従来のキーワード検索とは「入力されたキーワードと完全または部分的に一致する文やページを探す方式」で、Googleなどの検索エンジンで使われてきた方法だ。たとえば「東京 天気」で検索すると、「東京」と「天気」という単語を含むページが表示される。特徴としては、速いけど文脈や意図は理解しない。
一方の生成AI検索とは「ユーザーの質問の意味や文脈を理解し、関連情報をまとめて自然な文章で回答する方式」で、ChatGPTやCopilotなどが代表的なところである。 たとえば「明日の神奈川の天気を教えてください」と聞くと、「明日は晴れの予報です」と自然な答えが返ってくる。 特徴としては柔軟かつ高度であり、曖昧な質問にも対応してくれることだ。ちなみに、ChatGPT( Plus)で本格的に「生成AI検索」ができるようになったのは2023年11月からと言われている。
さて、ここ二週間ほどでChatGPT( Plus版)で調べたことを書いておこう。
1)ミヤリサン(酪酸菌)とビオフェルミン(乳酸菌)について
私はもともとお腹が弱くてよく下痢をする人間だ。1年ぐらい前から、食事に気を付けることに加えて、整腸剤を飲むようになってかなりの程度、お腹の調子が改善した。ここ半年ぐらいはミヤリサンという整腸剤を一日に三回(各三錠)飲んでいる。
コストダウンをしたいこと、もう少し腸内環境をレベルアップをしたいことを意図して、ChatGPT( Plus版)にいくつかの質問をぶつけた。具体的には、ミヤリサンは一日に三回(各三錠)も飲む必要があるのかどうか、ミヤリサン(酪酸菌)とビオフェルミン(乳酸菌)の違い、両者を交互に飲むメリットとデメリットについて相談した。ごく短時間で良質の回答が得られた。
2)ルーターの機能とお薦めの機種
Wifi環境を整えたいものの、詳しいことが分からない。そこで「そもそもルーターとは何か」「今の自分のネット環境にルーターを入れ込むとどうなるのか」「ルーターを買うときにチェックするべき性能」「お薦めのルーター」等を相談したところ、的確な答えが返ってきて満足した。
実際、バッファロー社のルーター(約1万円)を購入、モデムとパソコンの間にセッティング、ネット環境は改善した。
3)スマートテレビ購入に関する相談
「国産のスマートテレビを購入したい。どういう会社が出しているのか?」という質問をぶつけると「シャープ、パナソニック、ソニー」の名前が挙がってきた。その後、「各社の性能と特徴、価格など」を説明してもらい、その後に「Google TVとAndroid TVの違い」「録画機能をもつ外付けHDDに関する情報」「今のテレビをリサイクルに出すときの注意点」などへと会話が進み、おおよその概要をつかむことができた。
相談内容を踏まえ、ソニーのスマートテレビを購入することに決めた。現在、どのタイミングでどこの店で購入するかを思案中である。
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上の三つの事例から、従来の検索に比べて、ChatGPT( Plus版)は何かを調べたりする時間と労力を大幅に節約してくれることを実感した。『ChatGPT はじめてのプロンプトエンジニアリング』(本郷喜千著、スタンダーズ株式会社)の中に「(生成AI)は調査の時間と労力を大幅に削減します。AI検索は、まもなくキーワード検索を駆逐します」と書いてあった。
以下、まとめである。
従来のキーワード検索の場合、具体的なワードを入れる必要がある。適切なワードを入れたとしても、断片的な情報がたくさん出てくるので、自分で読んでまとめる必要があるし、たくさんのページを見比べる手間がかかる。
簡単な質問や明確な質問、ピンポイントで答えられる質問はどっちでも大差ないけど、複雑な質問、曖昧な質問、多面的な質問、ピンポイントでは答えられない質問には、生成AI検索の方が圧倒的に優れている。なぜなのかというと、生成AIは文脈を理解できるし、複数の情報を統合して答えられ、曖昧な表現にも対応できるからである。
終わり