フジツカ村

好きな時に好きなことを語るブログ

がんばれいわ‼︎ロボコン 及び他2本、感想

2023-07-31 20:01:00 | 特撮
ふせったーからのコピペ、第2弾。
今日は「がんばれいわ‼︎ロボコン」公開3周年の日ということでこちら。


【がんばれいわ‼︎ロボコン】 
これはストーリーを見る作品というよりは、ギャグと動きを楽しむ作品に近いな。尺も短く、ロボコンの境遇や全中華の人たちとの関係性など説明すべき事項もそれなりにあるはずだけどそれらをノリと勢いでぶっとばしている。でもまぁ、作品の雰囲気からいっても殆ど気にならなかった。おそらくこのロボコンはこれっきりかあってもまた映画で1、2本くらいだろうし、短い時間でやるならこれくらいぶっとばして正解、かな…w 

ロビンちゃん、美少女キャラかと思ったらとんでもないことに…。恋する汁なし坦々麺はタイトルにもなっているが恋してることは実はさほど重要な要素ではなかったという。 
現在配信で昭和のロボコンも観ているが、ガンツ先生の採点なんかは、やっぱりこれは新しい「ロボコン」なんだなと感じたし、良かった。 
EDも好きです。CD欲しいな。 
あんまり内容を語る作品ではない、百聞は一見にしかず。まぁ一応、面白かったとは言っておきます。 

【スプリンパン まえへすすもう!】 
一番短い。ストーリーもないショートムービー。見た感じ、昔見ていた「デジスタ・プチ劇場」で紹介されていた作品のようなイメージ。箸休めみたいなものですな。 

【人体のサバイバル!】 
ある意味、一番まともな作品。尺も一番長かったと思う。 
ぶっちゃけ言うとロボコン以外はついでだったが、これはなかなか面白かった。このシリーズ自体はほかにも展開されているようだが、知識のない視聴者にも優しい構成(登場人物の紹介が逐一入る)だった。 
人体に入るという話はゾロリの「たべられる!」やドラえもんの「たとえ胃の中水の中」でもお馴染み。改めてためになった部分はあった。血管や脳にも入るとは思わなかったぜ… 
まずジオとノウ博士がピピの体に入ってしまい、脱出に向けての旅があり、その後またピピの脳の腫瘍を取り除くための旅がある。そのいずれも、次から次へと困難や意外な出来事があり、どう乗り越えるんだ…?というハラハラ感が絶えなかった。 
キャストがまた豪華だ。ピピは美少女キャラなのかそうじゃないのか、よくわからんな…

「グリッドマンユニバース」感想

2023-04-07 20:49:00 | 特撮
3月24日、映画「グリッドマンユニバース」が公開された。
現時点で僕は2回鑑賞している。
「電光超人グリッドマン」も「SSSS.GRIDMAN」も「SSSS.DYNAZENON」も視聴している僕にとってやはりとても大事な作品であるこの映画、感想を書いておきたい。
思いっきりネタバレなのでご注意を。





最初におことわり
本作は設定・概念・描写が非常に壮大かつ複雑で、自分も全てを完全には理解・把握できていない。一部で解釈違いなどを起こしていないとも限らない。ご了承ください。





さて今回の映画は「普通」
…というのは冗談で、どんな言葉を使うのが一番良いかわからないが、とにもかくにも、ここまで完璧に仕上げてくるとは、誠に恐れ入った。ここまで満足度の高い映画は珍しい。それほど素晴らしい作品だったと思う。
お祭り作品としても、一連のシリーズの集大成としても、ヒーロー・ロボット・SF作品としても、ラブコメとしても…とにかくよくできていた。

今回の映画はSSSS.GRIDMANとSSSS.DYNAZENON、両作品の共演かつ一連の作品の集大成的存在となることが大きな見所となっているが、シリーズ作品とはいえ世界観の異なる両作品をいかにして繋げるか、TVシリーズで区切りのついているポイント等の扱いはどうなるか、そもそも両作品ともTVシリーズで綺麗に完結しているだけにあそこからどう広げるか…など気になる点もいくつかあった中、それらを納得の展開で見事にクリアした上、相変わらず非常に面白く見応えがあり、高いクオリティを保っていた。期待に応えるばかりか理想を大幅に超えてくる…そんな作品だった。


グリッドマンユニバースとは、グリッドマンを中心にした一連のメディアミックス全体を表した言葉でもあり、この映画における「SSSS.GRIDMANとSSSS.DYNAZENONの共演」という作品性を表した言葉でもあり…この映画における事件の中核となる文字通りの"グリッドマン"の"ユニバース(宇宙)"を表した言葉でもあった。このグリッドマンユニバースの設定は、いかにもこの映画のために考案されたような無理矢理感・蛇足感のあるものでは全くなく、これまでの作品を観ていれば自然と結びつく、納得のいくものであった。戦いの中でグリッドマンを勝利へ導く「仲間」という重要なポイントは、SSSS.GRIDMANやSSSS.DYNAZENON、ひいては電光超人グリッドマンの頃から共通する普遍的なテーマであり、これまでの積み重ねを感じることもあり、非常に心に沁みた。

両作品の共演で、メインキャラクターたちが一堂に介して寝泊まりや食事を共にしたり、学園祭の準備に集まったりしているあの感じも、なんとも言えない高揚感をもたらす、好きな雰囲気だ。



様々な世界や概念が複雑に交差するSFストーリーや、大迫力でこれだけでも何度も劇場に足を運ぶ価値があるというほどのバトルシーンなどが見所なのはもちろんのこと、登場人物間のドラマも重要な要素だ。蓬と夢芽の関係のその後だったり、ガウマさん(レックス)と「ひめ」の再会だったり(本当に果たすとは思っていなかったので驚いた上に嬉しかった)、ちせは大事な友達ゴルドバーンのことを変わらず気にかけていたり…そしてやはり最大のイベントは裕太の六花への告白だろう。これは予告編でも使われるほど重大なポイントだ。蓬と夢芽がTV本編で行くところまで行ったのに対して、裕太と六花は裕太からの好意が明示されたきりだったのでこちらもきちんと決着をつける意図があったんだと思うし、決着をつけてくれて嬉しかった。本筋の事件と独立したイベントになっているのではなく、怪獣少女アノシラスが少し語ったように今回の事件解決への糸口ともとれるイベントとなっているのも上手いと思った。
この映画では両者ぎこちなさを隠せない感じで幕を閉じたが、ボイスドラマを聴く限りは順風満帆とはいかずともそれなりに悪くない関係を続けているようで、安心できる。それはそうと、これまでも存在が仄めかされていた六花の「お兄ちゃん」が、こんな形で本格登場するとは。


今回の映画で気になっていたポイントのひとつが、「響裕太本人」が登場することだった。「SSSS.GRIDMAN」の響裕太は「裕太に宿ったグリッドマン」であり、裕太本人は最終回で目覚めてほんの僅かに登場しただけ。裕太本人が出るのは今回初めてであり、一体どんな風になるかちょっと想像がつかなかったが、実際観てみると確かに初めて見る「本当の裕太」なんだけど殆ど違和感もなかったし、TV本編での記憶がないことに対する寂しさのようなものもあまり感じさせず、寧ろグリッドマンとの絆を感じさせるもので、よくまとまっていた。

そして…これも非常に気になっていたポイントであり、公式・ファン双方の動向を見ても最大のネタバレ要素と言っても過言ではないのが、やはり新条アカネの存在だ。
実を言うと、僕のSSSS.GRIDMANでの推しキャラクターがこのアカネである。そのため、今回の映画でもやはり出てほしいと思っていたのが本音だった。
しかし、「SSSS.GRIDMAN」はアカネの現実世界への帰還と共に終わっており、それはとても綺麗な幕引きだった。そのため本来ならばもう裕太たちの世界に現れることはないはずで、また彼女がそこに現れるとなるとTV本編での展開を蔑ろにしたり余韻をぶち壊しにしたりすることにもなりかねない。それでもやっぱり出てほしい…そんな気持ちの中で揺れ動いていた。
とはいえやはり、全く登場しないということはないような気がしていた。何かしら納得のいく形で出番があるだろうと信じていた。そしてこの映画はそんな期待にもバッチリ応えてくれたのだ。
アカネは現実世界にいることには変わりないが、世界の危機のために一時的に力を貸すという形で登場してくれたのだ。登場が危ぶまれていた中だったが、ある意味では最も美味しいポジションだったと言えるかもしれない。変身?した姿も純粋に非常に魅力的だったし、かつて自らを利用していたアレクシスを逆に利用するという展開にも度肝を抜かれた。そう、今回については形はともかくとしてアレクシスも味方として戦ったことになるのだ。
アンチとのやりとりにもすごく重みを感じたし、今回直接的にアカネと関わったのがアンチとアレクシスのみというのも良い落とし所だと思った。
その上、事件収束後はアカネが現実世界でちゃんとうまくやっていることも示してくれて…アカネの扱いという点でも大満足だ。

アレクシスは本当に消滅したのだろうか。また現れる可能性についても示唆されていたし、このあたりがまたキモになってきそうだ。


「電光超人グリッドマン」との繋がりについても触れておきたい。電光超人グリッドマンは両アニメの原作であり、物語としての原点でもある。今回は物語的な繋がりはあまり強くなかったのだが、反面小ネタとしての原作要素が満載で、さりげない興奮ポイントが目白押しだった。なんなら開始後すぐの段階で「これを出すんだ⁉︎」と思ったほどで、その後も「あっ、アレは‼︎」がたくさん出た。自分も原作は3周は視聴した人間なのでその点でもかなり楽しかったが、原作39本分のネタがあったそうなので、僕でもごく一部しか見つけられていないのだ。
そしてSSSS.GRIDMAN、SSSS.DYNAZENONに引き続きまたも小尾昌也さんも出演。少ない出番ながらポジションとしては重要で、台詞にもしっかりファンサービスがあった。
「電光超人グリッドマン」のアニメ作品としても、本作はとても優秀だった。


ざっと感想を書いてみた。
僕はやっぱりグリッドマンが好きだと実感したし、この作品のスタッフ・キャストの皆さんには本当に信頼と感謝しかない。ありがとうございました。
相当に楽しませてもらったが、まだまだ理解できていない部分もあるし、何回でも観られる作品だと思う。まだまだ観たい。期間中、あとどれくらい観ようかな。

グリッドマンユニバースは非常に好評なようだし、さらなる続編の可能性も公式に示唆されている。もっともっと楽しませてもらいたいし、もっともっと応援していきたい。

「ロボコン」シリーズを語る

2023-03-02 19:06:00 | 特撮
僕は特撮が大好きだ。

ウルトラシリーズがメインであるが、戦隊やライダー等も、ちらほら観ている。
そして、3年前の2020年以降、これらに並んで、自分の中で非常に重要なジャンルになった特撮作品がある。
それが、「ロボコン」シリーズだ。

ロボコン。
石ノ森章太郎先生原作による、特撮コメディ作品である。
昭和の「がんばれ‼︎ロボコン」に始まり、平成、そして令和とそれぞれに作品が制作されている。

今や僕は、ロボコンの虜といっていいほどにこの作品を気に入っている。
そして今年になって、平成の「燃えろ‼︎ロボコン」の視聴が完了した。このタイミングで、各作品を振り返りつつ語ってみたい。
作品紹介というよりは自分の感情や思い出を書き綴るのがメインになりそうなので、どんな作品か知りたい、予習したいという方には物足りない可能性がある。ご了承ください。


がんばれ‼︎ロボコン



(2021年9月、全話視聴後に描いたイラスト)


1974〜1977年に放送。全118話で、これは単一タイトルの特撮番組としては歴代最多となる。

ロボット学校から派遣されたG級ロボット・ロボコンが、大山家(後に小川家)に居候しドジをしつつも成長するため奮闘していく物語。

僕が視聴したのは、2020年7月〜翌9月のYouTubeの公式配信からである。
特撮はずっと好きだったので、ロボコンについてもずっと存在は把握していて関心もそれなりにあった。その上、当時は後述の「がんばれいわ‼︎」も控えていてロボコンへの関心がさらに高まっていた時期で、この機会に観てみよう、となった。

しかし…実際作品を観てみると、イメージしていたものとのギャップがすごくて驚いたものだ。
そう、「がんばれ‼︎ロボコン」は実を言うと視聴する中で結構しんどい部分のある作品だった。元々僕は、オバケのQ太郎のような安心して楽しめるほのぼの系ギャグ作品を想像していたのだが、ロボコンは違った。ロボコンは基本的に悪意はないながらも相当にストレートに周囲に迷惑をかける存在であり、大山家のパパさんママさんからもかなり疎まれながら(ロボコンを追い出すという話題が度々出るほど)無理矢理居座っているという構図であった。これが、観ていてなかなかきついものがあった。
尤もこれは回を追うごとに改善されていった部分ではあり、ロボコンは目に余るようなドジは減り、大山家にもだんだん馴染んでいったと思うし、大山家が一度引っ越して居候関係が一旦区切られ、美容院を始めて再び住まわせるようになった時点で「無理矢理居座っている」という関係は終わったと思っている。
しかし、ここで安心するのは甘かった。
その後大山家とお別れして新しい居候先・小川家が登場し、ここでは殆ど疎まれているような描写はなかったのだが、しばらく経ってから最後の難関、ロボチャンが現れるのだ。
ロボチャンは本当に嫌悪感しか募らないような、まさに悪意の塊のようなキャラクターだった。一応、終盤に決着・改心のエピソードはあったからこれも区切りはついたわけだが、それがあってさえ悪いイメージが極めて強く染み付いており、もしそのエピソードすらなければ本当に悪い意味で伝説になるところだったと思う。(改心したから印象が良くなったなどということはなく、それまでが散々過ぎたので寧ろこれくらいのエピソードはあって当然と解釈している)

このようにしんどい部分がありつつも118話分完走したのは、やはりそうした不快感以上に作品に大きな魅力を感じていたからに他ならない。
僕は作品を好きになる上で、キャラクターの魅力というのは非常に大きなポイントとなることが多いがその点でロボコンは強かった。主役のロボコンは見た目も愛らしく、またヘマは多いが頑張り屋で仲間思い、そんなロボコンに対する「がんばれ‼︎」の気持ちはずっと変わらなかった。個性豊かなロボット学校のメンバーたちにも、とても惹かれていた。ロボパー、ロボイヌ、ロボカーあたりが好きです。
さらに、特撮コメディ作品としてもやはりよくできていたように思う。これはさすがに、ヒットするだけのことはある。
ただコメディとして面白いだけにとどまらず毎回の採点のようなこの作品ならではの独自要素、楽しみどころがあったのも良かった。ロボコンじゃないと、味わえないものだ。

全話視聴後から後述の「燃えろ‼︎ロボコン」を観始めるまでの間にも度々思い返したし今でも大事な思い入れの強い作品ではあるものの、既に観たのが結構前になっていること含め様々な事情から、118話全部をしっかり覚えているわけではなく記憶が曖昧な部分もかなりあるようには思う。「燃えろ‼︎」を経た上で観たらまた違った魅力も感じるだろうしおさらい視聴をしてみたいという気持ちがないわけではないが、118話はあまりに膨大な上やはり観返す上でもしんどい部分はあるので全話おさらいはなかなかハードルが高い。まぁ、断片的にでも、また観れる機会が訪れたら嬉しいなとは思う。

燃えろ‼︎ロボコン


(2023年2月、全話視聴後に描いたイラスト)


1999〜2000年に放送。全51話。
前作終了から22年の時を経てのリメイク。
現在に至るまで続いている平成→令和仮面ライダーの始祖たる「仮面ライダークウガ」の前番組で、石ノ森章太郎先生没後の石ノ森作品の映像化は本作が初となる。

ロボット学校から人間の世界にやってきたロボコンが、抽選で選ばれた栗原家に居候して、A級ロボットになるべく奮闘する物語。

「がんばれ‼︎ロボコン」を配信で観終わった後も、僕の頭にはずっと「ロボコン」のことが残っていた。「がんばれ‼︎」も、後述の「がんばれいわ‼︎ロボコン」も視聴済みの僕にとって、しばらく「燃えろ‼︎」のみが未知、という状態が続いた。
「がんばれ‼︎」視聴後半年ほど経った頃、僕は"「がんばれいわ‼︎ロボコン」ミュージック・コレクション"をレンタルした。昭和、平成、令和それぞれの世代のロボコンの楽曲を収録した3枚組CDだ。このうちディスク3は、「燃えろ‼︎」の当時発売された「ロボコンクリスマス」をほぼそのままに収録していた。これは歌を中心にしつつもドラマ仕立ての内容になっており、「燃えろ‼︎」の世界観や雰囲気をたっぷり味わうことができた。これで、それ以前は「がんばれいわ‼︎」のDVDで第1話のみ観た程度で殆ど未知の存在だった「燃えろ‼︎」に対する関心や観たいという感情が、飛躍的に大きくなった。もちろん、「がんばれ‼︎」「がんばれいわ‼︎」含めた様々な楽曲を聴いて、ロボコンというコンテンツ全体に対して自分の中で再び盛り上がりが出てきたからというのもある。そんな折に、YouTubeで公式配信が始まるとわかった時には、それはもう飛び上がるほど嬉しかった。

あらすじからもわかる通り、物語の大まかな構造は旧作をなぞっている。この、「どこを残して、どこを新しくするか」というバランスが絶妙で、また個々のエピソード単位で見ても、「がんばれ‼︎ロボコン」のリメイク作品としての出来はかなりのものだったと思う。その上、単体の特撮コメディ作品としてもとても面白くよくできており、時にはとてもいい話もあったりと、非常に楽しめる作品となっていた。
また旧作と違い、ロボコンは叱られることはあっても「疎まれながら居座っている」という様子は基本ずっとなく栗原家の人たちからは(居候を始めて以降)最初から概ね受け入れられており、それ以外にも観ていてしんどくなるような要素がほぼなく、元々自分で想像していたロボコンのイメージは旧作よりこちらの方が近いと言える部分もあり、より安心して楽しめる内容になっていた。

そう前半までは。

後半、ロボボスとロボゲタが2期生のひとりロボイドの優秀さに嫉妬して、という流れで「不良化」して周囲の邪魔ばかりするタチの悪い悪役と化してしまう。2期生としてメンバーも増えた中で霞まないためのテコ入れだったのかもしれないが、これは余計だろう。
純粋にその所業は見ていて不快だった上、両者(特にロボゲタ)前半と比較してのキャラ崩壊という点でも辛かったし、設定・脚本面での破綻も感じられた。また最後まではっきりとは改心も更生もしないまま終わったのも引っかかる部分だった。結局、旧作のような不快要素ができてしまったことになり(そんなところは継承しなくていいのに!)これさえなければもっと手放しに高評価できたのにと思うと本当に残念でならない。悪に染まったわけではなく一部エピソードでは救いもあったのだが、結局最後まで完全に受け入れることができなかったポイントだった。

とはいえ、逆に言えば強いて挙げるような明確な不満点はほぼそこだけであり、そんな変化があった中でも話の面白さ自体は殆ど損なわれていなかった。僕がこの作品を非常に気に入っていることは変わらない。

ロボコンとロビーナちゃんを除けば好きなロボットはロボビン、ロボデジあたりです。


ここでちょっと気になってたことをやってみる。
「ロボコンの点数を集計してみた」
全51話から、明確に数字が出たもののみを集計。

-100点1回
0点24回
10点2回
20点3回
30点2回
50点4回
75点1回
90点2回
99点3回
100点6回

平均29点
最頻値0点
中央値0点
…ミスがあればご一報ください。


がんばれいわ‼︎ロボコン

2020年7月31日劇場公開。正式なタイトルは「がんばれいわ‼︎ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン‼︎の巻」。
同時上映「人体のサバイバル!」「スプリンパンまえへすすもう!」。
前作終了から20年の時を経て突如復活したロボコン。

中華料理店「全中華」に派遣されたお手伝いロボット・ロボコンが、ドタバタを巻き起こす。

僕は実際に観た順番としては一応「がんばれ‼︎」が先にはなるが、当時は確かまだ数話分しか観ておらず、2020年以降の自分の中でのロボコンヒストリーはこの作品が起点になっている部分は大いにあり、また唯一リアルタイムで楽しんだロボコン作品としても自分の中では特別な存在であるように思う。

上映時間は23分ほどで、現状令和の「ロボコン」はこれ1本のみ。ここからもある程度察しはつくかもしれないが、過去作と比較すると予算面含めてかなり制約のある中での新作となっている。ロボコンのキャラクターやガンツ先生、ロビンちゃん(ヒロイン)、採点シーンなどロボコン作品としての要点はしっかり抑えており一部スタッフやキャストが「燃えろ‼︎」から続投しているなど、紛れもなく正当なロボコンシリーズの作品ではあるのだが、内容としてはどちらかといえば「ロボコンのパロディ」と言われてもあまり違和感のないものとなっている。

そう、その内容はといえばかなりインパクト大。
非常にカオスかつぶっとんだ内容で、脚本・浦沢義雄氏と監督・石田秀範氏の個性が存分に発揮された作品に仕上がっている。まさに百聞は一見にしかずで言葉で的確に表現するのが難しい世界が展開されているが、当時の僕は「9割くらいテンションで成り立っている作品」「ストーリーを見る作品というよりはギャグと動きを楽しむ作品に近い」などと表現していた。かなり好き嫌いは分かれるだろうが、好きな人はとことん好きになるはず。
前述の通りかなり制約のある中での新作なので、「ならはっちゃけよう」となるのは間違った選択ではないと思うし、短い時間でこれほどのインパクトを残すのはむしろ大正解だとも言える。実際、この作品は多くの人の脳裏に焼きついていることだろう。

僕自身としては、やはり貴重な令和のロボコン新作としてのありがたみという点もあるが、その強烈な内容は他では味わえない刺激があるし純粋に観ていて楽しい映画であるとも思うので、気に入っていることは間違いない。このロボコンだけの利点として、前2作にはあったような不快要素がないのは地味に大きいと思う。(その隙がなかったともいう)
やはり、令和のロボコンがこれ1本きりというのはもったいないと思わざるを得ない。前2作にはいたたくさんのロボコンの同級生たちは本作にはいなかったのも気になるし、いい意味でちゃんとしたロボコンも観たい、とも思う。是非とも続編を観たいし、パンフレットではプロデューサーも続編に対して前向きなコメントを残していた。しかし、公開からもう3年が経過してしまっている上、公式サイトもドメイン売却とやらで消滅してしまったようで、これはもはや絶望的と言わねばならないかもしれない。それでも、一抹の希望は持ち続けて…いたい。



以上、昭和・平成・令和の各ロボコンについて、ざっと語ってみた。もっとこんな話を聞いてみたい、教えてほしい、等あれば喜んでお応えするのでよろしければどうぞ。
実を言うと、ここに書いたTVシリーズ全話と映画1本は観てはいるんだが、まだ観ぬロボコン作品というのはまだある。「燃えろ‼︎」配信が終わってからロボコンが新しく観られない退屈さ寂しさは感じてしまっているので早いところ観てしまいたいが、いつになるかわからない。
そしてやはり、現代にて新作をもっと観たい…。

後から知ったのだが、「燃えろ‼︎ロボコン」は全話を収録したDVD・Blu-rayは出ていないというではないか。かなり気に入ったので手元に置きたい気持ちが働き、調べてみたら少し驚いてしまった。
「がんばれいわ‼︎ロボコン」が1本きりで続編がない件も含めて思う。もっとロボコンの魅力を知ってくれる人が増えたらいいなぁ…。