西遊記 大鬧天宮(京劇)

珍しく京劇を観に行きました。

現政権になってから、役人に対する反腐敗指導が厳しくなり、これまで旧正月には高給でいい役者さんを招いていた地方政府が自粛して呼ばなくなったので、いい役者さんたち、新年もみんな北京にいるよ。行った方がいいよ！と友人に勧められ、しかし京劇のことは知識がなくてよく分からないので、子供に混じって西遊記を観て来ました。

これなら、セリフも難しくないし、ストーリーも知ってるもんね！

ザッとあらすじをご紹介しますと

龍宮城で大暴れして龍王に嫌われ、天庭に引き取られた孫悟空ですが、天庭の他のみんなは招かれている西王母のお誕生日パーティーに、自分だけ呼んでもらえなかったことに傷つき、パーティー会場に乗り込んで大暴れします。

こんな人が現実社会にいたら大問題ですが、いくら行儀の悪いサルだからって、一応同じ勤め先？にいるのに、楽しいパーティーに彼だけ呼んでやらんというのも、いかがなものか、ですよね。

で、舞台はこんな美術です。
色が美しくて、目にしみます。
西王母お誕生日パーティーのハイライト・不老長寿効果のある桃を、つまみ喰いしているところ。



青は天庭のある青空を表しているのでしょうか。とてもキレイな青！
これは、舞台が代わる時に引かれる幕です。



この黄色もキレイですね。



パーティー会場を荒らした悟空を懲らしめようと決起する神々のみなさん。




わーい！ナジャと二郎神だー！
この二人がデキている、という小説を、昔読んだわ。(検索してみたら、尾鮭あさみ著「舞え水仙花」という小説でした。橋本正枝さんの挿絵が良かった)




返り討ちにあう、白虎と青龍。



誰にも負けない悟空の、まさかのオチは犬に弱いのでした。オバＱか。



二郎神の飼い犬らしい。



で、捕らえられた悟空は、49日間青銅器で煮られたのですが、死なずにバージョンアップしただけでした。
バージョンアップしたので、衣装が黄色から赤になってます。



阿弥陀如来に派遣された十八羅漢のみなさん。



クサイお椀を持った羅漢とか



やたら手が長い羅漢とか



こんなコンビとか




羅漢にこんなのいたっけ？
という方々でしたが、何にせよことごとくやっつける孫悟空でありました。


ちなみに、BGMは生演奏、セリフは舞台の両脇に字幕付きです。



休憩なく2時間20分にも及ぶ大立ち回り。
京劇役者さんというのは、大変なお仕事ですね。最後の舞台挨拶、右端の普段着さんは演出家か。



帰りにのぞいた売店で、こんなのが売られてました。