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パラリンピック選手たちのメッセージ

2024年09月08日 17時00分39秒 | 一言
 パリ・パラリンピックには選手の数と同じ、4400のドラマが紡がれています。引きこもりだった和田なつき選手(21)が世界の頂点にたったストーリーもその一つ。
 卓球女子シングルス(知的障害)の同選手は小学3年でいじめに遭い、長い引きこもりを経験します。転機は中学2年のとき、障害者スポーツセンターでの卓球との出合い。おとなに交じりボールを打ち合うことが楽しく、負けると悔しい。「好きなことは卓球しかなかった」。
 18歳で国内2位、昨年に優勝するなど力をつけ、今回が初のひのき舞台でした。「今は自分に自信が持てる。卓球のおかげで『私は私』と考えられるようになった」。その笑顔は金メダルを超える輝きがありました。
 生まれつき左腕に障害がある、テコンドー女子のザキア・クダダディ選手(25)は、女性の人権を抑圧するアフガニスタンを脱出し参加へ。難民選手団に初のメダルをもたらしました。「私はアフガニスタンの女性のためにたたかい、戦争に直面しても強く、沈黙しないことを示すためにここにいます」。メッセージが世界に広がりました。
 両腕がなく足とあごだけで矢を射る、アーチェリーの金メダリストは、「人に限界なんてない。何かに秀でる、それが自由をくれる」。
 パラリンピックの創始者は「失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」との金言を残しました。その言葉を空気のように吸い込み、生きる選手たち。大会は8日(日本時間9日未明)、閉会式を迎えます。


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