ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

閑話きゅーだい

2007-02-25 20:25:04 | 着物・古布

先日、バサマが返してきました。30年前に作って送った「エコバッグ」
たいして使っていないようです。なにしろ「もったいながり」ですから…。
返してきたのは「もうこれに荷物を入れて持って歩けない」とのことで…。
たたむとこんなです。柄部分は「かるた」柄のレーヨンちりめんの風呂敷です。


          


まぁしかたないですね、実はこれ、昨年3月19日に、
自分用のものをアップしてました。そのときの画像です。
私のは、当時は若かったので、赤に蝶柄です。





バサマのが短く見えますが、脇につけたボタンに底のループをかけた状態です。
最近は「エコバック」がよくいわれるようになり、やがて袋は有料になるとか。
先日も書きましたが、昔はみんな個人商店だったので、
主婦は買い物籠を下げて買い物にいったものでした。
スーパー形式になってから、バッグに入れたいというと
「万引きと間違えられるので」と、いわば「ここで買いました」の証明のためにも
そこのスーパーの袋を使うようになりました。
それが当たり前になって久しい昨今、今度はゴミモンダイ・エコロジーで
「買い物袋(籠)をもちましょー」と始まった…。なんかへんですね。
このバッグ、私が使うのにちょうどいい柄行(それだけ自分がフケたってこと!)
これから使おうと思います。


さて、本日のもうひとつのお話は、本とマンガ…。
真ん中の写真、光っちゃっててすみません。
左端は私の好きな「浅田次郎」さんの「あやし うらめし あなかなし」、
おわかりのように「怪奇もの」といいますか、この世のものでないものが
いろいろと出てくるお話です。すきなんです「おかるとちっく」が…。
この本は短編集ですが「遠別離」という戦争モノのお話し。
いつものことですが、この世のものとあの世のものの交錯するあたりが
とても切なくて、戦争体験はない私ですが、シベリアに抑留4年後、
生きて戻った義父のことなど、ふと思い出しました。
紙一重で生きて帰れず、遺骨さえ凍土に埋もれたままの戦友を思い、
残りの人生を積極的には楽しまなかった父でした。
帰れたもの、帰れなかったもの、そして残されたもの…
さまざまな悲しみの降り積もった時間の上に、私たちは暮らしているのですよね。





真ん中は私の好きな「夢路行」さんの「みちしるべ」、
サブタイトルは「主(ぬし)様変幻漫遊記」、主様というのは
武蔵野のある畑の傍らに立つ、小さな祠にすむ「畑の主」と呼ばれる人外のモノ。
畑の代々の持ち主と交流があり、時々人型でお出ましになります。
主さまって偉いの?何が出来るの?ときかれても「別にえらくはない、
ただそこにいるだけだ」と答える、飄々とした心優しいモノではあります。
この本の前に、主様が久しぶりにお出ましになる物語がありまして、
こちらはその続きのようなもの、ある日祠の中に収められた壷が盗まれます。
この壷は畑の持ち主の先祖が「主様の寝床に」と入れてくれたもので、
主様、壷と一緒に盗まれちまうわけで…。
盗品とも知らずに買ったお屋敷で、やれやれやっと出られる…というところから
武蔵野の元の祠に戻るまでの「漫遊記」というわけです。
もう一冊は、以前もしつこくご紹介してるはずの「外科医東盛玲の所見」、
近代医学満載の総合病院の院長「東盛センセ」は「見えるヒト」、
という設定で、心の病気を治したり事件を解決したり…。
シリーズ再開で、3巻目が出ています。
本もマンガも、私にとっては「休憩所」なんですが、
おかるとちっくなものばかりなので、友人は「夜読んでてこわくない?」と
心配してくれます。さすがに夜中におどろおどろしいのを読む気にはなれませんが
マンガ関係は「心やさしい」お話ばかりなので、だいじょーぶです。
ちなみに「主人公が外人」系では「篠原烏童」さんの「ファサード」がお勧め。
これも前に書いてる気がする…。
ああ、本日ボーッと本読んですごしてしまいました。
こんな日も必要ですよね、と自分で言って自分で納得の一日でした。



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3 コメント

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まだ いまも (Suzuka)
2007-02-25 21:09:00
戦友のために
力を尽くされている方々がいます。

海霧に閉ざされた北の孤島。
一度は、遺骨収集で上陸を果たしたのですが、
それで思いが止むものではないのですね。

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Unknown (陽花)
2007-02-25 21:14:15
今日は私はとんぼ様と正反対の早朝より
バタバタと慌ただしい日を過ごしていました。
今日が済むまでは風邪もひいちゃいられない
って気を張っていましたが、疲れた~!
たまにのんびり好きな本でも読んで過ごすのも
いい方法ですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-02-25 22:17:02
Suzuka様
私の年では、すでに「聞くだけ」になりましたが、
母の田舎へ行くと、薄暗い座敷のかもいの上に、
もう年をとらない「軍服」や「飛行服」の若者の
写真が、セピアの色でいつも微笑んでいます。
その親もすでにあちらへ行ってることも多いのですが
自分の遺骨を息子のなくなったところに
いつか撒いてくれと言ってたとか、
遺骨代わりに送られてきた石ころを
一緒に埋めてくれと言ってたとか…。
互いに土に戻っても、思いは受け継がれて
続いていくものですね、ほんとに。

陽花様
お疲れ様でした。
気が緩んだとたに、なんてことのないように、
気をつけてくださいね。
今日は本とマンガで半日費やしました。
実はいらない本の処分・整理、のはずだった…!
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