2019年、新しい年がやってきました。どうか本年もよろしくお願いします。
さて、昨年「子どもをテストで追いつめるな!12.22大阪集会」で、下記Tネット通信を配布しました。ブログにも掲載しますので、お読みいただければうれしいです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Tネット通信(2018.12.22版)
みなさん、全国で唯一大阪だけにある、“君が代”条例をご存知ですか?
これは、橋下徹前大阪府知事が率いる大阪維新の会が2011年6月に府議会に提出し成立した条例です。翌年の2012年には大阪市議会でも成立しました。公立学校の教職員に「君が代」を起立し斉唱することを義務付けたものですが、このような条例は大阪以外は、全国どこにもありません。そして、大阪では、この条例の施行にともなって、卒業式や入学式では、教員に「君が代」起立斉唱が命令されるようになりました。
「日の丸」「君が代」には、戦争中に果たした負の歴史があります。だからどの学校でも「日の丸」や「君が代」を扱うことについては慎重であり、多くの議論があったわけです。ところが、条例下において職務命令が出されるようになると、わずか1分足らずただ不起立であるというだけで懲戒処分されるようになりました。私もその一人です。私は、“君が代”条例には到底従うことはできません。現在、処分撤回を通して、条例の違憲性を司法に訴えています。2回処分されましたが、減給処分取り消し裁判は、現在最高裁に上告中です。7名で起こした戒告処分取り消し裁判は、大阪高裁で審議中です。
さて、Tネットというのは、条例の違憲性を広く訴え、処分撤回を実現し、大阪の教育について考えるネットワークですが、このたび第7回Tネット総会ならびに講演会を下記要領で開催することになりました。ご参加いただければとてもうれしいです。もちろん、これまで“君が代”条例のことをご存知なかった方も大歓迎です。どうかよろしくお願いします。 (当該:辻谷博子)
◆◆◆第7回Tネット総会・講演会◆◆◆
・ 2019年2月2日(土)午後2時開会
・ 大阪国労会館 (JR「天満橋駅」下車すぐ)
◇講演「憲法学者西原教授が訴えたかったこと」(仮題)
空野佳弘弁護士
◇現場レポート「大阪の学校現場から」
辻谷博子
【裏面】
今年の8月2日、吉村洋文大阪市長は、来年度から全国学テの結果を教員の人事評価とボーナスに反映させる、学校予算もそれに応じて決めると檄を飛ばした。市民の中には、学力を向上させるためならと歓迎する向きもなくはない。しかし、これは子どもの学力を憂えての発言だろうか。私は疑問を感じている。これは橋下知事時代から大阪維新の会が一貫して目指してきた教員管理政策、すなわちメリット・ペイに向けてのものではないだろうか。
かつて吉村市長は、ツイッターで「今の教員給与システムは信じられないよ。完全に共産国家。」(2017.7)と、さも教員給与システムが前時代的であるかのような情報を流している。彼らの狙いは、11月14日に開催された大阪市総合教育会議でさらにはっきりする。ここで大活躍するのが、橋下市長時代に招聘され、教育委員、さらには大阪市教育長となり、学校選択制や全国学力調査の学校別結果の公表を導入した、あの大森不二夫氏である。現在も彼は大阪市特別顧問として維新流「改革」の旗振り役を務めている。その大森不二夫特別顧問が、吉村市長の意向を受け、全国学力調査だけではなく、「経年テスト」(大阪市小学校)や、「チャレンジテスト」(大阪府中学統一テスト)までを用い、その結果を教員の人事評価に反映させる給与制度案を持ち出してきたのだ。すでに大阪市教育委員会は制度設計に入り、来年度から試行実施を始めるつもりである。これは、橋下徹知事時代から描いていた既定路線を押し進めるものに他ならない。つまり学テ結果が政令都市中最下位という情報で危機を煽りながら、維新流「改革」を進めるという、まさに維新お得意の“ショックドクトリン”なのではないだろうか。
教員の勤務成績を反映した給与制度をメリット・ペイという。これを全国でも最初に盛り込んだのが、2011年に大阪維新の会が提起した教育基本条例案であった。橋下知事(当時)の構想のひとつは教員管理支配の徹底であった。かつて、彼は実にうまく「君が代」を利用した。「君が代」に疑義を抱く教員をルール破りの子教員と決めつけることによって不起立の教員を学校現場から排除した。
橋下徹氏の狙いはなんだったのであろうか。ひとつは、「愛国教育」を図る安倍政権との連携。もうひとつは、たとえ理不尽なことであったとしても、ルールとして決めらたからにはそれに服従する教員集団作りではなかったろうか。あれからほぼ10年、現場では確かに声をあげにくい空気が生まれている。行政サイドからの(それはすでに政治からと言ってもいいが)助言や指示の類は、忖度からか、まるで命令と同じように機能している。「君が代」条例の危険性はまさにそこにある。
「君が代」条例からメリットペイへ、それは、維新政治がこの10年間において一貫して目指してきた教育施策である。学校から「もの言う」少数者を排除し、子どもらを、教員を、学校を、「点数」というひとつの価値基準によって有無を言わせず競わせる。それが公教育にどのような影響を及ぼすか。その危険は実に測り知れない。
学校を格付けし、点数で子どもを序列化し、子どもにまで自己責任論を押しつけかねない維新教育「改革」は仕上げの段階に入っている。このまま私たちは手をこまねいて見ているわけにはいかない。今後も共に大阪の教育を考えていきたい。(辻谷博子)

さて、昨年「子どもをテストで追いつめるな!12.22大阪集会」で、下記Tネット通信を配布しました。ブログにも掲載しますので、お読みいただければうれしいです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Tネット通信(2018.12.22版)
みなさん、全国で唯一大阪だけにある、“君が代”条例をご存知ですか?
これは、橋下徹前大阪府知事が率いる大阪維新の会が2011年6月に府議会に提出し成立した条例です。翌年の2012年には大阪市議会でも成立しました。公立学校の教職員に「君が代」を起立し斉唱することを義務付けたものですが、このような条例は大阪以外は、全国どこにもありません。そして、大阪では、この条例の施行にともなって、卒業式や入学式では、教員に「君が代」起立斉唱が命令されるようになりました。
「日の丸」「君が代」には、戦争中に果たした負の歴史があります。だからどの学校でも「日の丸」や「君が代」を扱うことについては慎重であり、多くの議論があったわけです。ところが、条例下において職務命令が出されるようになると、わずか1分足らずただ不起立であるというだけで懲戒処分されるようになりました。私もその一人です。私は、“君が代”条例には到底従うことはできません。現在、処分撤回を通して、条例の違憲性を司法に訴えています。2回処分されましたが、減給処分取り消し裁判は、現在最高裁に上告中です。7名で起こした戒告処分取り消し裁判は、大阪高裁で審議中です。
さて、Tネットというのは、条例の違憲性を広く訴え、処分撤回を実現し、大阪の教育について考えるネットワークですが、このたび第7回Tネット総会ならびに講演会を下記要領で開催することになりました。ご参加いただければとてもうれしいです。もちろん、これまで“君が代”条例のことをご存知なかった方も大歓迎です。どうかよろしくお願いします。 (当該:辻谷博子)
◆◆◆第7回Tネット総会・講演会◆◆◆
・ 2019年2月2日(土)午後2時開会
・ 大阪国労会館 (JR「天満橋駅」下車すぐ)
◇講演「憲法学者西原教授が訴えたかったこと」(仮題)
空野佳弘弁護士
◇現場レポート「大阪の学校現場から」
辻谷博子
【裏面】
今年の8月2日、吉村洋文大阪市長は、来年度から全国学テの結果を教員の人事評価とボーナスに反映させる、学校予算もそれに応じて決めると檄を飛ばした。市民の中には、学力を向上させるためならと歓迎する向きもなくはない。しかし、これは子どもの学力を憂えての発言だろうか。私は疑問を感じている。これは橋下知事時代から大阪維新の会が一貫して目指してきた教員管理政策、すなわちメリット・ペイに向けてのものではないだろうか。
かつて吉村市長は、ツイッターで「今の教員給与システムは信じられないよ。完全に共産国家。」(2017.7)と、さも教員給与システムが前時代的であるかのような情報を流している。彼らの狙いは、11月14日に開催された大阪市総合教育会議でさらにはっきりする。ここで大活躍するのが、橋下市長時代に招聘され、教育委員、さらには大阪市教育長となり、学校選択制や全国学力調査の学校別結果の公表を導入した、あの大森不二夫氏である。現在も彼は大阪市特別顧問として維新流「改革」の旗振り役を務めている。その大森不二夫特別顧問が、吉村市長の意向を受け、全国学力調査だけではなく、「経年テスト」(大阪市小学校)や、「チャレンジテスト」(大阪府中学統一テスト)までを用い、その結果を教員の人事評価に反映させる給与制度案を持ち出してきたのだ。すでに大阪市教育委員会は制度設計に入り、来年度から試行実施を始めるつもりである。これは、橋下徹知事時代から描いていた既定路線を押し進めるものに他ならない。つまり学テ結果が政令都市中最下位という情報で危機を煽りながら、維新流「改革」を進めるという、まさに維新お得意の“ショックドクトリン”なのではないだろうか。
教員の勤務成績を反映した給与制度をメリット・ペイという。これを全国でも最初に盛り込んだのが、2011年に大阪維新の会が提起した教育基本条例案であった。橋下知事(当時)の構想のひとつは教員管理支配の徹底であった。かつて、彼は実にうまく「君が代」を利用した。「君が代」に疑義を抱く教員をルール破りの子教員と決めつけることによって不起立の教員を学校現場から排除した。
橋下徹氏の狙いはなんだったのであろうか。ひとつは、「愛国教育」を図る安倍政権との連携。もうひとつは、たとえ理不尽なことであったとしても、ルールとして決めらたからにはそれに服従する教員集団作りではなかったろうか。あれからほぼ10年、現場では確かに声をあげにくい空気が生まれている。行政サイドからの(それはすでに政治からと言ってもいいが)助言や指示の類は、忖度からか、まるで命令と同じように機能している。「君が代」条例の危険性はまさにそこにある。
「君が代」条例からメリットペイへ、それは、維新政治がこの10年間において一貫して目指してきた教育施策である。学校から「もの言う」少数者を排除し、子どもらを、教員を、学校を、「点数」というひとつの価値基準によって有無を言わせず競わせる。それが公教育にどのような影響を及ぼすか。その危険は実に測り知れない。
学校を格付けし、点数で子どもを序列化し、子どもにまで自己責任論を押しつけかねない維新教育「改革」は仕上げの段階に入っている。このまま私たちは手をこまねいて見ているわけにはいかない。今後も共に大阪の教育を考えていきたい。(辻谷博子)

