バギーの受難

来週で息子は三ヶ月。

すっかり私も二人でのお出かけに慣れ、先週なんて、自由が丘やら目白やら青山やら銀座やら毎日どこかにお出かけしてました。

ただ、息子もどんどん大きくなり（つまり重くなり）、だっこひもやスリングでは
少々疲れるな、と思っていた矢先、朗報が！！！

一ヶ月前に予約していたバギー（ベビーカー）がついに入荷したという！！！

夫の休みの日まで待てません。スリングに息子を入れ、銀座に向かいました。

スリングに入れてると目線に近いからか、隣り合わせたいろんな方が話しかけてきます。

「かわいいねえ、何ヶ月？」「こんにちは、おー笑ってる！！」
「大変だろうけどがんばってね」

息子を連れてるだけで皆さんに優しくしてもらえたり励ましてもらえる！
ほんと幸せな気分になれます☆

この日もそんなふわふわした気分で銀座に来ました。

さて、地下鉄の銀座駅に着き、ふと、帰りの事もあるので
エレベーターの場所をメトロのインフォメーションで聞きました。
すると・・・・・

「この辺りには、エレベーターはございません」

・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・・・・え？

日本の、東京の、あの銀座の地下鉄の駅にエレベーターがない、と！！！！！

インフォメーションのお姉さんはエレベーター非設置について何の権限も有しておらず、また、責められるべき何の非もないにも関わらず、私は持って行き場のない怒りからいじわるな気持ちになり、つい

「えー、ないんですかぁ～！！！」とすごく驚いた表情と声を出してしまいました。

聞けば、銀座三越の店内に入ってしまえば、エレベーターがあるけれど、その地下からの入り口にも数段階段があるとのこと。

そしてその手段が一番階段の段数が少なく済むんですと。

数段・・・。

たった数段でも、首の据わらない子供を抱えつつ、7キロあるバギーをたたんで、抱えて、またひろげることがかなりの重労働であることは想像がつく。

なるほど・・・・。

銀座には、車椅子やベビーカーの方は、地下鉄ではご遠慮ください、お車でどうぞ、ってことなのか・・・。

参ったなあ、と思いつつ、バギーを引き取りにいく。

バギー自体は気に入ったものでもあり、操作性も良く、お店の方からたたみ方なども習って店を出た。

さて、どうやって帰ろう。

銀座駅が難しいなら、山手線で帰ろう！有楽町駅だ！

道すがら、おなかもすいていたのでどこかでお茶をしようかと思っていたけど、
なんだかバギーだと大変そう。
人に迷惑かけずに通れるかどうかお店の入り口のドアや通路の間隔まで気になる。

もういいや、初日だからまっすぐ帰ろう。

有楽町駅にはエレベーターがあり、難なくホームにたどり着いた。

安堵してバッグからチョコを取り出しかじった矢先、

「ふぇん、ふぇん」

バギーから泣き声が聞こえる・・・・・


むむむ、今からサラリーマンで一杯の山手線に乗るんですけど・・・


だっこ紐やスリングだとゴキゲンだったり寝たりしている息子にとっても
慣れない乗り物であるバギーは不安なのね。

しかし、列車に乗らないと帰れない。ともにがんばろう息子よ。

案の定、最寄の駅まで息子は泣いたりだまったりを繰り返し、
その間中、私は「次は浜松町よ～、もうすぐ着くよ～」と一つひとつ駅の名前を挙げては、あやし続けたのでした。

自由が丘や二子玉川にはバギーを押すお母さんたちであふれています。
でもちゃんと理由があるんだな。
そこには、バリアフリーな交通機関があり、バギーを気にしてくれるお店やカフェがあり、子供を連れたストレスが最小限で済むんですね。

でも、気力が続く限りは負けないぞ、っと。
銀座でしなくちゃいけない買い物は、きっちりするつもり。
何度か行けば、解決策も見つかるかもしれないし、見つからなければ今までどおりスリングでいけばよし。

私はこうしてがんばるから、息子よ、君にできることは


早く大きくなって



早く歩いてちょうだい・・・・・。