ひと口に早春の山といっても、自然環境の違いで生育する草木の種類は異なるし、生育状況の違いも大きい。
写真のエゾエンゴサクは、四月九日のギョウジャニンニク採りの際に陽当たりのよい緩斜面(シマヘビが棲息するガレ場の近く)で見つけた。
エゾエンゴサクの花色は変異が多く、梅沢俊『新北海道の花』(北海道大学出版会)には、白・桃・淡紫・濃紫の写真が掲載されているが、私はまだ白と濃紫は見たことがない。 写真中段二枚は、四月四日、茶路川の岸辺でヤマベ釣りの合間に撮影した。<左>はエゾニワトコの新芽。五月初旬に新芽が5~7㌢に伸び葉がまだ大きくならないものを指先で摘んで採取、天麩羅にすると独特の臭みが消え美味である。花芽は食用にしない。<右>はヤナギの新芽。雄花と思われるが、ヤナギは種類が多すぎて種名を同定できなかった。
写真下段二枚は、四月九日に、二番橋二の沢でギョウジャニンニク採取の合間に撮影。<左>はアズマイチゲ、女房が撮ったものを借用した。<右>は写真上段のエゾエンゴサクの花を異なった向きから接写。最盛期に少しだけ摘み取って、食卓のお吸い物に浮かせると風情がある。
いずれも珍しい山草ではなく、時季になると群落をなしてあちこちで咲き誇るが、早春の山の日だまりに一株だけというのがよろしい。
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