はんかくさいんでないかい。

八つ当たりブログである。だから誤爆はある。錯誤もある。情報の正確性も保証しない。でも、変なことは変だと言いたいのである。

収束なんぞするのか?

2013年08月25日 | 日記

 福島第一原発事故後の東電と政府の対応。矛盾に満ちているのである。

 汚染水のタンクの水漏れが発覚し、大騒ぎとなるのだが、どうやらこんな構造であるとされている。かがみ道子さんのFacebookから転載した画像である。

 放射能入り汚染水である。樹脂製パッキンで間に合うわけがない。報道によると、耐用年数5年という短期間のものだと言う。。しかし、その耐用年数は「ただの水」でのものであり、放射線が多量に発生する放射能塗れの汚染水についてではない。

 放射線は原子炉そのものの部材も劣化させるため、耐用年数は基本的に30年ということで設計されている。しかも、部材劣化を計測するために、同一の性質を持つ部材の欠片を原子炉内に計測用に設置し、その状態を運転停止中に取り出して検査すると言う。

 中性子が飛び交う臨界状態での原子炉内部では、中性子線以外の放射線も多量に発生し、そのために部材の脆性が加速される。ほとんどの金属は、たとえ鋼鉄であっても、液体窒素などに投入すると、ガラスのように割れ易くなる。中性子線に晒されれば晒されるほど、脆性温度は変わる。高温であれば本来脆性破壊などが起きないはずのものであっても、部材の性質が中性子の照射によって劣化し、ついには緊急炉心停止装置などによる冷水噴霧などの温度変化ショックで破壊されるに至る可能性は生じているのだ。

 原子炉ですらそうなのである。放射線などが前提となっていない部材で、ほとんど間に合わせに作られた汚染水タンクから水漏れが起きないと考える方が無理がある。しかも合成樹脂なんぞは放射線の前には「屁のツッパリ」にもならない。放射能塗れの汚染水が、こうした部材の劣化を加速させるのは、当然であるし、それを考慮しないままでいる東京電力には、もはや当事者能力が無いと結論付けるのは、当然の帰結だろう。

 ストロンチウムは水に溶けないという。確かに「水溶液」的には溶けないだろうが、微粒子である。水の中に漂うことはできる。いわゆる乳化状に浸潤することはあるだろう。

 発災当初のテレビ報道で、ストロンチウムやプルトニウムは「重い」から、それほど飛散しない、などということを、したり顔で言う「識者」がいた。原子炉内で生成されるストロンチウムやプルトニウムは確かに「気化」しないし、それなりに重い。しかし、微粒子である。春先に中国大陸奥地から飛んでくる黄砂とか、今年の春先に話題になったPM2.5などの方が、こうした微粒子よりも大きい。それが風に乗って飛んでくるのである。ストロンチウムやプルトニウムが「飛散」しないと言うのは、ほとんど力学的議論ですらない。

 セシウムは気化しやすく飛散しやすいし、空間線量を計測し易いγ線核種である。ところが、α線核種であるプルトニウムやβ線核種であるストロンチウムは、それなりの設備で計測しなければならない。即座には分からないのである。もし、プルトニウムのα線やストロンチウムのβ線が即座に計測できるような「量」が、身近な近辺にあれば、それはもうそれだけで「お前はもう死んでいる」という話なのだ。