はんかくさいんでないかい。

八つ当たりブログである。だから誤爆はある。錯誤もある。情報の正確性も保証しない。でも、変なことは変だと言いたいのである。

20131123 R/F #046「小出裕章ジャーナル」【政府の原発避難方針の転換について】

2013年11月23日 | 日記

20131123 R/F #046「小出裕章ジャーナル」【政府の原発避難方針の転換について】

悲観的すぎると人は言うのだが、脆弱なオレの放射能関連の付け焼刃的知識でも、この小出さんの言うことに正当性があるのがわかる。

自民党幹部の中には、福島原発事故周辺の高濃度放射性物質汚染地域への住民帰還が事実上困難であることを明示しなければならぬという発言が出てきている。

この方針を民主党政権が採れなかったことに、実は驚きを禁じえないのだ。野田佳彦の「原発事故収束宣言」という、世紀の茶番が、茶番であると知れ渡ったことが、民主党の選挙による大敗を生んだことに、どうしてあの政党は向き合わないのだろう。

菅直人が回顧しても、馬淵澄夫が回顧しても、そんなものは役にたたない。東電を破綻処理し、原発事故収束のための予算を組み、国家を挙げて事故に対峙しなかったツケは、今や福島原発事故の原因と対策もままらない状態で、デタラメに作られたと言って良い原子力規制委員会と規制庁の、再稼働ありきの原発施策に「規制しない庁」として動き始める。

少子高齢化なのに、今後何世代にも渡って行わなければならぬ収束作業。少子化によって国内の現業作業員は低減するのは間違いないし、ロボット化とは言っても、開発者の絶対数も少子化によって減るのは目に見えている。科学者も技術者も、ある程度の数がいなければ、その中から有意な発想が生まれて来るのは困難となる。


波乱

2013年11月21日 | 

上田秀人 波乱

 講談社文庫からの上田秀人の奥祐筆秘帳に続く、新しいシリーズである。例によって、政治的な策動・謀略などが背景に描かれる。

今度は舞台が加賀百万石である。江戸幕府の四代将軍家綱は、生来蒲柳ということで、半井典薬頭は下馬将軍とも呼ばれた大老酒井雅楽頭から、家綱の死期を問質されるところから物語は始まる。

酒井家は世良田次郎三郎を祖とする徳川(松平)とは祖を同じくする。むしろ、徳川よりも長幼の序では上位に当たる家系でもある。家綱亡き後を巡り、いわゆるテンポラリーな将軍擁立を図ったのが酒井雅楽頭でもある。家綱には館林宰相である綱吉と、甲府宰相綱重がいたが、この時期には綱重が亡くなり、その息子綱豊が甲府宰相を継承していた時期である。五代将軍綱吉の養子となり六代将軍家宣として幕府を継承するのは、この話の後のことだ。

酒井雅楽頭は家綱の後継として、宮将軍などの擁立も画策しているのだが、ここで上田秀人は加賀百万石の太守である前田綱紀を雅楽頭が擁立する候補者として登場させる。前田綱紀もまた、政略結婚により徳川の血を引くに至っている。飾りとしての将軍を簡単に廃することができる相手として、家綱亡き後五代将軍の候補として、しかも執政衆の思い通りに政を行うための人形として、使い勝手を主眼に置いた人事である。

加賀藩にこのことが知れ渡ると、藩は大騒ぎとなる。連枝でもある前田直作は幕府との対立を防ごうとする穏健派であるが、反幕府の強硬派はこの前田直作を誅することも辞さない。加賀城下で前田直作の暗殺を防いだのが、瀬能数馬である。どうやら、この瀬能数馬が主人公らしい。

付家老の本多安房長政の命により、江戸に伺候し、藩主前田綱紀に会うこととなった前田直作の警備として、瀬能数馬も同行することとなる。江戸への途次、前田直作を亡き者にしようとする策謀が巡らされるわけだが、その策謀のクライマックスとなるところで、この巻は終わる。


上田秀人の小説には、単純な物語が複数の形でひとつの小説の中に複合して著されるため、時として複雑に見えるものが多い。ディテールに凝っている。しかし、プロットとしては概ね政治権力の暗闘と、剣豪同士の争いという複数の単純な話を合体したものだといえる。それを豊な筆力で大過なくまとめ、ダイナミズムを生み出す。問答無用で面白いし、主人公やその周囲の人間が、我々の現代的な価値観に近いと思える正邪の判断がそこにある。だからこそ読みやすい。

実は現代に生きる人にとっては賄賂であるようなものは、実は円滑に諸事を行うための必須なことであった。田沼意次の時代、田沼の賄賂政治が槍玉に挙がるが、江戸中期のこの時代には、こうした付け届けは極普通のことであった。例えば町奉行同心などは、商家からの付け届けで生きていたと言っても過言ではない。その代わり、町奉行所同心は町々の揉め事の仲裁などを行い、地回りに睨みを利かし、無理無体無茶が蔓延らないように心を配るし、それを行わない同心には商家もあからさまに付け届けなどは減額する。そうした行動が庶民からの信頼を生み、付け届けだけで千石の旗本以上の生活ができた。二十俵二人扶持、三十俵三人扶持の碌しかはいする程度のお上のためではなく、庶民のために立ったことがらの方が多い。それが武家社会の中で、町奉行所の与力・同心などが「不浄役人」と揶揄される元となっている。


2013.11.20 帰還に向けた安全・安心に関する基本的考え方~原子力規制委員会

2013年11月21日 | 日記

2013.11.20 帰還に向けた安全・安心に関する基本的考え方~原子力規制委員会

原子力規制庁による「帰還に向けた安全・安心に関する基本的考え方」の協議だそうな。この変なタイトルに イイカゲンさを見る。事実、安全と安心は別物である。安心は安全が証明されてこそのものであり、安全と安心を同列に論ずることそのものが噴飯モノなのだと思うのだ。

安全であることを証明してこその安心である。お題目のように安全だ安全だというのが、安心を生み出すとは到底思えない。

チェルノブイリでは、物流のための輸送路近辺だけを除染し、その他の農地や山林は「除染が不可能」であること。仮に可能であっても、その費用と除染作業員の捻出が不可能であることから、放置されることとなっていて、住民は避難を余儀なくされてしまった。

ここで報告されている被曝限度の国際的疫学的調査は、ICRPに拠っているのだが、それを覆す疫学的・病理学的報告は、チェルノブイリ以降、ウクライナ共和国の国を挙げた疫学調査や、英国の研究者、ドイツの研究者などが論文として著しているのだが、実はICRPとIAEAは黙殺という手に出ている。黙殺することで、日本ではICRP基準が未だに用いられるのだが、その正当性には疑問が残る。多くのICRPの論拠に反する研究者の論文に対する、合理的反論に拠って行われているわけではない。

基準そのものに国際的には様々な異論があるにも関わらず、日本では未だにICRPが国際的な基準として認められているかのようだが、被曝の影響の直線仮説は米国科学アカデミーの意見が、ついにICRPに取り入れられることとなったのが現状である。BEIRの報告書が、ICRPの被曝基準とそのままなったわけだ。

この規制委員会の問題点は、住民の不安を取り除くための「思想的」な「安心」を広く敷衍し、「安全」に対する思想が決定的に欠落している点である。相談員が「安全だから安心してよい」と住民に対して啓蒙を行う、ある種の放射線安全神話の構築を語っている。

これって、当然放射線からの防護ではなく、放射線の中で「太く短く生きよう」という、殆ど精神論の醸成を作り出すものだ。それを国を挙げて行うとする。銃弾が飛び交う戦場で、ここは安全で普通に生活できる、と兵士に思わせる「洗脳」のための手段を語っているように見える。

それが、書類に書かれた通りの文言を訥訥と語る委員の読み上げと、式次第に従った田中委員長の御座なりな議事進行が相俟って、国会での論議以上に予定調和が見えて薄ら寒い思いがするのである。


Lubuntu13.10でのタッチパッド禍

2013年11月20日 | 日記

一番困った点はタッチパッドである。オレは乾燥肌だし、静電気もたまりやすい。そんなわけで、タッチパッドに触れてもいないのに、なぜかマウスカーソルが瞬間移動をする。それによって、入力するテンポも狂い、落ち着いて入力ができないという弊害があった。

外付けのUSBマウスをつないでも、タッチパッドは生き延びてしまう。マウスとタッチパッドがカーソルの取り合いをするわけだ。 そんなわけで、タッチパッドを無効にする方法を、「Ubuntu」「マウス」「タッチパッド無効」という三項目でググってみたら、以下のサイトに行き当たった。

https://wiki.ubuntulinux.jp/UbuntuTips/Hardware/ConfiguringTouchPad

ここでの方法の多くはUbuntuに依る、一般的な方法だから、IdeaPad206Sには向かないかもしれない。

Ubuntuメニューからの設定方法は、私の場合、タッチパッドと外付けマウスの区別するスイッチが、Lubuntu13.10の設定にあるキーボードとマウスの設定の中に「存在しない」のだった。唯一可能だったのが以下の方法である。


タッチパッドを無効化するには
BIOSでタッチパッドを無効化できないシステムで、タッチパッドを無効化するためには、下記の方法でタッチパッドを無効化することができます。
デバイスIDを確認します。

  • xinput list | grep -i touchpad

調べたデバイスIDで、デバイスを無効化します(下記の例ではデバイスIDが15であったします)。

  • xinput set-prop 15 "Device Enabled" 0

セッションの開始時(GUIでのログイン時)に実行するように設定するのもよいでしょう。


というものだった。 というわけで、これはメモだな。


2013.10.26 西尾正道先生講演会『放射線の光と影・・・ここに住み続けるリスク』

2013年11月17日 | 日記

2013.10.26 西尾正道先生講演会『放射線の光と影・・・ここに住み続けるリスク』

北海道ガンセンターで院長を長く務め、現在は同センターの名誉院長として長年放射線医療の最前線に立っていた西尾正道医師の被曝に対する講演。

ここでは、放射能安全運動の本拠地とも言える福島県のいわき市で行われた講演が見られる。

そもそも、原発事故が起きる前は、原発は放射能を一切外には排出しない、と言い続けてきたのが原子力マフィアの発言だった。しかし、原発は事故を起こしていない状態でも、キセノンやクリプトンなどという希ガス類と呼ばれる放射能は排出している。つまり、「放射能は一切出さない」という喧伝が「ウソ」だったわけだ。

オマケに、原発は地震でも安心、十分な耐震性能がある、というのも、どうやら福島第一原発のか一号炉格納容器の壁面亀裂の水漏れが発覚するにつけ、単なる津波だけの被害とは違うことが明白となっている。海水が原因で二年で劣化し錆びによって破損したというのなら、もっと数多くの地点で同様のことが起きていて、誰も手が点けられない状態となっているはずだ。

もし、あの地震での亀裂でないならば、溶融燃料に拠って格納容器が破壊されたという話になり、その時点で東京電力の溶融燃料の在り処の「評価」は、まったく間違ったものと言える。全部「ウソ」だったわけである。

西尾正道先生の発言の多くは、被曝影響についてである。癌治療の専門医として放射線治療を長年行ってきた実施した経験がら語られる放射線影響についての評価は、いわゆる外部被曝と内部被曝との違いのみならず、現在チェルノブイリ以上に発症速度が加速している福島県の小児甲状腺癌の発症についても、その端緒である小児白内障についても触れる。