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戸田智弘のブログ

ライター&個人投資家&主夫

戸田智弘の「シューカツ原論--〝考動力〟が成功のKEY」

2011年10月26日 | エントリーシートの書き方
半年ほど前から、就活のKEY<純粋に就職活動を応援する情報サイト>にて連載を始めています。

タイトルは、戸田智弘の「シューカツ原論--〝考動力〟が成功のKEY」。考えることと行動することの両方が大事だよという趣旨のもと名言を取り混ぜつつ自説を語っています。

第8回 (2011年10月24日) 人は何のために働くのか 前編
第7回 (2011年10月10日) 自分の適職について逆から考えてみる
第6回 (2011年9月26日掲載) 9月から始める3つのこと-③ 社会人10人にインタビューせよ
第5回 (2011年9月12日掲載) 9月から始める3つのこと-②アルバイトにコンサル目線で取組む
第4回 (2011年8月29日掲載) 9月から始める3つのこと-① 1週間に2冊の新書を読む
第3回 (2011年8月8日掲載) <自分の能力>を見極め、適職について考える
第2回 (2011年7月25日掲載) <自分の興味>に関する3つの原則
第1回 (2011年7月11日掲載) 適職とは何か

登録しないと読めません。興味のある方はこちらまで http://keycareer.jp/

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良い自己分析と悪い自己分析

2011年06月14日 | エントリーシートの書き方
就活は、自己分析→ES(→筆記試験)→面接というような流れで進む。自己分析が出来ていないとES(得に長所や強み、自己PR)が書けない。ESが書けていないと面接で上手に話せない。面接で上手に話せないと会社には入れない。

ということであるからして、自己分析は非常に大事である。

しかし、学生が1人で自己分析が出来るかというとそうはいかない。自己分析についての本はいっぱい出てる。大学も冊子を配っている。だが、考えてみるに、自己分析って言うのは非常に難しいと思う。加えて、こういうふうにやるんだよって示されている自己分析も問題が多い。

それは、本来「自己とは社会的自己である」であるはずなのに、現状の自己分析
の多くが<閉じた自己分析>になっていて、<開いた自己分析>になっていな
いということだ。

<開いた自己分析>とは、他者を経由して自分を考えさせるというような意味である。他者とは、世界であり、日本であり、業界であり、会社、他人である。

先日、読んだ本の中に、こんなことが書いてありました。

++++++++++++++++++++++
 自分というのは他者を認識した後に表れる概念です。というのも、幼児が最初に存在を認めるのは目に見える他者(多くの場合は母親)であり、言葉としても「僕」よりも「ママ」の方が早い。

『自分探しと楽しさについて』(森博嗣、集英社新書)
++++++++++++++++++++

ヒトから人(子ども)が「ママ」、学生から社会人が会社というように対応しま
す。

大学生の就活支援の現場で私が苦労しているのは、自己分析と企業分析(業界研
究や企業研究)がつながらないと言うことです。つながっている学生もいないわけではないですが、無理無理つなげているんです。もっと自然につながる方法論
はないのかなあっていつも思ってました。

大学生がやるべき自己分析は、これから企業人(公務員でもNPO人でもよいが・・・)として働こうとしている人のための「業界研究を通じた自己分析」ではないか。

考えてみると、好意を持っている異性に自分をPRする、スローライフクラブに入会するために自分をPRする、企業に自分をPRする--これは全部、自分のどこをPRするかが違ってくるはずです。人間1人ひとりは実は、ステンドグラスのような多様性を持った存在です。だから、自分のどこをどう見せるかという点でケースバイケースであってよいはずです。

21世紀の日本企業が進みつつある方向性を理解した上で、そういう企業が求めている人材像を理解し、そういうニーズに応えられるような方向性に乗っかれるかどうかという視点で自己分析をするのが良いでしょう。方向性のない自己分析(外側に360度)、内向きの自己分析(内側にフォーカス)は、大学生には酷だし、混乱や困惑を招きます。

ただし、ここで、企業の求める人材像と自分が合致していなかったらどうするか、という問題が出てきます。

基本的には、企業の求める人材像に自分を変化させていくこと、自分の考え方や価値観を変えること、能力を向上させていくことです。人間は変われます。若いうちはとくに。

「横暴だ」という声が聞こえてきそうですが、そうは思いません。というのも、この時点で、しっかりした考えを持っている大学生は少ないからです。あくまでも、「感じ」程度(直感)であって「考え」を持っているわけではありません。ましてや価値観や信念と言えるものを持っているわけではないからです。グローバルな人材、アジアで活躍できる人材を求めていると言われたとき、「いや・・・、自分は日本の愛知県内で働きたい・・・」と言うでしょうか、これはあくまでも「感じ」であって「価値観や信念」というレベルのものではないのです。

しかし、どうしてもそういう人材にはなれない」という人は、その業界や企業は自分に向いていないのですから、ほかを当たればいいのです。いろんな業界や企業の求める人材像を聞いて、合致できそうなところに応募すればいいのです。

●まとめ

悪い自己分析=閉じた自己分析=自分の中でぐるぐる空回りしている自己分析

良い自己分析=開いた自己分析=他者を経由した自己分析


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エントリーシート対策講座<番外編> 墓穴を掘ってしまう「私の長所」

2011年03月01日 | エントリーシートの書き方
「私の長所」について書いてあるエントリーシートを添削していると、「言ってることと、やってることがぜんぜん違うじゃん?」と叫びたくなることが多々ある。

その1

「私は相手の立場になって物事を考えることが出来ます。・・・・・・・」という文章である。

時々あるのが、字が小さすぎるESである。50歳以上の人は読みにくいぞ、この文字の大きさは? というように突っ込みたくなる。相手の立場になってないじゃん、ということだ。

また、15行ぐらいの文章が改行もなしにだらだらと続いているような文章に出くわすこともある。3つか4つの段落に分けないと読みにくいよ。最初の一文字は空けて。ということで、これも相手の立場に立っていない。

その2

「私は物事を多面的に見ることができます。・・・・・・・」という文章である。

私の経験上、ほとんどの文章が多面的ではなく、一面的である。多面的に物事が見られるのなら、自分だって多面的に見られるはず。よって、自分の長所を多面的に表現出来るはずである。

文章ではウソをつけないってことか? 

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ESを添削していて思うこと

2011年02月20日 | エントリーシートの書き方

エントリーシートの添削をしていて感じたことを備忘録的にメモしておきたい。

●趣味欄

趣味に「日本全国の城めぐり」と書いた学生がいた。ここまではいい。問題は、補足説明のところに、自分はしっかりと計画を練り、時間を有効に使って城をまわるかが書いてあったこと。趣味欄で無理無理自己PRする必要はない。趣味欄は息抜きでいい。城めぐりの面白さや楽しさを教えてくれた方がよい。というようなことを伝えたのだが・・・。

面接では、この学生は仕事ができそうだ、この学生と仕事をしたら楽しそうだと思わせることができればいい。趣味欄では、前者をPRする必要はなくて、後者をPRすればよいのだがねえ。

●長所とモットー

長所は何ですか、自己PRしてくださいと言われたら、素直に長所を書けばいい。最近、目立つのが「長所は?」と聞いているのに、モットーが最初に書いてあって、その後になぜ自分はそのモットーを持つに至ったのかという物語が書いてあるようなESが多い。物語によっては、自分はこんな短所があって、その短所を克服するためにこんなモットーを持っているという説明にしか読めない文章もある。この場合は、質問を180度ずらして答えていることになる。

●統一感

1)ゼミや卒論、2)学生時代に力を入れたこと、3)長所の三つを読んでみると、「何か同じようなことが書いてあるなあ。やたら同じフレーズが出てくる」という感想を持った。それを指摘すると、「統一感がないとダメだと言われたので・・・。<目標に向かって努力をする>を柱に書くことにしました」。こんな答えが返ってきた。

統一感は大事である。ゼミや卒論、学生時代に力を入れたこと、長所という三つの問いに対する答えにおいて、真逆の事が書いてあるのはダメだ。しかし、統一感というのは、単線ではダメで、複線でなければならない。人間はそんな単純ではない。みんな顔が違っているように、PRするポイントはみんな違っている。

聞かれた問いに対して、多様な自分の姿を表現すればいい--その多様な姿から統一感が浮き上がってくるようにするのが一番いい。

●フォーカス

ゼミ論や卒論を書く欄がある。そこに、「日本の高度経済成長」「リーマンショック以後の世界経済」「中国経済」というような大それたテーマを書く学生が目立つ。これは問題意識であって問題設定ではない。論文やレポートを書く際は、問題意識を持ったら、自分の興味や関心に照らし合わせて何かにフォーカスしなければならない。それが問題設定である。

テーマ、テーマの補足説明、なぜそのテーマを自分は選んだのか、研究方法、結果や考察の中から現時点で書けることを書けばよい。

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「きっかけは・・・」が増殖している

2011年02月08日 | エントリーシートの書き方
今年、ESの添削をしていて思うことのひとつに、意味のない「・・・きっかけは・・・」という文章がよく遭遇するということです。「長所や強み」を書くESでよく見かける。

先日も、「私の長所は粘り強く努力できることです。きっかけは、小学校3年から高校3年生まで続けている書道です」という文章を添削した。

きっかけとは「物事を始めるはずみとなる機会や手がかり」(広辞苑)である。

「書道を始めたきっかけは・・・」という文章はおかしくない。しかし、長所の説明をするとき、「私の長所は○○○○です」と書いた直後に、「きっかけは・・」と続くのはおかしい。また、きっかけは〝点〟であるのに対して、「小学校3年から高校3年まで」という文章は線であるからして、これもずれている。このおかしさやズレを説明するのはたいへんである。おかしいからおかしい、ずれているからずれいるというしかない。

「おかしくないか?」と聞いたときに、すぐに「はい。おかしいですね」と言える学生はまだいい。このおかしさがよく分からない学生もいる。「おかしいと言われればおかしいような気もする・・・。が、何がおかしいのかよくわからない。何となく通じないっすか? もしも分からないなら、どう書き直したらいいのか教えて欲しい」と言う。小中高の国語を勉強し直す必要があるのかなあ。

もう一つ、思うこと。志望動機を書くとき、会社について、業種や職種について調べる必要が出てくるが、そんなとき、今の学生は携帯で検索して調べる。携帯じゃなくて、せめてパソコンで調べようよ。携帯のあの狭い画面でどれだけの情報が得られるのか。広告のような情報しか出てこないしねえ。せめてパソコンで・・・、お願い。一次選考を通りたかったらやっぱり本で調べましょう。

一般企業を受ける学生だけでなく、マスコミや広告を志望している学生の中にも、携帯でしか調べない学生がいるから驚いた。

体系だった情報を持っていないと社会では通用しない。一つひとつばらばらな情報を持っていても社会では通用しない。乱暴に分ければ、携帯やパソコンで得られる情報は後者、本で得られる情報は前者だ。面倒でも、時間がかかっても、手間暇を惜しまず、1、2、3,4,5というように順を追って情報を積み上げていく--そうしないと、脳みそには残らない。

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ES「志望動機」

2010年01月11日 | エントリーシートの書き方

●「志望動機」は「大学時代に力を入れたこと」や「私の長所」よりも難易度は高い。

なぜならば、「大学時代に力を入れたこと」や「私の長所」は自分のことを書けばいいのですが、「志望動機」は、自分のこと、そして業界や会社のこと、さらに自分と会社がマッチングしている(ぴったり合っている、ニーズがずれていない)様子について書かなければならないから。

●良い志望動機と悪い志望動機の違い

最悪:会社のことを調べていないことが見え見えで、どこの会社にも提出できるような志望動機

悪い:会社のことは調べているようだが、文章が会社のPRになっていて、自分のPRになっていない志望動機

良い:会社のことをよく調べていることが行間から読み取れ、なおかつ会社のPRではなくて、自分のPRになっている志望動機

「悪い」を「良い」に転換するには、「具体的には?」と「なぜ?」を自分に問いかける。

たとえば、「・・・貴社の事業内容(社風、企業理念)に魅力を感じ・・・」であれば、

どのような事業内容(社風、企業理念)に興味を持ったの? どうしてあなたはその事業内容(社風、企業理念)に興味をもったの?

を考えてみる。

●志望動機を書く手順

1)取りあえずの「自分軸」を見つける

「自分軸」とは何か? 会社や仕事を選ぶときの自分の基準です。自分のこだわり、自分らしさ、自分の大事にしたいこと、自分がこれだけは譲れないこと――と言ってもいいでしょう。

おおよそ

A「業界や会社にこだわる人」・・・どんな業種の会社なのか、どんな会社なのかを重視する。仕事の内容自体にはあまりこだわらない。

B「仕事内容(事業や職種)にこだわる人」・・・具体的にどんな仕事をするのか、どんな職種で仕事をするのかを気にする。どんな業界に入るかとか、どんな会社に所属するかはあまりこだわらない。

C「人にこだわる人」・・・どんな人と一緒に働くのか、どんな雰囲気の中で仕事をするのかを重視する。業種や職種にはあまりこだわりがない。システムより人。

D「環境や制度にこだわる人」・・・会社の環境や制度を重視する人。

の四つに分類できる。

2)その自分軸に沿って、業界や会社についての情報収集をする。

3)情報収集の過程で魅力を感じる会社がいくつか出てくる。そうしたら、どうしてその会社に自分が魅力を感じるのかを考えてみる。それが自分軸かもしれない。
 また、複数の魅力を感じる企業が出てきたら、その企業に共通するものは何なのかを考えてみる。その共通することが自分軸かもしれない。

4)あらたな自分軸が見つかる、自分軸が変化していく、自分軸が進化していく、本当の自分軸が固まっていく

5)志望動機が書ける

●文章の型

A「業界や会社にこだわる人」

この業界のこんなところに魅力を感じた → その理由 → この会社のこんなところに魅力を感じた、→ その理由 → 入社したらこんなふうに貢献したい

B「仕事内容(事業や職種)にこだわる人」

その職種にこんなところに魅力を感じた → その理由 → 自分の適性(長所)とのマッチング → その会社のこんなところに魅力を感じた → その理由 → 会社に入ったらこんなふうに貢献したい

C「人にこだわる人」

出会い → その人のどこに魅力を感じたのか → なぜそこに魅力を感じたのか → 会社に入ったらこんなふうに貢献したい

どんな社風だと理解したか → どうしてその社風に魅力を感じたのか → 会社に入ったらこんなふうに貢献したい

D「制度にこだわる人」

どんな制度に魅力を感じたのか → なぜその制度に魅力を感じるのか → 会社に入ったらこんなふうに貢献したい

*「会社に入ったらこんなふうに貢献したい」というところでは熱意や意欲を伝える。

*どれか一つの書き方ということではなく、A~Dを上手に組み合わせて書く。

●そのほかの注意点

*その会社のキャリアパスを調べておくと最後の締めの部分が書きやすくなる。

*興味に触れるときは、消費者の立場ではなく生産者(サービス提供者)の立場で語るべき。

*「・・が好き」という視点よりも「・・・ができる」という視点

*「・・が好き」と書くなら詳細に。競合他社の製品と比べてどこがどうなので優れているとか。

*受け身は×、主体性が○。会社が私に何をしてくれるかではなく、私が会社に何ができるのかを語る。 

*会社の強みだけでなく弱み 業界の追い風要因だけでなく向かい風要因について触れるとよい。

*「大学時代に力を入れたこと」や「自分の長所」と「志望動機」つながっていなければいけない。つまり、自分の経験や自分の適性が志望動機の中にしっかりと繁栄されているように書く。
ワークシートの項目

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ES「私の長所」

2010年01月11日 | エントリーシートの書き方

●工程1 キーワード集での中から自分の長所を探そう

① キーワード集(別紙)の中から自分に当てはまりそうな言葉を10-15個ぐらい選ぶ。Webで受けられる適性検査(学情ナビ、マイナビ、リクナビなど)の結果を参考にするのもいい。

② 選んだ言葉の中から意味の近い言葉は同じグループとして一つにまとめ、そのグループを代表する言葉を一つ決める。次に、自分を表現するのにもっともふさわしい言葉を3つ選ぶ。その際、自分を多面的に表現できるように配慮しながら3つの長所を選ぶようにする。

<キーワード集>

(性格ワード)

外向性、意志の強さ、協調性、勤勉さ、チャレンジ精神、有言実行、機転が利く、前向きさ、プラス思考、明朗活発な性格、明るさ、社交的、大胆、素直、柔軟性、冷静、謙虚、緻密、誠実さ、探求心、楽観的な考え方、猪突猛進型、気が利く、度胸、繊細さ、独創的、やさしい、心臓が強い、凝り性、几帳面、慎重、他人の話をよく聞く、礼儀正しい、視野が広い、感受性豊か、忍耐強い、面倒見がよい、人付き合いがよい、積極的、一生懸命、精力的、熱心、タフな神経、粘り強い、責任感、多趣味、好奇心が強い、誰からも好かれる、負けず嫌い、ユーモアがある、押しが強い、真面目、勝負強い、堅実、完全主義、バイタリティ、向上心、全力疾走、チャレンジ精神、ネバーギブアップ、失敗を恐れない、物怖じしない、サービス精神が旺盛、相手の気持ちを察する力、

(ビジネス能力ワード)

交渉力、調整能力、企画力、発想力、コミュニケーション能力、目標設定能力、課題設定能力、行動力、情報収集力、論理思考能力、バランス感覚、分析力、論理力、判断力、実行力、リーダーシップ、体力、忍耐力、説得力、観察力、文章力、プレゼンテーション能力、熱意、やる気、根性、主体性、働きかけ力、実行力、課題発見能力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力、物事を整理する力、実行力、のみこみが早い、一つの事柄に打ち込めること、学習力、処理対応力、状況判断力

●工程2 裏付けとなる根拠について考えてみよう。

それが自分の長所だといえる根拠について書いてみる。根拠の書き方は三つの方法があります。

①獲得型 そもそもその長所がどうして身についたのか、その長所をどうやって身につけたのかを書く。遺伝や生育環境で自然に身についたのか、それとも自分で努力して身につけたのか――のどっちなのかを考えると書きやすい。

②発揮型 その長所が十分に発揮されたケースを具体的に書いてみる。5W1H(誰が、いつ、どこで、何を、何のために、どのように)を意識して書いてみる。発揮型は、一つのエピソードに焦点をあてて書いた方がよいケースと、いくつかのエピソードをざっと紹介するケースがある。できれば、長所を発揮して得られた結果や成果についても書いてみる。

③解説型 その言葉について簡単に解説する。その言葉を自分はどのように理解しているのかということを伝える。秘訣や心がけていることを書いたり、その言葉をいくつかの要素に分解して解説したりする方法がある。

 たとえば、

「リーダーシップ」:上から目線で命令するのではなく、同じ目線に立って一緒にやるのが秘訣です。明確な方針を示し、「責任は私がとるのでついてきてほしい!」という姿勢を示すことを心がけてきました。
 「企画力」:情報を集める力、情報を組み合わせてまとめる力、相手に伝える力の三つが重要だと思います。
「コミュニケーション力」:相手に自分の考えを伝えるだけでなく、相手の考え方をじっくりと聞くことがポイントだと思います。

さてさてまだ安心してはいけません。

長所とその根拠の整合性について検証します。根拠として書いた具体的なエピソードを読みながら、それが最初に選んだキーワードとずれていないかを考えます。ずれているのであれば、自分の長所としてアピールするのに、もっとふさわしい言葉や言い回しがないかを思いめぐらしてみる。よりぴったりな言葉が発見できたら、その言葉に置き換えます。

類語辞典(角川類語辞典やヤフー辞書)を活用してもいいでしょう。

<補足>

 両親や友人にお願いして自分を分析していただく。キーワード集を見せて自分に当てはまりそうな言葉を三つ選んでもらう。同時にその根拠となりうる「過去の具体的な行動や経験」(どんな状況の時にどんなふうに頑張っていてどんな結果が得られたのか)を聞く。

●工程3 どのような構成で書いたらいいのかを理解しよう。

★最初に結論をズバリ。「私の長所は・・・・・・です」と言い切る。

*知人の言葉「あなたは・・・だね」、表彰された実績、売上の数字などを付け加えると信憑性が増す。

★次にその根拠を書く。獲得型、発揮型、解説型の中からいくつか選んで書いてみる。基本は発揮型であり、獲得型や解説型はそれを補足するものと考えた方がいい。

★最後に決意を述べる。「その長所は仕事にどう役立ちそうか」とか「その長所を活かして会社の業務にどう貢献したいか」で締める。

●工程4 実際に書いてみる

メモをつなげて文章を書いていく。

書き終わったら、声に出して読んでみる。

文字数が足りなければ、獲得型、発揮型、解説型の中から取り上げなかったこと付け足したり、具体的なエピソードをより詳しく説明したりして増量していく。

最後に、オリジナリティや内容の深み、アピール力などをチェックしながら、ブラッシュアップしていく。

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ES「大学時代に力を入れたこと」

2010年01月11日 | エントリーシートの書き方

●学生時代のどの体験で自分をアピールするかを考えてみよう

 使った時間やエネルギーが多いほど、異質な他者との出会いが多いほど、苦労や悩みや葛藤が多いほど、目標や壁が大きいほど、努力(工夫)の総量が多いほど、成長(変化)の度合いが大きいほど、そこで得たものが大きいほど、ネタとしては書きやすい。

 アルバイトをエントリーシートのネタとして書いてはいけないというのはウソです。

 ネタとして使えそうなものは一通りやってみるのが良いでしょう。「大学時代に力を入れたこと」で使えなくても、「あなたの長所」や「志望動機」や面接で必ず活きてきます。

●工程2 ネタを出してみよう、集めてみよう、とにかくたくさんたくさん・・・。

ワークシートの項目は下記の通りです。

★□アルバイト □サークル・部活 □学業・ゼミ・資格取得 □ボランティア □留学 □その他--の中から題材を一つ選び、

★具体的な内容(三つから五つぐらい)

★それを始めたきっかけ

★心がけていたこと

★自分や会社(団体)の成長物語(課題 → 工夫や努力 → 成果)

★身につけた能力や学んだこと

について書く。

 とりあえず書けるところから書いてみる。完璧な文章を書こうとしてはいけない。単語(名詞や動詞や形容詞)やテキトーな文章の方を心がけるようにする。ブレインストーミングする。書けないところは空欄にしておく。

「拡散から収束へ」が基本です。「ネタを出し&ネタを集める」は拡散工程、文章を書くのは収束工程です。

 ネタは自分の頭の中から出すだけでなく、他人の頭の中や書籍、Webから集めてくる。言葉や言い回しは他人からどんどん盗んで、自分の言葉に置き換える。

●工程3 どのような構成で書いたらいいのかを理解しよう。

① 最初に「大学時代に力を入れたのは・・・です」 → (「具体的には・・・・・・」)

② 次に、以下の三つのうちのどれか一つを選ぶ。

A)身につけた能力、学んだこと

B)課題(目標) → 努力や工夫(戦略) → 成果という「成長物語」

C)心がけたこと

③ 最後の締め

「現在はこんなことを考え、こんなことをしている」あるいは「この経験を将来の仕事にこんなふうに活かしていきたい」というようなことを書く。ただし、文章の内容や流れによって、無理して書かなくてもいい場合も多い。

●工程4 実際に書いてみよう

ワークシートのメモをつなげて文章を書いていく。

書き終わったら、声に出して読んでみる。文字数が足りなければ、工程2の②のA)B)C)の中で取り上げなかったことやきっかけなどを付け足す。

オリジナリティや内容の深み、アピール力などをチェックしながら、ブラッシュアップしていく。

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ESのチェックポイント

2010年01月11日 | エントリーシートの書き方

いちばん大事なのは材料

次に大事なのは構成

最後に形式。材料と構成が整ってから始めて形式が問題になってくる。

形式とは、正しい漢字を使っているか、文章の書き出し、段落の書き出しは一マス空いているか、「だ・である」調と「です・ます」調は統一されているか、敬語の使い方の間違いはないか、口語表現を使っていないか、主語と述語のねじれはないか、一つの文章が長すぎないか、無駄な言葉が入っていないか、「てにをは」の間違いはないか、文字数が少なすぎないか――など。

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良いESと悪いESの違い

2010年01月11日 | エントリーシートの書き方

今日はよいエントリーシトとは何かを理解しましょう。逆にいえば悪いエントリーシートとは何かを理解しましょう。

●人事部・面接官の肉声

学生の文章を見た会社の人は

A)ありがちな文章だなあ・・・。

B)いちおう書いてある。だけど、面接で質問すると話が広がらない、深まらない・・・。

C)あれこれ書いてあるけど、何が言いたいのかよく分からない・・・。要するに何が言いたいんだ?

って思います。

多くの学生のエントリーシートは、A)「独自性がない文章」×B)「一面的で浅い文章」×C)「論理性のない文章」になっている。

●良いエントリーシートと悪いエントリーシート

悪いエントリーシート 「独自性がない」×「一面的で浅い」×「論理性がない」文章

良いエントリーシート 「独自性がある」×「多面的で深い」×「論理性がある」文章

これが答えです。

●エントリーシートを書くコツ

いきなり書き始めても良い文章は書けません。村上春樹も吉本ばななもみんなしっかりと準備をした上で書き始めています。「段取り7割、実行3割」という格言があります。エントリーシートを書く場合でも「準備7割、書く3割」の比率でいきましょう。

じゃあ準備ってなにかといえば、

①材料(ネタ)を集めること。集めるの意味は、自分の脳からネタ出すことが一つ、もう一つは他から集めてくることです。

 通常のワークでは「ネタだし&ネタ集めシート」というワークシート(A4)を使ってネタを出し切ります。文章を書き始める前に、とにかくたくさんたくさんネタを集めることが大事なのです。

しかし「大学時代に力を入れたことってたかだか5行書けばいいのに、なんでこんなにたくさんのネタを出す必要があるの?」という疑問が浮かびます。

材料をたくさん書き出さないとだめです。その理由は三つあります。

一つは、たくさん情報を集めると、その中で一番よい材料を使うことができるという意味で、質の高いESに仕上がる。「量は質に転化する」という言葉あり。

二つ目は、たくさんの情報の中からいくつかの要素を選択し、それを組み合わせていくことで「独自性のある文章」に仕上げることができる。オリジナリティは組み合わせで生まれる。

三つ目は、ES対策だけでなく面接対策にもなる。たくさんの情報を自分から引き出し、他から集めた上で、それを整理して〝ポケット〟に入れておくと、面接で突っ込まれた質問をされても、自由自在に話を広げたり、深めたりできる。

②文章のアウトライン(型)を考えることです。

ホップ=「材料を集める」 → ステップ=「アウトライン(型)を考える」 → ジャンプ=「書く」を意識しましょう。

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内定が取れない理由

2009年06月14日 | エントリーシートの書き方

 なかなか内定が取れない学生は、しっかりとその原因を探ってみよう。落ち続けるにはそれなりの理由が必ずある。考えられる理由を挙げてみた。

1)高望みをしている学生

持っている力以上の会社ばかりを受けている。こういう人は、大企業だけでなく中小企業やベンチャー企業も受けてみる。

2)ミスマッチの学生

自分のタイプと会社のタイプがそもそも合っていない。こういう人は、路線変更を考えてみる。

どのような資質を重視するかは業界や会社によって異なっている。イメージ先行で自分の希望に凝り固まるのではなく、自分の資質や能力を活かすというところに重心を移して就職活動をする。「私ってどういう仕事が向いていると思う?」とまわりの大人に聞いてみるのもよい。他己評価から自己評価を見直す作業をしてみる。

3)第一印象で損をしている学生

面接というのは、限られた時間のなかで、「この人はどんな人なのか」を判断せざるを得ないため、第一印象は重要なファクターになってくる。

笑顔がない、表情が硬い、表情が乏しい、声が小さい、声に張りがない、文章を暗記している、文章を棒読みしているような印象を与える、相手の目を見ない、そわそわして落ち着きがない、姿勢がだらしない、挨拶がはっきりしない、何を言いたいのかが分からない、話すスピードが遅すぎる、話をするスピードが速すぎる――などの印象を持たれると、それだけで落とされてしまうことも多い。

こういった弱点は模擬面接などの練習を積むことによってある程度は克服できる。

4)ES(自己PR)で失敗している学生

文章の構造は単純で、最初にずばり主張(ポイント)を書いて、その後に根拠(エピソード)を書いていく。駄目なESのパターンは次のように分類できる。

A:自分の経験したことがだらだら書いてあるだけで、主張(ポイント)があやふや。

B:エピソードの内容に説得力がない。

C:基礎情報が十分に書いてないために、読んだ人が理解できない。

D:ポイントとエピソードが対応してなくて、ずれてしまっている。

適当に書いても合格点以上のESが出来上がる学生もいる。それは限られた優秀な学生である。多くの普通の学生はしっかりと準備(自己分析とネタだし)をして、時間をかけて論理的な構造を持った文章を書き、何回も推敲するという作業をするべし。

5)会社分析が不足している学生

 会社の事業内容、その会社で実際にやる業務の内容、その仕事の楽しさと辛さなどをあらかじめ理解しておくことが必要だ。その上で、自分がどのように理解しているかを相手に説明できることが求められる。そういう当たり前の努力(努力と言うほどのことではないが・・・)ができる人間なのか、できない人間(やらない人間・・・)なのかを見られている。

*参考資料『面接官の本音 2007』(辻太一郎、日経BP社)

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ES<自己PR>

2009年05月14日 | エントリーシートの書き方

自己PRについてまとめた。

「あなたの自己PRをしてください」という質問のほか、「あなたのセールスポイントは何ですか」「あなたの長所を教えてください」「あなたの特技は何ですか」「あなたが他人に負けないと自身を持って言えることは何ですか」「あなたの強みは何ですか」など、いろんなパターンがある。

 文章の流れは、「自分のウリ(長所や特技)をズバリ述べる」→「具体的なエピソードを披露する」→「その長所を仕事にどういかしていきたいかをさらりと書く」となる。

 ポイントは、仕事に活かせるようなウリを選ぶこと。仕事とまったく関係のないような長所や特技を選んでも仕方がない。「こういう長所を持っている私を是非とも採用してください。こんな特技を私は持っています。かならずや御社のお役に立ちますよ」ということをアピールしなければならない。

 たとえば--。足が速いというのでは駄目。体力には自信がありますならまだ良い。女性をくどくのが得意ではだめ。誰とでも仲良くなれるとか、他人を説得するのが上手なら良い。B級グルメの店をたくさん知っているでは駄目。一般の人が注目していないようなニッチの情報を集めるのが得意なら良い。
 
 何を書いていいのかイメージがわかない人は<参考資料1>としてあげた経済産業省の社会人基礎力や、<参考資料2>を参考にするといい。

 書き上げたら、「自分のウリ(長所や特技)」と「具体的なエピソード」がずれていないかをチェックすること。

<参考資料1>

経済産業省の社会人基礎力

①前に踏み出す力

試行錯誤をしながら、失敗を恐れずに、自ら一歩前に踏み出す力。

・「主体性」:物事に進んで取り込む力
・「働きかけ力」:他人に働きかけ、巻き込む力
・「実行力」:目的を設定し確実に行動する力

②考え抜く力

常に問題意識をもって、課題を発見し、物事を改善・解決するための方法やプロセスを考え抜く力

・「課題発見力」:現状を分析し目的や課題を明らかにする力
・「計画力」:課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
・「創造力」:新しい価値を生み出す力

③チームで働く力

組織の一員として、付加価値を作り出すために、自分の意見を的確に伝え、意見や立場の異なるメンバーを尊重し、目標に向けて協力をする力

・「発信力」:自分の意見をわかりやすく伝える力
・「傾聴力」:相手の意見を丁寧に聴く力
・「柔軟性」:意見の違いや立場の違いを理解する力
・「情況把握力」:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
・「規律性」:社会のルールや人との約束を守る力
・「ストレスコントロール力」:ストレスの発生源に対応する力

<参考資料2>

 交渉力、調整能力、企画力、コミュニケーション能力、目標設定能力、課題設定能力、行動力、情報収集力、論理思考能力、バランス感覚、創造性、バイタリティ、外向性、意志の強さ、思考の柔軟性、協調性、勤勉さ、柔軟な発想力、チャレンジ精神、有言実行、プラス思考、明朗活発な性格、明るさ、社交的、大胆、素直、柔軟性、冷静、謙虚、緻密、誠実さ、探求心、楽観的な考え方、猪突猛進型、気が利く、度胸、繊細さ、独創的、やさしい、心臓が強い、勤勉さ、凝り性、几帳面、慎重、他人の話をよく聞く、礼儀正しい、視野が広い、感受性豊か、面倒見がよい、人付き合いがよい、忍耐強い、積極的、一生懸命、精力的、熱心、のみこみが早い、タフな神経、粘り強い、好奇心が強い、誰からも好かれる、多趣味、負けず嫌い、ユーモアがある、押しが強い、真面目、勝負強い、堅実、完全主義、挑戦的、バイタリティ、協調性、向上心、忍耐力、プラス思考、全力疾走、チャレンジ精神、ネバーギブアップ、失敗を恐れない性格、物怖じしない性格・・・・。

<補足>

使い古された表現、手垢のついた表現、ありきたりの表現を避けるため、類語辞典を活用することをおすすめする。

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ES<自由課題>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「下記のスペースを使って、あなたを自由にアピールしてください」「あなたが最も気に入っている写真を貼って、ありのままの自分をアピールしてください」「自由に自己PRをしてください。文章、絵、写真など表現方法は自由です」など、いろんな質問がある。

 他の欄には罫線が入っているのに、この欄だけが白地になっているのであれば、絵や図、写真などのビジュアルが期待されていると考えるべきだ。
 
 採用担当者は、文字だけでは分からないあなたの個性やセンスを見ようとする。文章を書くだけの普通のESよりも明らかに自由度が高いわけだから、センスのある人とセンスのない人の差が大きく出る。それは〝作品〟と〝落書き〟ほどの落差かもしれない。
 
 次のようなパターンが考えられる。
 
1)写真と文章・・・自分が最も生き生きとした表情をしている写真と自己PRの文章を載せる。

2)文章とマンガ・・・自己PRの文章にマンガを添える。

3)企画書・・・自分がやりたい仕事や自分のライフプランを企画書にまとめる。

 センスがあると思う人は思いっきり凝ってみるのも良いだろう。センスがないと自覚している人は、無難なパターンを選んでとにかく丁寧に丁寧に仕上げることを心がけよう。こういうのは苦手だからと言って、見るからに手を抜いたようなものは印象が悪い。
 

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ES<最近、関心を持ったこと>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「最近、関心を持っていることは何ですか」「最近、一番感動したことは何ですか」「最近のテレビや新聞、雑誌で印象に残ったことは何ですか」「最近の社会的な出来事の中で憤りを覚えたことは何ですか」などの質問がある。出版社や新聞社などのマスコミ関係のエントリーシートでよく見かける。

 会社が見ようとするのは、
 
1)どういうことに関心を持っているのか
2)関心のあることにどれぐらいの知識を持っているのか
3)どれぐらいの分析力を持っているのか
4)違った立場も理解できるようなバランス感覚を持っているのか

の4点である。

 最もオーソドックスなのは社会問題を取り上げるパターン。このどういう社会問題を取り上げるのかが非常に重要である。ポイントは三つ。
 
1)普遍性や社会性を備えているものが良い命題である。瑣末な問題や特殊な領域の問題は立てない。

2)イエス・ノーの両方の立場から論じられるのが「良い命題」である。どうやっても反論できない自明の命題は立てない。

3)自分の持っている知識の範囲で答えられるのが「良い命題」である。自分の知識の限界を超えるような命題は立てるな。

 社会問題を取り上げるのではなくて、自分の周りで起きた出来事をエッセイ風に書き上げる方法もある。しかし、着眼点のユニークさや分析力、文章力が問われるため難易度は高い。身近な問題が実はものすごく深い意味を含んでいるというような書き方が出来る人は挑戦してみても良い。

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ES<当社への提案>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「新商品を考えてください」「あなたは当社をどういう会社だと認識していますか。企業としての弱みと強みという観点から記述してください」「同業他社A社と比較して、当社の長所と短所はどのようなものだとお考えですか」「当社の出版物に対する感想や意見をお聞かせ下さい」「当社の店舗での体験談をお聞かせ下さい」など、質問はいろいろ。

 非常に難しいテーマである。業界研究、会社研究、商品調査、店舗見学をしない限り、合格点のESを書くことは無理かもしれない。企業としては、「どれぐらい当社のことを知っているのですか。本気で当社に入りたいのかどうか」を知りたいのだ。

 導入部分は、商品や企業との出会い(「・・・子供の頃から御社の○○○○○○を飲んでいます・・」「・・・御社のことをはじめて知ったのは・・・・」)、あるいは商品やサービスの購買頻度(「・・・一カ月に一回ぐらいの割合で御社の○○○○○○店を利用します・・」)が一般的だ。いずれにせよ、受験しようとする会社と自分の〝接点〟を書く。

 本文のよくあるパターンを書いてみるとーー。
 
1)その会社が提供する商品やサービスについて分析した上で、自分の意見を述べる。

2)業界が共通に抱えている課題(グローバル化、団塊世代の取り込み、内製化・・・)に対してその会社がどういう取り組みをしているかを書いて、それについて意見をのべる。

3)時代の流れ(安全意識の高まり、健康志向の高まり、二極化、少子・高齢化、コミュニティの崩壊・・・)に対してその会社がどう立ち向かっているか、それについて意見や感想を書く。

 この三つに限らず、いろんな切り口があるだろう。借り物の言葉ではなくて、自分の言葉で語れるような切り口を選ぼう。自分のフィールドに引き寄せて書くことがポイントだ。

 結びでは、入社して頑張りたいという熱意をさらりと述べる。「当社への提案」をしているのは「当社に縁もゆかりもない」第三者ではなく、「当社に入って働きたい」大学生なのだから、本文で展開した持論を受けて、熱意や決意を述べる。これがないと文章が締まらない。

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