朝の光景。

おはようございます。
今日も１日が始まりますね。

朝の光景。

犬の散歩をしているおじちゃん。
家の前を掃除するおばちゃん。
飲み明かしてハイテンションなチャンニーとチャンネー。
スーツを着た、眠そうな顔のサラリーマン。
パチンコ屋の前で行列に並ぶ人々。

…俺はギャンブルが嫌いですが。（苦笑）

谷川俊太郎さんの詩『朝のリレー』って知ってますか？
俺が大好きな詩です。
中学校に入学したての頃。
初めての国語の授業で、先生がドアを開けるなり、
「カムチャッカの若者がきりんの夢を見ている時…」
と言いながら入室してきたのは衝撃でした。
でも、それがこの詩を好きになったきっかけなんです。

当たり前のように日々を過ごす中で。
新しい１日を迎えたこと、今日という１日に自分の足跡を残したこと。

なるほど、それって、こんなに大きなことなんだ。

そう思える詩です。

今日も世界から届けられた朝を受け止めて。
新たな１日がスタートします。


『朝のリレー』谷川俊太郎

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき

メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている

ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝返りをうつとき

ローマの少年は
頭柱を染める朝陽にウインクする

この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
緯度から緯度へと

そうして いわば交替で地球を守る

眠る前のひととき 耳をすますと
どこか遠くで
目覚まし時計のベルが鳴っている

それは あなたの送った朝を
誰かがしっかりと受け止めた証拠なのだ