ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

春の風は…

2010-03-20 15:53:47 | 着物・古布
まぁ、春先は風が強い、とはいいますが、吹きゃいいってもんじゃぁないっ!
黄砂も降るし、ホコリっぽいし、花粉飛ぶし…。
それでも、この風で息づくものもいるわけで…風ひとつも自然の中では大切な要素ですね。

この強風のなかで、伸子張り強行。これは以前にもご紹介しているものです。
どうしてもやらなきゃいけなかったわけでもないのに、お日さまが好きでねぇ…。
これは襦袢でしたが「平絹」なので縮みもないし、
伸子もそんなに打たなくていいかとおもったのに、とんでもない、
あおられてはためいてしまうので、結局10センチ間隔で打ちました。
そうなったらもぅ「凧」状態でして、写真を撮ろうと思うのに、
回る…


   


そして回る…


   


止まっちくれいっ!

まぁそんなこんなで、カードをパソコンに取り込んで整理して加工している間に、
さーっさと乾いてしまいました。はやっ。

糊付けしていないのでツヤがなくなりました。これはもう着分ありません。
実は写真のマジックで、こうしてみると、ぼかしがうまくきいて、
地色の中に鶯がポカッと浮いているように見えるのですが…。


          

    
実は、花の輪郭部分が、こんな感じのグラデーションなんです。


      


ネットで買いましたが、手にとって近くで見ると
このふちの「濃い青、青、、白、水色」の段階がはっきり見えてしまうので、
あまり奥行きを感じません。ちょっと深みにかけます。
でも、これはこれでまた面白くてきれいなんですけどね。
これを上の写真のように「鳥が浮いて飛んでいるように」見えるようにするには、
3メートルくらい離れないとだめです。
以前アップしたときも書いたと思うのですが、不思議な視覚効果ですね。
たぶん、着物にして着たとき、遠くから見たときの効果を考えた柄だったと思います。
平絹ですから、そんなに高い着物ではなかったと思うし、
質も節が固まって出たりしていますから、いいものではなかったと思いますが、
これは色柄で着たでしょう。
襦袢にしてからもかなり着られたようで、裾や縫い目がもう擦り切れていました。
地色は黒に近い紫…というより、何度も水を通っていますから、褪せもあるかも。
もしかしたら元は真っ黒たったのかもですね。紅下の黒、でしょう。

状態がよくてきれいだったら、平絹でも着物で着たいところですが、
こうなってしまっていますから、やっぱり「帯」?
袖なしの羽織下みたいなちょっとした上着もいいかも…。
とりあえず、袖はこの風ですし、明日は雨とか…ですのでまた後日。

昨日「鳥の姿が…」と書きましたが、少し離れたちょっと木がかたまっているところは
まだピピ、ピィーッと声が聞こえます。
毎年聞いていた鶯が、もうまったく鳴きませんので、
せめて身近に、こんな柄を使いたいものです。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2010-03-20 22:43:32
ほんと春の柄、梅に鶯いいですねぇ。

今日は強風なのに暖かい日でしたね。
お彼岸なのでお墓参りに行ってきましたが、
汗ばむぐらいでした。
黄砂か花粉か・・・山がかすんでいました。
これだけ強風だと伸子張りもクルクルと
まわって大変でしたね。
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面白いですねぇ (りら)
2010-03-21 04:00:29
青の梅というのも面白いですけど、蛍光色に光っているように見える色使いというのが、また凄いことだと思います。
梅が青くても何の違和感も感じません、それどころか、春と言ったら薄くて明るくて可愛い色が定番な昨今、こんな風に表現される春もあるんだよなぁ!と嬉しくなります。

これもまた、羽織にして着るところを妄想してしまいました~♪
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Unknown (とんぼ)
2010-03-21 15:19:52
陽花様
午前中まで、すごい風でした。
暖かいけど黄砂なんてのはいやですねぇ。

鶯の柄ってあんまり見ないので、
気に入ってるんですが使い道に悩みます。
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Unknown (とんぼ)
2010-03-21 15:21:55
りら様
ほんとにおもしろい効果です。
着物では、割と「本家」を無視した色使いを
よくしますけど、青い梅も赤い鶯も、
違和感なくみられるところがすごいです。
羽織にしたかったですねぇ。
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