またちょっと福祉のお話しです。

先日お話しいたしました「介護認定の基準変更」のお話し…の続きです。

あのときの記事をちょっと持ってきます。

移乗・移動について
現在…「自分では全くできない」人については「全介助」
新基準…重度で寝たきりの場合、移乗・移動の機会がないので、
　　　　　介助も必要ないため「自立」とする。

とんでもない文章ですが、実は「現場からのものすごい苦情」があったそうで、
またまた見直し…と、今朝のニュースでやりました。
苦情は「新しい認定基準では、いままでよりも認定が低くなってしまい、
必要なサービスがうけられなくなる」というものが多かったそうです。
コレに対して厚生労働省がなんといったか…「とりあえず認定度がかわっても、
以前と同じサービスが必要なら、そのまま変更しなくていいようにする」、
それも「検討する」であって「一時的に」だそうです。
なんかヘンじゃありません？同じサービスが受けられるなら、
認定基準かえなくたっていいじゃありませんか。
一時的というなら、その期間に今度こそのしっかりした見直しをすれば？

また「文句がでたので変えた」内容ってのが、
文章の「自立」の部分、たとえば上の文章だと

新基準…重度で寝たきりの場合、移乗・移動の機会がないので、
　　　　　介助も必要ないため「自立」とする。

これの「自立」ってとこを「介助されてない」という文に変えたんですと。
なにそれ…どこがどう違うっての？
まずそーじゃなくて「重度で寝たきりの場合、移乗・移動の機会がないので」が
おかしいんでしょ。重度で寝たきりだって、医師に動いちゃいけない、と
言われている患者ばかりじゃありません。
それなりの器具・道具や人手があれば、月一回病院にいくとか、
例えばベッドから縁側まで出て、外の空気に触れるとか庭の花をみるとか、
道行く人を眺めるとか、そんなことだってできるのですよ。
寝たきりだから動くことはない…そこからして「人を何だとおもってる」です。
手があればベッドごとだって移動できるんです。
「介助されてない」じゃなくて「だから介助が必要」なんでしょ。

食事摂取についても、「中心静脈栄養」のみの場合は、
「食物摂取」ではないとして「介助されてない」…ですって。
経管栄養や胃ろうも含めて、生きていくために体内に取り込む栄養は
そのひとにとって「食事」です。なぜ「介助されてない」になるかというと、
経管や胃ろう、中心静脈などは「医療行為」だから、ヘルパーさんは
やってはいけないから「やらない」ので「介助されてない」なんですよ。
家族は毎日やってまっせ。それは介助ではないんですか。

介助ってなんですか。
病気や障害で、一人でなんでもできるという状態でなくなったら、
小さなことでも人の手を借りるんです。
介助されてない、というのは、何もしてもらわなくても、
自分でそれができるってことですよね。

なんでこんなおかしなことを考えるの…というと必ず「経費が…」「予算が…」。
私ひどい人間だと思われるかもしれませんが、
そんなにお金がないなら、発展途上国だのなんだのに出してるお金、
減らしたらいいと思います。
いえ、実際には、この国内でムダ使いしているとこいっぱいあって、
本ッ気で見直していく気があれば、回せるお金なんてあるんです。
企業でさえボーナスカットだの給料遅配だのやっているんですから、
大臣様方だって、給料大幅カット、退職金も半額に減らす…とかね。
天下りなんてバカみたいな再就職の斡旋なんか全面廃止して、
きっちり定年まで働いて、退職したら自分で再就職は探してもらえばいいんです。
庶民はみんなそれやって、給料がガタ減りしたって耐えているんです。
箱物は作らない、意味のない「宴会研修」はしない…、
ムダを寄せ集めりゃお金なんてつみあがるもんです。
それをやめないで「お金がない」「財源がない」というなら、
よそさまにあげてるお金を一時的にでもやめてほしいです。
自分の国の年寄りの面倒もみられないくせに、人の国どころじゃないでしょ。
日本という国は、全ての国民が快適に安心して暮らせるって国じゃ
ありませんでしたか？

見直しも何も、最初のところから全く「人間の暮らし」として考えていない、
そのことに、今日は朝から腹立ちっぱなしです。血圧上がるわホンマに。