長さ22.5cm
これは皿というべきかどうか判らないが、産地はミーニョ地方、バルセロスの陶器。
この器を店頭で初めて見かけた時は何に使うものか解らなくて、しばらく悩んだものだ。
これはこの夏のサンチャゴ祭の陶器市で見かけて買ったもの。
まだ一度も使ってないのでピカピカのまっさら。
店の人に尋ねたら、「チョリソをこの上に置くのだ」という簡単な答えしか返ってこなかった。
ポルトガル独特の器?かもしれない。
Assadorアサドールとは「ロースト」という意味だから、この器にチョリソ(サラミソーセージ)を乗せてオーブンに放り込む。
すると余分な油分は鉢底に溜まる…ということだろうか?
実はそうではなく、皿底にアルコールを流し、マッチで火を点け、チョリソの表面をあぶって食べるのだそうだ。
チョリソはポルトガル料理には欠かすことはできない。
それはそのまま食べると言うよりも、料理に深み、コクをつけるために、なくてはならない調味料の様なもの。
でもチョリソを入れたからそれでよし、とはならない。
数々の香辛料、にんにく、豚の脂身。時にはアサリ。
トマトやピメンタ(ピーマン)の塩漬け。オリーブ。そしてワイン。
いろんな物が複雑に絡み合って深みとコクのある料理が出来上がる。
ポルトガルには「どこどこのチョリソはどうの」と言った銘柄が各地にあり、チーズやワインの様に専門店までもある。
さて我家の今夜の料理は?
「あっさりとお茶漬けといきましょうか…」
MUZ
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