッカー戦闘員は鈍い音と共に、床に崩れ落ちた
一撃で失神だった
観客からどよめきと共に拍手が湧き起こった
「ま、まずい、このままだとみんなやられる、ゲロショッカー戦闘員、全員退却しろーーーーーっ!」
「イーッ!」
失神したゲロショッカー戦闘員を負ぶって、老人達の異常な興奮と熱気に包まれ、拍手鳴り止まぬステージを後にし、涙目になりながらカナリヤ男は思った
「あのじいさん、ここの常連さんだったらどうしよう・・・」
改造人間炭鉱のカナリヤ男の世界征服の野望
毒を盛るには、毒が多すぎれば、すぐにバレてしまう、そこで思いついた
私の世界征服計画は、人間の察知できないごく少量の毒をいろいろなものに混ぜる
すぐには死なないが、何年、何十年後、人間達を病気にさせるのだ
まさか、日常の食べ物や生活用品、医薬品に病の原因を入れておくなど誰も考えつかない
それから、以下の記事は、見てはいかんぞ、解毒法をばらしているぞ、その1から、かなり続きがあるぞ
よい子のおじいさん、ゲロショッカー戦闘員は確かに悪者だ、だからといってショーの最中、極意秘伝殺法の奥義を繰り出すのはやめてくれ
「格闘家と戦うなんて聞いてない」そう言って、今月も、また一人ゲロショッカー戦闘員が辞めていってしまった
ゲロショッカー達は、寿命が縮むような地獄と化した「健康ランド天然温泉長寿の里」から命からがら脱出したのも束の間、またも「長寿の里」への出張命令が下された、果たしてゲロショッカー達の運命は
次回 改造人間炭鉱のカナリヤ男 「君は生きのびることが出来るのか」
カナリヤのおじさんやショッカー戦闘員に教えてあげたい、「生きのびたい」そんな危機的状況を打破する直感力を覚醒させたいなら鎮魂法をやってみよう、鎮魂法ががわかる参考書籍
第一話から読みたい方は、こちらから