ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

産直市

2005-09-03 | 砂時計
新米の季節がやってきた。
今年は、例年より少し早い気がする。
我家のお米は、実家の父が知り合いに頼んで、農家のお米を市価よりかなり安い価格で分けてもらっている。
それとは別に、ある年地元放送局の番組でやっていた地元米が、とても美味しそうだったので夫の実家に送った。
感想を問うと、亡くなった舅が
「とっても、美味しかった!来年も是非送ってくれ。」
ということだったので翌年も送ろうと思っていたら、ものがほとんど食べられなくなってしまい送れずに、天国へ見送ってしまった。

そして今年。
ひとりぽっちになった姑に、食べてもらおうと産直へ買いに出かけた。
地方の高速道路は、本当に空いていて高速料金の価値を十分に堪能できる。
地道とて、どこもかしこも綺麗に舗装されていて、すいすい走れる。
だが、気をつけていないとトラクター感覚で軽トラを運転しているおじいさんや、よたよたと自転車で車道の真ん中を我が物顔で乗っているおばあさんがいたりする。
そういう田舎独特の光景を眺めながら、主要幹線にでると、これまたすごいおじいさんが。
ちりめんクレープ地のシャツの裾を、半分腹巻のなかにいれ、半分地肌を見せながら悠然と自転車を漕いでいる。
足元は当然ながら、「ヘップ」と呼ばれるビニールのサンダル履き。
それまで家で半身裸でいたけれど、外出するので仕方がないからとりあえずシャツでも着て行こうか、といった感じ。きっちりと腹巻のなかに、シャツの裾を入れ込んでいないのがいかにも「とりあえず」感が漂っている。

そんな風景に和みながら、産直市に到着。
目的の新米は買えたものの、他の野菜などはすでに完売状態。
いったい何時からはじまったのだろうか、と尋ねてみると
「朝8時からですよ。もうすぐ店仕舞です。」と言われる。まだ、12時半になるかならないか、くらいの時間。
祖父の家もそうだったが、田舎は本当に朝が早い。
そして夜も早い。
今私が打っているような、こんな時間に起きているひとは少なくて、休みの日の朝でも、いつもどおり5時や6時から起きている人はざらである。
私などは、いつも夜遅く、朝遅いのでまるで非国民扱いされたものだ。

産直で戦利品を獲得したいならば、早起きは必須。
せっかくの休日の朝を、それだけのために早起きはできないよ、という私は産直市には向いていない。

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