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戸田智弘のブログ

ライター&個人投資家&主夫

ES<ゼミ・卒業論文の内容>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「あなたの所属するゼミについて教えてください」「あなたの卒業論文について教えてください」など、質問に大差はない。

 採用担当者は、大学時代にあなたがどんな勉強をしたのか、自分の専門分野について素人に分かりやすく説明する能力がどれぐらいあるのかを見ようとしている。
 
 ポイントは三つ。
 
 一つ目は、一般の人が自分のテーマについてどの程度の知識を持っているのかを推し量って説明文を完成させること。

 あるテーマについて説明しようとするとき、小学生に説明するときと、40歳の社会人に説明するときでは、当然の事ながら使う言葉も、説明の仕方も違ってくる。小学生と大人では持っている知識の量や理解力が異なるからだ。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」(井上ひさし)説明できると良い。
 非常にマニアックのテーマや難しいテーマの場合は、全体を取り上げるのではなく素人でも分かるような部分だけを取り上げて説明したり、たとえ話で分かったような気にさせたり、いろんな工夫をしてみよう。

 二つ目は、自分がなぜそのゼミを選んだのか、なぜそれを卒論のテーマに選んだのかを書くこと。
 
 何となーーくではなく、これこれこういう理由でこれを勉強したというように主体性をアピールしよう。そうしないと「なんとなーーく、うちの会社を受けようとしているんだね」と思われてしまう。

 三つ目は、面接への備えをしておくこと。
 
 ESが通過して面接に進むことが出来れば、必ず「もう少し詳しく説明してください」「そのテーマを勉強したことで何か分かりましたか」「どういう発見がありましたか」という質問が必ずや来るはずだ。

 卒業論文のテーマが決まっていない段階でESを提出しなければならないような場合は、どのような分野について研究する予定か、自分はなぜそのテーマに興味を持っているのかを書けばよい。

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ES<仕事観>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「あなたにとって仕事とはなんですか」「仕事に対するあなたの考えを書いてください」「あなたはなぜ就職するのですか」「あなたの職業観を教えてください」「あなたの企業選びのポイントは何ですか」「職業選択の基準をお聞かせ下さい」など、さまざまな質問が予想できる。

 ここで気をつけたいのは、観念論を振り回さないことだ。どこかの本から抜き出してきたような観念論ではリアリティがないのだ。
 
 アルバイトの経験から仕事観を展開していく手もある。ただしこの場合、どうしてもワンパターンの論旨に陥りやすい。できれば、身近な社会人から話を聞くのがよい。両親や祖父母、バイト先の店長や先輩など、自分のまわりのいる社会人にインタビューしてしてみよう。最低でも3人、できれば5人ぐらいから話を聞くといい。
 
 まずは仕事の内容について聞く。そして「今の仕事に就いたきっかけは」「「仕事をしていて楽しいときはどんなときか」「仕事していてイヤになるとはどんなときはどういうときか」「仕事をしているときにどんなことに気をつけているか」「仕事に何を求めているのか」を聞いていく。

 話を聞いてみて、自分が一番共感できる部分を主題に選べばいい。

 文章の流れは、「ズバリ主題を述べる」→「身近な社会人を紹介する」→「その人のどういうところに共感を覚えたかを書く」→「まとめ」となる。

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ES<将来の夢>

2009年04月08日 | エントリーシートの書き方

「あなたの将来の夢について教えてください」「○○○○に入社して、10年後のあなたはどういう仕事をしていますか」「10年後、あなたはどういう部署でどういう仕事をしていると思いますか」「入社後、あなたはどういうスキルを身につけ、どういう能力を伸ばしていきたいですか」などの質問が考えられる。

 いくつかポイントを挙げてみよう。
 
 第一に、仕事に関するテーマを選ぶこと。
 
 家庭や趣味などに関する夢は不適当である。人事部としても、「30歳までに結婚、子供は二人、一戸建ての家を建てて・・・」「自転車で世界一周することです」「50歳で引退、静かな山の中で晴耕雨読の生活・・・」というような話を聞かされても困ってしまう。
 「あなたの将来の夢について教えてください」という質問は「あなたの将来の夢(仕事に関係すること)について教えてください」と読み替えること。

 第二に、「実現が困難な空想的な願い」ではなくて「実現が可能な将来の願い」を書くこと。
 
 そのためには、いきなりポーーンと5年後の姿を書くのではなく、入社後、どんな文書でどういう具合に努力をして自分のスキルを伸ばしていくのかというようなプロセスについて触れた上で、5年後の姿を書くと良い。

 第三に、独立あるいは転職についての話題は避けること。
 
 「20代のうちは会社でスキルを身につけ、30歳になった時点で独立したいと考えています」「私は一つの会社にとらわれる気はありません。会社を渡り歩きながら経験を積み、より高度なスキルを身につけていきたい」というような本音を持っていたとしても、あえてESでそれを披露する必要はない。

 第四に、できれば、志望企業の人事システムについて調べておくといい。職種やローテーションについて大まかにでも知っておくと、5年後の姿、10年後の姿が書きやすい。

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エントリーシートの書き方

2009年04月02日 | エントリーシートの書き方

 エントリーシートをいきなり書き始めてはいけない。しっかりと準備をした上で書き始めよう。いきなり書き始めるのは材料を揃えることなく家を建て始めるのに似ている。多くの場合、家は完成しない。完成したにせよ、あり合わせの材料で作ってあるため、不格好な形をしていて、今にも倒れそうな家でしかない。
 
 書く前に取材と整理をしっかりとする。急がば回れ!

<1> 集材(取材)

 材料をできるだけたくさん集める。「集材シート」を使って自分を掘り起こす。その際、しっかりメモを取っておくこと。また、両親や友達に取材をしてみるのも有効。「私の長所ってなんだと思う?」「私ってどういう仕事が向いているかな?」などまわりの人と話をしてみる。

<2> 整理

材料を吟味する。意味の近いものを集める。取捨選択をする。

<3> 書く

型に沿って書く。「学生時代に打ち込んだこと」であれば、「学生時代に力を入れたことを書く」→「具体的なエピソードをまじえて説明する」→「そこから何を得たか。さらにそれを仕事にどう活かしていくつもりかを書く」となる。「自己PR」であれば、「長所や特技をズバリ述べる」→「具体的なエピソードを披露する」→「その長所を仕事にどういかしていきたいかをさらりと書く」となる。「志望動機」であれば、「きっかけ」→「決意表明」→「熱意」となる。

<4> 推敲

黙読ではなく音読してみる。誤字脱字はないか、文法の間違いはないか、一つの文章が長すぎないか、無駄な言葉が入っていないか、論点は明確になっているか、マニュアル本の丸写しではなくて自分にしか書けない文章になっているか――をチェックする。

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エントリーシートの添削(14)

2007年03月21日 | エントリーシートの書き方

T大学K学部3年 Fさん(男性)

「学生時代に打ち込んだこと」

 ★★★合唱団のマネージャーとして、団員のモチベーションアップと技術向上に挑んだこと。
 私は初め、練習以外のイベントや飲み会で団員を楽しませるのが音楽コーチではない自分の使命だと思っていた。しかし、練習に出ない団員が段々増えた。指揮者の先生に「皆は一生懸命合唱をやるのが楽しいと思えないから、来ないんだ」と言われた。
 そこから私は「一生懸命合唱やるのは楽しい」という「想い」を団員に理解してもらい、やる気を引き出そうとした。スローガンやポスターを作成した。自分で毎日1時間の発声練習を行い、コツや信念を私のHPに載せた。部室を大掃除して練習場所を拡張した。また息抜きのため敢えて飲み会を充実させた。いつでも言葉選びとユーモアは忘れなかった。
 結果として団員は増え、年末のコンサートの音楽的評価も上がった。この経験からは、熱意をうまく伝えていけば人のやる気は引き出せることを学んだ。(395字)

++++++++++++++++++++++++++++++

● 総合点   40点

● 総評

いくつか気になる点があります。

*Fさんは、マネージャー専属なのか、団員兼マネージャーなのか、それとも団長(部長)も兼ねているのか、このあたりのことが文章を読んだだけではよく分かりません。コーチ、部長(キャプテン)、マネージャーの役割分担が見えないと、読者は戸惑います。

*「合唱をやるのは楽しい」という「想い」を団員に理解してもらおうということで、Fさんはいろんなことをしたのですね。具体的には、次のようなことをしました。

スローガンやポスターを作成した。自分で毎日1時間の発声練習を行い、コツや信念を私のHPに載せた。部室を大掃除して練習場所を拡張した。また息抜きのため敢えて飲み会を充実させた。いつでも言葉選びとユーモアは忘れなかった。

この中で一番効果があったことは何ですか? 一番本質的なことは何ですか? それに焦点を絞って書いた方が説得力のある文章になります。現状では、やったことを何となく羅列してあるように見えます。

締めの言葉が「・・・この経験からは、熱意をうまく伝えていけば人のやる気は引き出せることを学んだ・・・」とあります。ということは、一番のポイントは熱意をうまく伝えることでしょうか。「うまく」っていうのは何なのかが分かりません。具体的にやったことを、抽象化あるいは一般化すると文章が深くなります。

● プチ添削

1)★★★合唱団のマネージャーとして、団員のモチベーションアップ・技術向上に挑んだこと。

モチベーションアップか、技術向上か、どちらかに絞った方が良い。

2)私は初め、練習以外のイベントや飲み会で団員を楽しませるのが音楽コーチではない自分の使命だと思っていた。

使命は言葉として重い。役割で十分。使命を使いたいなら、何か文章を補いたい。

音楽コーチ → コーチ

3)しかし、練習に出ない団員が段々増えた。

この「しかし」は使い方としておかしい。「・・・・・しかし、それは僕の使命ではなかった」と続くならば良いが・・・。

段々 → だんだん

4)指揮者の先生に「皆は一生懸命合唱をやるのが楽しいと思えないから、来ないんだ」と言われた。

この文章は意味があいまいです。「合唱をやる、やらない」ということと、「一生懸命やる、一生懸命やらない」ということが重なっています。

合唱の練習が楽しくないのでしょうか? つまり、部員は合唱が好きではないということです。

それとも、一生懸命練習することが楽しくないのでしょうか? ということは、もっと適当にやればみんなは楽しんでくれるのでしょうか?

5)そこから私は「一生懸命合唱やるのは楽しい」という「想い」を団員に理解してもらい、やる気を引き出そうとした。スローガンやポスターを作成した。

スローガンやポスターの内容が気になります。こういうディテールにこだわると、リアリティが増し、文章が生き生きしてきます。

6)自分で毎日1時間の発声練習を行い、コツや信念を私のHPに載せた。

「自分で毎日1時間の発声練習を行い」という文と、「コツや信念を私のHPに載せた」という文はつながっていません。・・・・たり・・・・たりというつながらいかたならわかる。

突如として「信念」が出てきたのはなぜ?

7)また息抜きのため敢えて飲み会を充実させた。

なぜ「敢えて」なのかが分からない。敢えてという言葉は、たとえば「敢えて練習時間を少なくした」というように使います。

8)いつでも言葉選びとユーモアは忘れなかった。

突如として出てきたような感じを持つ。読者は戸惑う。

9)結果として団員は増え、年末のコンサートの音楽的評価も上がった。

「音楽的評価も上がった」。誰が評価したのかが不明。もっと素直な表現方法を探そう。

以上

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エントリーシートの添削(13)

2007年03月10日 | エントリーシートの書き方

Y大学K学部3年 Mさん

自己PR

 相手の良いところを吸収しようとすることが得意です。
 ★★★★でバイトをしているとき、お客様の中に笑顔で私を見て「ありがとう」と言ってくださる方がいらっしゃいました。私はこの「ありがとう」のたった一言でとても温かな気持ちになり、感謝の言葉の大切さを改めて実感しました。
 そして、自分を振り返ってみました。当たり前であると考えていたことが出来ていないのでは、と反省しました。それ以来、誰に対しても笑顔で「ありがとう」ということを心がけるようにしました。すると自分ばかりではなく相手の方も笑顔で気持ちよく返してくれます。この経験から、相手のすばらしいと感じたところはすぐに実践する人間になりました。
 今後もこの姿勢を崩さず、会社に入ってもどんどん良いところを吸収し、ぐんぐん自分を成長させ、自分も相手も気持ちいいと思われる仕事をしたいです。

●総合点 40点

● 総評 素直で良い文章です。無理に背伸びをしていないところに好感を持ちます。

でも、正直いってもの足りません。高校生が書いた文章、大学入試の文章ならこれでOKです。しかし、これから社会に出ようとしている大学生が書く文章だとしたら、合格点には達していません。もっと「背伸び」をして書いてみましょう。

横に広げてみる。つまり、具体的なエピソードをもっと探す。いくつか集まったエピソードを抽象化してみる。そして、要するに自分は何が得意なのかをまとめてみる。

もう一つ。「相手の良いところを吸収しようとすることが得意です」――この表現方法も気になります。もっと別の表現方法の方が良いと思います。

相手の良いところを吸収することが得意なAさんと、相手の良いところを吸収することが得意じゃないBさんがいたとしましょう。AさんとBさんの違いは何でしょうか? 素直さでしょうか。感受性が強いことでしょうか。今一つよく分かりません。自分で考えてみてください。

● プチ添削

1) 相手の良いところを吸収しようとすることが得意です。

→・・・吸収することが・・・

2) ★★★★でバイトをしているとき、お客様の中に笑顔で私を見て「ありがとう」と言ってくださる方がいらっしゃいました。

→ ★★★★でアルバイトをしているとき、笑顔で私を見て「ありがとう」と言ってくれるお客さんがいました。

3)今後もこの姿勢を崩さず、会社に入ってもどんどん良いところを吸収し、ぐんぐん自分を成長させ、自分も相手も気持ちいいと思われる仕事をしたいです。

「どんどん」と「ぐんぐん」が気になりました。

以上

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履歴書の資格欄には何を書くか?

2006年09月06日 | エントリーシートの書き方

 いくつかのポイントをまとめてみよう。
 
1)低レベルの資格は書かない

 中学生や高校生でも取れるような資格(珠算三級、英検三級、漢字検定三級、日商簿記四級)を書いても意味がありません。書かない方が無難です。
 
2)自動車免許は書く

「普通自動車免許」は、持っていても当たり前なのでわざわざ書くのはおかしいと思う人もいるようですが、これは書いた方が良い。ペーパードライバーであっても必ず書きましょう。業務で車を使う機会もあるので、資格を持ってない人よりも持っている人の方が有利です。
 
3)3年前のTOEICのスコアは書いて良いか?

 できれば1年以内のスコアを書きたいところです。3年前のスコアでは、信憑性がないし、「それ以来、スキルアップの努力をしていない」というマイナス印象を与えかねません。

4)趣味の資格は別の欄に書く

 仕事に関係ない資格ーーたとえば、スキューバダイビングやスキーなどーーは基本的に書く必要はありません。アピールしたいのであれば、趣味や特技の欄に記しておく。

5)勉強中の資格も書いていい

 応募先の仕事に関連する資格であれば、「***資格取得に向け勉強中」や「○月に取得見込み」などと書いておくと良い自己アピールになるでしょう。
 
6)なじみのない資格は内容を説明する

 なじみのない資格については、内容と難易度をを簡単に説明しておこう。

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履歴書の趣味欄には何を書くか?

2006年09月05日 | エントリーシートの書き方

「趣味」欄は、自分の個性や人柄をアピールできる大切な部分である。書き方次第で、面接担当者との話題が広がる可能性もあるのでしっかりと書こう。

1)単語だけをポーーン書いたのではあまりにも素っ気ない。それが、読書や映画鑑賞、パソコンであればなおさら印象は悪くなる。単語だけを書くのではなくて、興味の対象や分量、自分の生活の中でどういう意味を持っているかなどをつけ加える。

<例>

読書(好きな作家は浅田次郎と桐野夏生)
映画鑑賞(洋画を中心に年間50本は見る)
テニス(毎週末、大学の仲間や地域の人たちと汗を流す)
温泉巡り(これまでに訪ねた露天風呂は112箇所)。

2)パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇は不可。ギャンブル→借金→使い込みといった連想ゲームが担当者の頭の中で駆けめぐる。書かない方が無難。

3)仕事を放り出してのめり込むような趣味は書かない。

<例>

海外旅行が趣味。これまでに訪れた国は20カ国。30歳までに50カ国、40歳までに70カ国が目標。

4)空欄あるいは「特になし」は厳禁。

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履歴書の書き方

2006年09月04日 | エントリーシートの書き方

 履歴書の基本を押さえておこう。

1)パソコンではなくて手書きで

 履歴書は手書きが原則。手書きの文字には応募者の人柄が出る。字の上手い下手は関係なし。とにかく丁寧に書こう。
 使用するペンは、万年筆か細字のサインペンがベスト。ボールペンは、ダマがこすれて汚くなるので避けた方がよい。
 
2)市販の用紙に書く

複数の履歴書を整理する担当者の手間を考え、ファイリングしやすい市販の用紙に書く。

3)訂正は不可

 修正液を使ったり、線で消して訂正印を押したりするのは駄目。ミスをしたら新しい用紙に書き直す。

4)写真は正面・無帽・無背景・襟のある服で撮る

スナップ写真やスピード写真は駄目。プリクラは問題外。ずっと以前に撮影した写真を使うのもNGで、3ヵ月以内に撮影したものを使う。
 しかめっ面ではなく柔らかい表情を心がける。口角をやや上げた感じの自然な笑顔をつくる練習をしてから写真館へ出向こう。
 写真はのりで貼り付けるべし。セロハンテープは駄目。
 
5)略号は禁止

 昭和→S、平成→H、株式会社→(株)、有限会社→(有)などと書くのはルール違反。省略せずにしっかりと書く。
 学校名も略さず、公立校な都道府県・市区町村名から書き出す。
 
6)年号は元号で統一する

 元号と西暦を混在させない。元号で統一する。

7)一枚一枚心をこめて書く

 手書きの履歴書をコピーして送付する人がいるが、これは絶対にやってはいけない。また、明らかにまとめ書きをしたことが分かるような履歴書(記入年月日と志望動機だけがサインペン、残りはボールペンで書かれたような書類)も不可。1社1社、心を込めて作成すること。

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エントリーシートの書き方 ランク付けしてみました

2006年02月17日 | エントリーシートの書き方

 学生の書いたエントリーシートをE、D、C、B、Aというようにランク付けし、家の改築工事に例えてみた。
 
E( 0点):この文章には〝人〟がいない。<全面取り壊し。土台からやり直す必要があるため、土を掘り起こすところまで戻らねばならない>。

D(20点):完全な〝人〟はいないが、〝人〟のかけらはある。<柱だけ残して、あとは取り壊し>。

C(40点):〝人〟はいる。柱と呼ぶべき本文もなんとか読める。ただし、トピックや結びとのつながりが見えてこない、全体の統一性が欠けているなど、手直しするところはたくさんある。<柱と梁だけ残して、あとはほとんど取り壊し>

B(60点):〝人〟はいる。本文も良し。トピック、本文、結びのつながりもよし。あとは、もう少し論理的な組み立てができないか、もう少し表現方法を工夫できないか、もっとあなたの個性を際だたせることができないかーーなどをじっくりと考えてみる。<土台はいじる必要無し。内装工事程度で済む>

A(80点):ほとんど直すところなし。このレベルに達すれば、企業の業態や個性を意識したESになっているかを再検証してみても良い。また、出し惜しみしているネタはないか、ネタがかぶってないか、全体の統一感があるかどうを考えてみる。<家具を買い換えたり、家具の置き方を変えたりという作業をしてみる>

 添削が効果を発揮するのは、BやAのレベルに達した文章だけである。E、D、Cレベルの文章は添削しても無駄だと思う。土台が腐ってる、柱もない状態で取りあえず家をつくってしまったような文章をいくらいじってもどうしようもない。

 E、D、Cレベルの文章については、「こうした方が良いのでは?」という言葉を極力抑えて、その文章についての疑問を投げかけるのが良い。本人が自分で考えたことでないと書いてもしょうがないのである。 
 一番良いのは、実際に顔を合わせてその文章を見てあげること。あれこれ質問をしてあげる、そして考えさせる、テーマを掘り下げていくような作業をするのである。30分から1時間ぐらいあれば相当な効果が出てくる。

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