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意思による楽観のための読書日記

未来を、11秒だけ 青柳碧人 **

早紀には不思議な力があった。夢の中でマリオネットと話をすること。そして親友の吉福夏音と自分が連れてきた相手同士を交換するダブルデートをした時にトラブルに巻き込まれる。早紀が連れてきたのは、気まぐれで入ったバーで知り合った司、司には手にした物を身に着けて眠ると、その物が経験したことを夢で見ることができる。司はホストクラブで働いているだけあって、顔が良くて人あしらいが上手、夏音も気に入りそうだと思って連れて行った。夏音が連れてきた男性がとんでもない男。振り込め詐欺に関わっていたらしく、ダブルデートの二次会で詐欺グループの男どもに早紀までが連れ去られそうになる。その場を救ってくれたのがジョージさん、シェアハウス「FREEDOM TREE」のオーナーだった。

良からぬ連中から助けてもらい、ジョージさんに連れて行かれたシェアハウスには、エミリちゃん、キャロさん、ユウさん、ロイくん、かるかんさんなど個性的で訳ありそうな7人が暮らしていた。キャロさんはジョージさんとパートナーになっているらしい。そしてジョージさんには24時間先の未来を11秒だけ見ることができるという特殊な能力があった。その能力を少しだけ使って、ナンバー当たりくじで小銭を稼ぐ、ということをしているという。エミリちゃんは教育ママにお勉強と習い事ばかりをさせられるお人形のような生活が嫌になり、家を飛び出して、ここにたどり着いた。キャロさんの過去は不明だが、土日にはボランティア活動で必ずどこかに出かけていくという。そしてそのキャロさんが失踪する。早紀は司と一緒になって、失踪したキャロさんを探し回ることになる。

関係者がみんな特殊能力を持つ、というちょっとありえないような設定にはあまり気を回さないようにして読み進めることにしないと、面白くは読めない。失踪したキャロさんを探しているうちに、ミステリー小説のようにもなり、特殊能力を使うくだりはSF小説のようでもあり。楽しんで読めればなにも言うことはない。

↓↓↓2008年1月から読んだ本について書いています。

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