この顔は 悲しみに耐えた顔である 苦しみに耐えた顔である
人の世の様々な批判にじっと耐えた顔である
そのかわり やらなければならぬことはただ黙ってやってゆく、という固い意志の顔である
一番大事なものに 一番大事な命をかけてゆく そういう毅然とした顔である
この眼を見るがいい 深い眼の底にある さらに深い憂いを見るがいい 弁解や言い訳ばか
りしている人間にはこんな深い憂いはできない
息子よこんな顔で生きてほしい
娘よこんな顔の若者とめぐり逢ってほしい
この詩は約20年前元宮城県知事だった山本壮一郎さんが辞める時に職員に残した言葉として知られる。
出典 相田みつおの「にんげんだもの」