さて、昨日は中途半端ですみません。
今日もまた写真を並べてみます。
トップ写真は私くらいの年代だと、NHKの「私の秘密」でご存知かと思います「藤原あき」さん。
着付けが長めですね。半衿は着物に合わせて薄紫だそうです。
こちらは着物の随筆などが多いことでも知られる小説家「森田たま」さん。
私も、老いた母を見たり、自分自身の体型の変化を感じるようになって、
「身に合うように着ること」の大切さを思います。
とても「着物とはこう着ます」の着方では体になじまないのです。
こちらも私の好きなタイプ、いえステキな女性という意味ですが、残念ながらどなたかわかりません。
志賀 淳さん、ご存知のかた、教えてください。藍地の琉球絣に錆び朱に藍とねずみの間道、
帯締めが古代紫で、半衿があかみがかった小豆色…。
普段ぽくて、飾り気ないように見えて、きっぱりと女です。
帯板を入れていないクシャリ感が、硬さの中にここだけゆるさを見せてます。
ここからは「踊り系」です。まずは「吾妻徳穂」さん。実を言うと苦手なタイプです。
でも、自分の好きなものを好きなように着ている点では、着物を楽しむことを知っている方だと思います。
帯幅が広いですよね。普通の帯を7・3の割合で折って、広くしておられるそうです。
とても小柄な方ですが、帯の広さがきになりません。帯締めの締め方もユニークですねぇ。
今の振袖の「ねじねじ」なんてメじゃありませんね。
この方は本文の記事にも登場していますが、そこで帯の幅はいろいろ、というお話をしています。
実際、もともとの反物の幅は、大してかわりゃしませんし、やはりお太鼓とか飾り結びなどでは、
普通に幅は必要ですが、前帯の幅などは変えたっていいわけです。
私も袋帯や開き名古屋などで、前の帯幅を自分で折ってきめるときは、広めにすることがあります。
それだけでも全体のイメージが変わります。
踊りの方は総じて着慣れておられますから、どうすると自分がきれいに見えるか、
とてもよくご存知です。
このかた、若くして逝かれた、たぶん「初代の花柳寿美」さん。圧巻です。
よく見ると、このかた背の割りにバランス的に「カオが大きい」んです。
といいますか、眼がバッチリでクチも大きい、いわゆる大作りな洋風の美人。
着物を着るにはマイナスですが、それを感じさせない「華奢」な着こなしです。
美人さんですから、更に得してますね。
さて…私は着物関係の古い雑誌をいろいろ持っていますが、
そのうちの7割くらいは「キレイに着付けられた着物姿」です。
着物の色柄や、小物の使い方などの違いは「年代」の変化でわかりますが、
やはりプロが着付けて、プロが写真を撮ったもの…もしもそっと後にまわって見れば、
どこか洗濯バサミで止めてあったり、仮糸で縫ってあったりと、そのあたりは今と変わらないと思います。
そう、つまり「きれいに着付けられた着姿」です。
せいぜい本の中の対談記事や特集などで、著名人の「自分着付け」に出会ったりする程度…。
だから今回のように全部「自前」で着方も自分流…、というのは、楽しいですねぇ。
考えてみれば、今、着物を着たいと思っても「お手本」になるものが「きれいに写った写真」と、
着付けの教室で習うことくらいしかないわけですよね。
私の子供のころは、母や近所のオバちゃんたちが着ていましたし、
今よりまだ着物で外出する人がいました。それらがみなお手本でした。
そのときは意識してそんなことを見ているわけではありませんでしたが、
今にして思えば、みな「自分流」がちゃんと確立していて、 上手下手というよりも「その人の着方」でした。
そういうものが見られるというのは、洋服でも同じで、いつもおしゃれだナァと思う人は、
だいたい自分の欠点を上手に隠したり、いいところをさりげなく強調したりというワザを持っています。
着物もそれは同じなんですね。
今の時代、そういう意味での「ナマの情報」がなかなか入らないわけで、
それはそれで、本当に残念で気の毒なことだと思っています。
最近はネットという便利にモノがあります。
よそ様のブログの着姿を拝見して、ただ「いい色いい柄、ステキな小物」…だけではなく、
どんな着方をしているか、も注目してみてください。
着物はテキストのようにきれいに整えて着るのは「原則」で、慣れたら似合うように着るものだということで、
その「応用編」を楽しむことが、着物の醍醐味でもあるということです。
これだけ洋服は自由に着ているのに何故着物となると急に難しくなるのでしょうか!
本来とてもアバウトなものだと思うのですが。。。
礼装で礼を失しないことさえきをつければ、あとは自由なものだと思います。
それが、ヘンなところだけ自由で「花魁振袖」だの、浴衣に靴だの…。
なんか違う、どっか違う…と、首を傾げます。
最近は過去記事の着物関連を楽しく拝見しております。
着物は自由、でもその自由の前にある大切な芯の部分を知ってからこそ。成る程、と思いその芯の部分をもっと知りしたいな、と考えるようになりました。
なかなかに教科書が無く大変なのですが。。
それこそ私が着物を知る機会であるブログやインスタなどは最近の流行りのアレンジが多く私が知りたい情報とは違う気がします。
もちろん今の着方も見る分にはとても楽しいのですけれど。
生きた着付けといいますか、生活していく中の着方のノウハウですとか お手本が無い中で自分だけ着物を着て居ても身につくものでしょうか??まさに独学ですね。
この色合わせは変、その着方はおかしい、とアドバイスしてくださる人が居ないとどうしても自己流になって変な方向へ進みそうです。。
(テレビの着姿を見ていても つっこんで コレ変!など教えてくれる方がいないのでそのままスルーしてしまいます)
自己流でオシャレ、といわれるだけを求めるならそれでもいいかもしれないのですけれど私はそれは今自分が求めているところでは無い、です。
感性の部分のように思います。
外国語をある程度マスターしたと思ってもやはりネイティブとは違うといったように長い間積み重ねていくものを短期間で習得できますでしょうか?
しかもまわりに生きたお手本が居ないとなると難しい。。語学留学するように生きた着物を装ってらっしゃる方のところに生活を共にして空気感をかんじとらないととても難しいのでは、、と思う日々です。
とんぼさまのような方が母なら学ぶところがたくさんあったのに、、と我が環境を恨みますが今から知識を得るためにはどうすればよいでしょう。
もちろん、基本の着付けは着付けの先生から教えて頂いています。そもそも全く着れないド素人ですので。。
長々とすみません。
いつも優しく諭してくださるとんぼさまだからこそ、とちょっと頼ってコメントさせて頂きます。
ほんとにいまは「そのままで先生」みたいに、着物で過ごしてきた人が少ないですからねぇ。
感性を育てるには、ひたすら見るか場数を踏むかしかない気がします。
しいて言うなら、昔の写真や本を見ることですが、それもなかなかありませんし。
私は昭和20年代30年代の着物関係の本、婦人雑誌の付録などを、
ずいぶんたくさん集めましたが、なんたって「高い」のです。
年に何冊も買えません。それでも15年かけて揃えたものは、今でも役に立ってくれています。
今の着付けの先生も、現代の感覚でしょうしねぇ。
お近くで骨董市などあればいいのですが。けっこう古着が出ます。
お店だと買わないつもりでも、うるさくつきまとわれたりしますから、
骨董市などは「見る」にはいいものです。
わからなかったら質問してください。いつでも何度でもかまいませんから。