「メジャーの打法」~ブログ編

野球、ゴルフを中心とするスポーツ動作論
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A-ロッド(11)

2011年05月08日 | 打法

 ふたたび体幹の前屈。

 B型を習得する過程で、カリブ系のA-ロッド、ボティスタとアフリカ系の黒人とで、動作に違いが生じた。体型が違うのだ。

 これまで、カリブと黒人は遺伝的に近いと思っていた。「黒人に腸腰筋を駆使する打者が多いのに対して、カリビアンには皆無である」という認識に立って、A-ロッドが腸腰筋活用タイプであるということを「彼がアメリカで生まれ育ち、英語を母語とする」ことで説明できるのではないか?と考えたのだ。今回、それが間違いだとわかった。

 しかし、そうであるなら、あの体幹前屈スイングに至ったのは、黒人達のように生得的なものではないのかも知れない。

 ウィキペディアに

お気に入りの選手はデール・マーフィーとキース・ヘルナンデス、それにカル・リプケン・ジュニアだった

とある。ヘルナンデスは標準的なⅠ型だ。マーフィーはかなり右手が勝っていて、Ⅰ型よりもⅢ型かと思わせるが、違和感はない。しかし、リプケンのスイングはかなりヘンだ。重心移動が大きいⅠ型で(この動画の最後に左手一本で振って見せている)、後半にトルクを掛けるのだが、股関節屈曲を使っている(右のパワーは小さい)。

右手の使い方は違うが、シュミットも原理的には同じだろう。右股関節トルクも活用すれば、ロビンソンのようになるだろう。


 つまり、股関節屈曲活用は黒人の専売特許ではないのだ。「リプケンを真似たスイングにB型の教育を上乗せすることで、両股関節活用のA-ロッドのスイングが出来上がった」というのはあり得る話だ。

 A-ロッド(6)で、

  • アフリカ系の遺伝子
  • アメリカの言語
  • アメリカの打撃理論

の組み合わせがあの打法を生んだとしたら・・・、と書いたが、

  • カリブ系の遺伝子
  • リプケンの打法
  • アメリカの打撃理論(B型)

の組み合わせに修正しようと思う。

 



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