９時２０分の玉木宏

８時に観ていた新次郎はんに会わなくなって、２か月が過ぎた。
私はあのドラマのなかでは、新次郎はんみたいな性格で、見た目は五代さまみたいな旦那さまが好みなので
別に玉木さんのファン、ってわけでもないのだが。

毎朝、通勤途中ですれ違う一人の男性。
年の頃で、４０代前半
ちょうど玉木さんと同じくらいの年齢ではないか、と推察される。
高そうな、おしゃれなスーツをびしっと着こなし、いつも苦み走った顔で歩いている。
ある時は、ちらちらスマホをみながら。
ある時は、自分の進行方向をまっすぐに見ながら歩いている。
私は、しつこく言うようだが、玉木さんのファンではないので、胸をときめかせているわけではない。
それでも毎朝すれ違うし、そういう時間帯に歩いている若い男性は少なく、ましてや玉木宏似なので、思わず観察している。

同じ職場にいる、若い女の子たちの人気は高いだろうな
とか
どうみても妻帯者ではないよな
とか
今日のシャツとスーツの組み合わせはベストだな
などと、観察しては一人あれこれ想像している。

それが、どーした！
って話なんだけどね。

こちとら、会社に行って前に座るのは、ハリセンボンのはるかさんに似たハヤシ海苔子嬢に、横にいるのは車ダン吉に似た上司。
二人とも、話も合わず、なんら面白いことのない職場。
通勤の間くらい、なんか面白いことでも見つけなくちゃやってられない。

え。あとの二人も思ってる？
「どうせなら、綺麗で、上品でもっとやさしいおばさんならいいんだけど」って。
はいはい、がさつで不細工なおばさんで悪かったわね！