goo

英語を書くということは

2013年05月10日 | 英語生活ノおト
英語生活ノおト 第3巻> 和文英訳の試み> 英語を書くということは


英語を書くということは、意外と簡単なことかもしれません。こんなことを言うと、お前はいいよな、人より英語ができると思って、そんなこと言って、という声が四方八方から聞こえてきそうですね。

ただ、自称英語研究者と言っても外国人なんて見たこともない田舎育ち、田舎の普通の高校に行って普通に英語を勉強、外国人を間近に見たのは大学に入ってからというくらい、まあ英語を学ぶ上ではそんなに恵まれた環境ではないと思います。機会があって足かけ6年ほどアメリカに住みはしましたが、最初はまったく英語が聞き取れず、苦労の連続でした。今でも毎日が勉強、ニュースや映画でさまざまな英語に耳を澄ましています。英語研究者というよりは英語学習者ですね。

さて、話を戻しますが、かって英語を聴き取る、ということについてで触れましたように英語に限らず語学の学習は

第1段階はcomprehensionといって、理解すること。
第2段階はreproductionといって、まねること。
第3段階はproductionといって、作り出すこと。

と言われています。第1段階のすそ野を広げないと第3段階まで到達しないのは事実ですが、なんかいやになりますね、英語上達への道は果てしなく遠いと。
そこで、ちょっと視点を変えてみましょう。

たとえばちょっと長い英文を読むとします。一つくらい知らない単語があっても何とかなるかもしれませんが、キーワードが二つ、三つわからないと、もうお手上げ、一歩も先に進まない、辞書がなければここで挫折。こういった経験ありますよね。「理解する」ということは、あてがわれたものの処理ですから、自由度が極端に少ない。

都合により(?)第2段階はすっ飛ばして次に行きます、第3段階の作り出す、つまり英語を書く、または話すということは、自分が主体、つまり自分の手の内にあるわけですから、自由度が違う。もし、"place" という単語が思いつかなければ"put it down"でいい。真似をするという意味の"replicate" 知らなければ"copy" で十分通じます。"Swim"が思いつかなければ、もしかしたら"move in the water" で通じるかも、やったことはありませんが。

イギリスの哲学者、語学学者であるチャールズ・ケイ・オグデンによって、世界標準語として造られたBasic Englishでは基本動詞はcome, get, give, go, keep, let, make, put, seem, take, be, do, have, say, see, sendくらいで、これにact, answer, bite, burn, care, control, copy, crush, desire云々が加わりますが、それでも100くらいですか、名刺や形容詞を含めた全850語をリストアップしてもほとんどが一般的な日本人なら知っている単語です。

もちろんBasic Englishは作られた言語で独特のルールがあり、そのまま普通の英語に当てはめることはできませんが、「苦し紛れ」になれば、ほぼ850語でなんとか通じる英語になるということ、これは大きな励みですね。

さあ、みなさん、知っている単語だけでなんとか書いてみましょう、「苦し紛れ」に。英会話なんてみんな「苦し紛れ」に工夫するところから、始まるのです。智恵さえ働かせば、思ったより簡単なものです。「苦し紛れ」でもいい、「はじめの一歩」ですね。