東京国立近代美術館での、印象に残った作品を紹介します。
版画家の谷中安規、以前にも紹介しましたが、実物は今回で2度目、大収穫でした。
「春の自転車」と題されたこの作品、 大胆な構図、ダイナミックで柔らかい線描、なにか妖しげな雰囲気・・・ため息です。
シンボリックな各アイテムもさることながら、人体の躍動感ある表現が素晴らしい。
キリコの絵を連想します。
もう一つの収穫、これは新聞小説の挿絵です。
昭和12年3月6日に描いた作品。
当時のカフェかレストランでのシーンでしょうか
当時の情緒が感じられていい感じです。 ところで、白く塗っているのはなんなのだろう? 新聞の挿絵では、うまく印刷されないと思うのですが。
素描のタッチが軽快で画面に無駄がない巣晴らしい作品。
最後の橋の上のシーンは、3年前の夏、神田川の柳橋で撮った光景を思い出しましたので、蛇足ですがのっけておきます。
両国の花火大会のときの写真です。
木村荘八展のこと、すっかり失念していて、日本陶芸展に行く予定しか頭になかったのですが、コメントを頂いたおかげで、思い出し、昨日7日にステーションギャラリーに行ってきました。
残念ながら、私的には油絵にはぶるっとくるような作品はなかったのですが、墨東奇譚の挿絵は圧巻でした。 回顧展は、その作家の全貌を窺い知ることができるので、楽しいですね。
私はこのチャンスでまとめて見れるのを本当に楽しみにしています。