ふたたび体幹の前屈。
B型を習得する過程で、カリブ系のA-ロッド、ボティスタとアフリカ系の黒人とで、動作に違いが生じた。体型が違うのだ。
これまで、カリブと黒人は遺伝的に近いと思っていた。「黒人に腸腰筋を駆使する打者が多いのに対して、カリビアンには皆無である」という認識に立って、A-ロッドが腸腰筋活用タイプであるということを「彼がアメリカで生まれ育ち、英語を母語とする」ことで説明できるのではないか?と考えたのだ。今回、それが間違いだとわかった。
しかし、そうであるなら、あの体幹前屈スイングに至ったのは、黒人達のように生得的なものではないのかも知れない。
ウィキペディアに
お気に入りの選手はデール・マーフィーとキース・ヘルナンデス、それにカル・リプケン・ジュニアだった
とある。ヘルナンデスは標準的なⅠ型だ。マーフィーはかなり右手が勝っていて、Ⅰ型よりもⅢ型かと思わせるが、違和感はない。しかし、リプケンのスイングはかなりヘンだ。重心移動が大きいⅠ型で(この動画の最後に左手一本で振って見せている)、後半にトルクを掛けるのだが、股関節屈曲を使っている(右のパワーは小さい)。
右手の使い方は違うが、シュミットも原理的には同じだろう。右股関節トルクも活用すれば、ロビンソンのようになるだろう。
つまり、股関節屈曲活用は黒人の専売特許ではないのだ。「リプケンを真似たスイングにB型の教育を上乗せすることで、両股関節活用のA-ロッドのスイングが出来上がった」というのはあり得る話だ。
A-ロッド(6)で、
- アフリカ系の遺伝子
- アメリカの言語
- アメリカの打撃理論
の組み合わせがあの打法を生んだとしたら・・・、と書いたが、
- カリブ系の遺伝子
- リプケンの打法
- アメリカの打撃理論(B型)
の組み合わせに修正しようと思う。