えつこのマンマダイアリー

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永年勤続ご褒美海外旅行(30) ~ワーズワースの丘~

2009年05月25日 | 旅行

 「永年勤続ご褒美海外旅行」シリーズの30回目は、カンブリア州(Cambria)の湖水地方(the Lake District)にゆかりのあるロマン派詩人、ウィリアム・ワーズワース(William Wordsworth)が後半生を過ごした家、「ライダル・マウント」(Rydal Mount)を中心にご紹介します。(★この記事は現地時間での2008年6月12日のことです。★画像をクリックすると大きい画像や別の画像が見られます。)
 なお、湖水地方の地図はこちらをご参照ください。

 1770年に生まれたワーズワースは、湖水地方の北部の町(Cockermouth)にある生家で14歳まで過ごしますが、8歳のときに母を、13歳のときに父を失い、1784年に3人の兄弟と1人の妹とともに親戚に引き取られ、生家を後にしました。

 前回記事:「永年勤続ご褒美海外旅行(29) ~湖水巡り(7)~」でご紹介したように、青年期である1799~1808年にグラスミア湖(Grasmere)畔にあるDove Cottageで過ごし、数々の優れた詩を生み出しました。1803年に結婚、その後もこの家で、妻、そして妹ドロシーとともに過ごします。

 その後1813年から80歳で亡くなるまでの余生を、この「ライダル・マウント」で家族とともに過ごしました。
 この家は、湖水地方のほぼ中央にあって最も小さい湖の一つであるライダル湖(Rydal Water)に面し、グラスミア湖をも望める丘の上にあります。現在はワーズワースの子孫によって所有され、邸と庭が一般に公開されています。

         
                                 玄関の内側から(表)と外側で(裏)

 日本人のツアー客とちょうど鉢合わせしてしまい、混雑しました。
 室内の写真を撮ることができなくて残念ですが、彼の書斎の窓際に置かれたデスクに座ると、湖面が見えるようになっていました。

 ワーズワースは優れた詩人だっただけではなく、感性豊かなガーデナーでもあったようで、4エイカーもの広大な庭を自らデザインしたり、友人や近隣の庭をも手がけたりしました。
    
                      メインの芝生広場
 (左)湖側から邸方面を見たところ           (右)邸側から湖方面を見たところ

              
                    クロケット用芝生

        丘の斜面には鬱蒼と木が茂り、自然を生かした野趣に富んだ庭になっています。
             
   (左)Rock Pools この水はライダル湖に注いでいるようです。

    
 (左)ワーズワースが好んで訪れたというサマーハウス(Summerhouse) ライダル湖が見渡せます(右)。

              
                                            ???

                     
                    階段を下りてくると、より湖面に近づきました。

    
 (左)バラの花壇(Rosebed)@Norse mound   (右)Rosebedから眺めたウィンダミア湖 微かに湖面が見えているのですが...

               The Daffodils              
           I WANDER'D lonely as a cloud
           That floats on high o'er vales and hills,
           When all at once I saw a crowd,
           A host, of golden daffodils;
           Beside the lake, beneath the trees,
           Fluttering and dancing in the breeze. ............

                      

 この日の夕方、湖水地方にゆかりのある人物である絵本作家のビアトリクス・ポター(Beatrix Potter)のアトラクション(The World of Beatrix Potter Attraction)を訪ねました。ウィンダミア湖の東岸湖畔の中ほどにあるボウネス(Bowness)という街にあり、彼女の物語の主人公やシーンが人形で再現されています。

 以前にもご紹介しましたが、そもそもイギリスのナショナル・トラスト運動は、湖水地方をこよなく愛したポターが自然保護のために土地を買い取り、国に寄附したことから始まっています。ワーズワースと同様、この地方とは切っても切り離せない人物の一人ですね。

       

             
 大人も楽しめるというふれこみですが、£6は、うぅんんんんん...高いかも?! おまけに、ここでも日本人のツアー客と......!?
 本来は、ピーターラビットの物語の誕生の地である「ヒル・トップ(Hill top)」に行きたかったのですが、対岸にあって日程的に厳しかったため、こちらを選んだのでした。どちらかを選ぶなら、たぶん「ヒル・トップ」の方がいいでしょうね。

    
     ボウネスの街並               埠頭が見えてきました。

             
 (左)1920年創業の老舗のアイスクリーム屋 32種類の味があるというので楽しみにしていたのですが、なんと、訪れたのが閉店数分後でした。6時に閉まっちゃうんですもの! この店に限らず、レストラン以外のイギリスの店は、7時にはほとんど閉まっていしまいますね。
 (右)セイヨウニワトコ(エルダーフラワー) 6月上旬のこの時季、コッツウォルズ地方でもここ湖水地方でも、街中や道路脇で沢山見かけました。


 次回は、湖水地方で最後に巡った細長い湖をご紹介します。お楽しみに!


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