ゑんぢんぶろぐ

のんきそうには見えますが頭の中は不安で一杯。あまり過大な期待と責任は負わせない方が互いにとって身の為です。いやマジで。

シリーズ「読了」

2020年06月11日 12時20分56秒 | 読書
「屋上」
著者:島田荘司

読後感はこうだった…[CLICK HERE!]

まず一ページ目を開いた瞬間、読者は違和感に囚われ…「?マーク」が蠢く中で懸命に読み進める。
そしてその内容で更に煙に巻かれ…。
貴方は脳内で道頓堀にトリップする(意味不明だろうが読めば判る)。

次の章では「コレ」は「アレか!?」と閃くモノの「何も悩まずに舞台に飛び込める為にはむしろコレでなきゃイカン」とまで思わせる。

誰もがアレに気を取られ…「ひょっとしてこうじゃないか?」と夢想する。
ゴッドファーザーも焼きが回ったか…と半ば落胆するのであるが…。

最後に開陳されるのが…「他に類を見ない豪腕による前代未聞のトリック」

…これぞ新本格のゴッドファーザーのチカラワザw
超絶トリックが判った瞬間マジかwと呆れるやら笑うやら感心するやら…。
もうアサッテとか斜め上とかを遥かに超越したウルトラスケールのバカミス。

こんなアクロバティックな解決を鮮やかに成立させるまさに豪腕な筆致に唸らざるを得ない。

風車ゴロゴロ(…これ何のトリックだったかなぁ…メチャクチャすぎて面白かった…島荘じゃなかったのか?)とか、ヨロイカブト(こっちは北の夕鶴だったか)とか同様に…例え思い付いたとしても、それを500ページ超の一冊にまとめよう、とは考えない。

それが島荘のゴッドファーザーたる由縁。

良いんだよ細かい事はっ!…とバッサリ省略されたであろう顛末を、余韻に浸りながら考えるも良し。

これ見よがしにド真ん中にドデンと座り込む小道具(大道具?)にまんまとヤラれた後は、参りました…と頭を深々と下げるほか無いのである…。

著者他作品のレビューっ
「御手洗潔と進々堂珈琲」
「最後の一球」
「リベルタスの寓話」
「龍臥亭事件(上)」
「龍臥亭事件(下)」
「龍臥亭幻想(上)」
「龍臥亭幻想(下)」


「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ

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