第6章無線設備
(3)航空機救命用無線機の
一般条件
赤紫色文の字は、法規の用語の
ページを参照して下さい。
今回は、航空機用救命無線機についてのお話です。皆様が
一生涯に渡ってこれを必要としない事を願いますが、どの
様なものかを知っておきましょう。
「航空機救命用無線機」とは、
航空機が遭難した時、その遭難場所を探知させる為の信号
を自動的に送信する無線機です。
A3Eの無線電話を備えた物や 人工衛星による中継で送信
点を探知させる為の信号を併せて送信する物を含みます。
航空機救命用無線機の一般条件(無線設備規則第45条の12
の2)
1.航空機に固定されていて容易に取り外せない物以外は
、小型・軽量で1人で持ち運べなければなりません。
2.水が入らない構造で、海面に浮き、横転しても元に戻
り救命浮機に係留できる等の海面で使用できる物でな
ければなりません。
3.海面に有る場合、筐体(きゅたい:電子機器の外観の
事)は、視認し易い様に黄色又は、オレンジ色。
4.電池で動作するもので、電池の有効期限を明示してあ
る事。
5.取扱方法や注意事項は、筐体の分かり易い所に簡単明
確に書かれていなければなりません。
6.取扱は、特別な知識がない人でも容易に操作できる物
でなければなりません。
7.不注意による動作を防ぐ措置が施されていなければな
りません。(誤って必要のない時に電波を出さない様な
措置 )
8.電波を発射している時は、警告音及び警告灯等で動作
を示す物でなければなりません。(動作している事を
知らせ安心感を与える為です。)
9.墜落時は、その衝撃で自動的に動作しなければなりま
せん。また、手動にて動作させられなければなりませ
ん。
10.送信条件
(1)送信周波数が121.5[MHz] 又は、243[MHz] の場合
・電波型式は、A3X。
A・・・・・・・振幅変調
3・・・・・・・1 チャンネルのアナログ信号
X・・・・・・・伝送する情報がその他のもの
を”X”と言います。その他の
ものとは、「電信」、「ファ
クシミリー」、「音響」、
「映像」、「データ又は 遠隔
操作の為のコマンド ( 命令 )
」、と「以上の組合せ」以外
の物と言う事になります。
A3Eを合わせて持っていても構いません。
・空中線電力は、50 [mW] 以上で48時間以上連続し
て運用出来る物である事。
・空中線は、単一型で垂直偏波。水平面の指向性が無
い事。
(全方位に同じ様に電波を輻射する必要があります)
(2)送信周波数が 406 [MHz] 又は、406.1 [MHz] の場
合
・電波型式は、G1B。
G・・・・・・・ 位相変調
1・・・・・・・・1チャンネルのデジタルで、
副搬送波を使用していませ
ん。
B・・・・・・・ 自動受信を目的とする電信
副搬送波とは、伝送を目的とする信号 (音声・映像
信号等、それらを検波する事無く再生できる信号帯
域 {ベース・バンド} と同じ帯域の 周波数で、こ
の周波数の信号を搬送波として変調を行い、この変
調された信号で改めて主搬送波 (400[MHz]帯の 主
搬送波)を変調して電波として輻射しますが、 最初
に送るべき信号を変調した時の搬送波を言います。
その他は、ほぼ(1)に同様ですので省略します。
これで、無線設備のお話は、全て終了です。
次回からは、”無線従事者”のお話をいたします。
「航空無線通信士受験塾」からの
お知らせ
当講座は、会員制です。
記事の全文 読んで頂く事を始め、 質問をして頂いた
り受験の相談をさせて頂く方を限定する為、会員制と
しています。
限定する理由は、受講される方の学習の進み具合を把
握する為です。
参考書を選ぶ極意は、今、ご自分が分からない事柄を
選び その分からないっ事柄が ご自分にとって分かり
やすい説明で書かれているかを見極める事です。
学生の中には、講師の品定めか、「先生、これ、どう
言う意味ですか?」と聞いてくる者がいます。
この場合の学生の意図は、この講師は、自分の疑問を
理解させてくれる人が見極めるのが目的です。
講座選びも同じです。
分かりやすいか・分かりにくいか、記事の見本でご確
認下さい。
春休みにお話をしました通り、独学は、難しく、試験
迄の時間は、それ程永くありません。
お早目の入塾をご検討下さい。
入会希望の方は「入会案内書希望」と書いて、以下の
メール・アドレスへお送り下さい。
直ぐに「入会案内書」をお送りします。
なお、メールには、お名前の記載は、必要ありません
。
また、コメント欄からのお申し込みも 受け付けていま
す。
コメント内容は、ブログ訪問者の方には、 見られない
様になっていますが、 お名前の記載は、避けて下さい
。
なお、入会案内書の 送付先のメール・アドレスは、必
ずお書き下さい。
入会に関するご質問もお受けしています。 勿論、受験
生の ご両親様からのご質問やご相談も受け付けていま
す。
TOITAの「航空無線通信士受験塾」 メール・アドレス
:
toita-aero@har.bbiq.jp
応援して頂ける方は、下のバナーを クリック して下さ
い。