タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ NHK信頼回復道半ば ≫

Nhk 平成二十一年一月二十七日、NHK高知放送局(写真はHP<ごきんじょマップ>から転載)は、男性職員が高知県迷惑防止条例違反容疑で高知署から事情聴取を受け、NHKの調査で本人が、「二十一日午前八時ごろ、出勤途中、高知市のコンビニで私物の小型カメラで女性のスカート内を盗撮した」(1月28日付『北海道新聞』第26面〈第4社会〉)ことを認めたと発表した。
Nhk_2 NHKでは、昨年一月十七日、金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で職員三名が証券取引監視委員会の調査を受けていることが発覚し、二十四日に退任を控えた橋本元一会長が記者会見で、報道機関としてのモラルの欠如を陳謝した。
 その後、事件を調査してきたNHKの第三者委員会の報告を受け、五月二十七日、福地茂雄・NHK会長(右)と久保利英明・第三者委員会委員長は記者会見(写真は、08年6月1日7時の<MSN産経ネットニュース>から転載)を行っている。
 福地茂雄・元アサヒビール会長がNHK会長に就任して一年。番組については良好だが、組織への信頼は完全に回復したと判断できない、という評価(1月28日付『讀賣新聞』第15面〈解説〉参照)が妥当なところだろう。
 昨年十二月の、今井彰エグゼクティブプロデューサーによる万引き事件や、今回の盗撮事件などは、相変わらず職員の危機意識の乏しさが払拭されていないことを示しており、福地会長の「組織風土の改革」の困難さが浮き彫りになったといえる。
 万引きや盗撮は、報道機関に勤める職員のモラル以前の問題だが、インサイダー取引事件で第三者委員会の調査に協力しなかったかなりの数の職員は、ジャーナリズムと放送文化に携わる者としてのモラルの欠如を認識していないのではないか。

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